わが家では2013年11月に発売されたアクアのドラム式洗濯乾燥機を使うようになって、早8年。そろそろ買い替えを検討しないといけないなと思っていたタイミングで、アクアから8年ぶりにドラム式洗濯乾燥機が発売されるというリリースが! しかも横幅が60cmを切り、高さも今使っているものより約18cmも低いというコンパクトさ。それなのに洗濯容量12㎏(乾燥6㎏)という大容量タイプというのですから、気にならないわけがありません。発売は11月上旬ということですが、同社のショールームにお邪魔して、いち早く取材してきた様子をレポートしますね。
業務用で培った経験や技術を活用した「水平ドラム」を採用
about アクア
そもそもアクアってどんな会社?と思われる人も多いかもしれません。同社は中国に本拠地を置く、世界ナンバー1の家電メーカー「ハイアールグループ」の日本法人です。とはいえ、元々三洋電機でランドリーや洗濯機などを手掛けていた人たちが中心になって、三洋電機の一部事業を継承して2012年1月に設立された企業なので、日本人の暮らしの悩みや要望に寄り添う家電づくりが得意なのですね。私は家電の取材をするようになって20年弱なので、同社の企画・開発に携わる方々は三洋電機時代からよく知っています。
そしてもう1つ、アクアと言えば「家庭用」「業務用」のどちらの洗濯機も開発・販売している唯一のメーカーで、コインランドリーの業界シェアはナンバー1! 今回8年ぶりに発売されるドラム式洗濯乾燥機「まっ直ぐドラム」AQW-DX12Mは、その名の通り、同社が業務用洗濯機の開発で培ってきた経験を生かして、コインランドリー用大型洗濯乾燥機と同様の「水平ドラム」を採用しています。
日本のドラム式洗濯機といえば海外製品と異なり「斜め」のドラムが一般的ですが、その理由は「斜めのほうが節水性がより高い」「斜めの方が腰をあまりかがめずに洗濯物を取り出せる」といった利点から。でも一方で、節水性が高すぎるがゆえに衣類が黒ずんだり、汚れ落ちが今一つだったり、洗濯物が絡んでしまったりという声も…。
水平ドラムは確かに取り出し口の位置が低いので腰をかがめる必要はありますが、中の衣類が絡まりにくいため、スルスルと取り出せてストレス無し! しかも洗濯物に均等に回転力がかかるため洗いムラをなくして、洗濯物のシワを抑えながら乾燥させることができるのです。12㎏もの洗濯物が洗える大きなドラムなので、より一層その効果が実感できそうです。
これまで洗濯容量7~8㎏クラスの全自動洗濯機を使っていた家庭でもドラムに移行できるコンパクトさ
さらに本体サイズは幅595×高さ943×奥行735mmとものすごくコンパクト。特に高さがかなり低めで上部もフラットな作りなので、洗濯していないときにはランドリーバスケットや小物を置いたりすることができるというメリットもあります。「64cm規格の防水パンに収まり、これまで洗濯容量7~8㎏クラスの全自動洗濯機を使っていた家庭でもドラムへの移行がスムーズに行えるはず」とは商品本部ランドリー企画グループシニアマネージャーの松本泰良氏の弁。
凹凸のある加工で、擦り洗いの効果を高めるスクラブドラムを採用していて、このドラムが静止と回転を繰り返しながら、高濃度の洗剤液を衣類全体に素速く浸透させます。もみ洗いに加え、水平ドラムならではの高い位置から衣類をまっ直ぐに落とすことで「たたき洗い」を行い、食べこぼしの汚れやエリの皮脂汚れもすっきり落として洗いあげるとのこと。
もちろん、今の洗濯機にはポピュラーになりつつある液体洗剤・柔軟剤自動投入機能も搭載されています。
標準コースの洗濯時間はわずか29分! 約55分で洗濯から乾燥まで行う“スピード洗乾コース”も
操作パネルはタッチ式で、標準、スピード、念入り、おしゃれ着、ふとん・毛布などよく使われるコースにしぼったシンプルさが使いやすそうです。しかも制御や構造を工夫することで12㎏の洗濯物の標準コースの洗濯時間はわずか29分とスピーディ。0.5㎏までの化繊衣類を洗濯から乾燥まで約55分で仕上げる「スピード洗乾コース」もあって、「出すのを忘れたー」ということが多い子どもの体操服や給食用のエプロン、明日着たいワイシャツなどに便利ですよね。
