ケリーさん
〈 モデル 〉

LEE初登場となるケリーさん。ポジティブオーラ全開のイメージですが、実は来日したばかりの頃はさまざまな苦労も。ケリーさんをモデルの仕事へと駆り立てたもの、そして今のヘルシーなボディの秘密とは？　これまでの道のりと、その想いに迫りました。

「かつては無理なダイエットで倒れてしまったことも。食事の見直しや運動で健康に、精神的にも自信がつきました」──ケリー

ニットベスト￥23100（ホルツウィラー）・デニム￥29700（ジャネリカ）／エストネーション　シャツ￥23100／ティッカ　イヤーカフ（各）￥5500・ピアス￥18700・バングル（上）￥44000・（下）￥41800・リング（右手）￥25300・ダブルリング（左手）￥14300／フラッパーズ（シンパシーオブソウルスタイル）

● ケリー　Kelly

1984年11月21日、ブラジル生まれ。モデルとして多くの女性誌で活躍。最新の著書に『心と体を整える 美トレめし』（光文社）。Oisixにてミールキットのプロデュースを行うなど、食の仕事も多数。

1杯で栄養満点！ バイタミックスで作るオリジナルのグリーンスムージー

ケリーさんオリジナルレシピのグリーンスムージー（左のグラス）は、小松菜2本、アボカド1/4個、キウイフルーツ皮ごとを1個、アーモンドミルク80㎖をバイタミックスへ。「栄養いっぱいのキウイの皮も、バイタミックスならパワフルなのでなめらかな食感になり、スムージーがおいしくなります。バイタミックスは複数持っていて、こちらのコンパクトなタイプは10年以上愛用。右のグラスは、豆腐入りのベリーのスムージーで、著書『美トレめし』でもレシピを紹介しています」

ローフードの有名シェフのお店で修業をしたことも

抜群のスタイルとハッピーオーラが魅力的なモデルのケリーさん。ケリーさんの笑顔の素になっているのが、ローフードやスーパーフードを中心とした健康的な食生活。特に、スムージーは流行に左右されず、もう10年以上も飲み続けているそう！

「食欲がなかったり、時間がないときにもビタミン、ミネラルなど必要な栄養素がしっかりとれるのでお気に入り。スーパーフードやプロテインパウダーなどを入れて、そのときに必要なものを補うことも。氷を入れると体が冷えるので、一緒に入れる水や豆乳は常温で作ることが多いです。1杯でおなかいっぱいになるし、1日にとりたい栄養がすべて入っているので安心感がある。ジムでトレーニングした後に飲んでいます」

著書『美トレめし』では、ケリーさんが日常的に作っているバリエーション豊かなヘルシーレシピを大公開。20代前半で食に興味を持ってから、さまざまな方法で学んできました。

「海外の雑誌を見たり、体を動かした後はどういう食