そのほか、液体洗剤自動投入機能を利用して、本洗いの前に予洗いを自動で行う「2度洗い」コースもあり、運動部のお子さんのユニフォームの頑固な泥汚れなどに活躍することでしょう。
より清潔に、きれいに洗いたい場合は20℃、30℃、40℃、60℃のお湯で洗濯ができる「お湯洗いモード」まで。実はこの洗濯機には洗濯槽と外槽の間に除菌効果が高いUVライトが配置されていて、洗濯中にはUVライトを庫内に照射して水をきれいにしながら洗うのですって! もちろんUVライトは外に漏れない安全設計になってるのでご安心くださいね。
そうそう、書き忘れましたが乾燥方式はより省エネで衣類にもやさしい「ヒートポンプ式」。約65℃の温風でふんわりと乾燥させます。
ぬいぐるみにも!除菌・消臭&ふんわり仕上げの「エアウォッシュ」が超優秀
「まっ直ぐドラム」の大きな特徴の1つが、熱とUVによる除菌・消臭&ふんわり仕上げができる『エアウォッシュ』機能です。これは水洗いできない衣類や、外出から帰った際の衣類のリフレッシュに使える便利なもの。
まずはファンを回して槽内に温風を送り、衣類等のホコリを取った後、超音波によって発生させた微細なミスト(約50CCくらいとのこと)を槽内に充満させ、温風ミストと一緒に槽を回転させることでシワを伸ばしてふんわり仕上げるとのこと。先にも紹介したUVライトの照射で槽内の空気もきれいにする仕組みです。
ダウンジャケットや綿100%のワイシャツで実演してくれたのですが、30分のエアウォッシュ後にはポーチに入れてしまってあったペタンコのダウンもふっくらよみがえり、ワイシャツのシワもすっかり取れてきれいに仕上がっていました。
この機能、これからの季節は帰宅後のコートやジャケット、それに可愛がり過ぎて毛が寝てしまったようなぬいぐるみのリフレッシュにもぴったり。少しずつ復活しつつある会食などで付着した食べ物のニオイなどを取るのにも役立ちそうですね。
乾燥フィルター自動お掃除機能搭載で、お手入れも楽々!
ドラム式洗濯乾燥機と言えば、乾燥後には毎回乾燥フィルターのホコリを取り、排水フィルターの糸くずなどをきれいにするというお手入れがちょっと面倒なんですよね。特に使い始めのタオルを洗ったときなどはびっくりするくらい乾燥フィルターにホコリが付いてびっくりします。でも、このお手入れを怠ると、乾燥効率が悪くなって、どんどん乾燥時間が長引くことに。
ところが、この「まっ直ぐドラム」には乾燥フィルター自動お掃除機能が搭載されているから、毎回のお手入れといえば、排水フィルターのホコリや糸くずを取るだけでOKなのです。その仕組みはというと、ドラムの背面に内蔵の「乾燥フィルター」にたまった糸くずやホコリは、洗濯運転前と乾燥運転中に自動でワイパーで掃き出し、水で洗い流してくれるんです。流れたホコリは本体前面右下にある「排水フィルター」でキャッチされるというわけ。ここには、洗濯中の糸くずなども溜まるので、自分でするお手入れが1カ所に集約されて手間が省けるという仕組みです。
さらに内蔵の乾燥フィルターから流れた水はフィルターだけでなく、内部のホコリのたまりやすい部分もまとめて洗い流してきれいにしてくれるので、長く使っているうちに起こりがちな乾燥機能の低下も防げるのだそうです。
天面に小さな「補助フィルター」というのがありますが、こちらは1~2週間に1度、取り出してきれいにすればOKとのこと。いろいろとよく考えられているなと思いました。
——知れば知るほど使ってみたくなる要素が満載で、11月上旬の発売を心待ちにしている私です。わが家にやってきたら、実感のこもったレポートをまたお届けできればと思います!
DATA
- ブランド:アクア
- 商品名:「ドラム式洗濯乾燥機「まっ直ぐドラム」AQW-DX12M」
「神原サリーの愛しの家電語り」は、毎月2回更新。次回もお楽しみに!
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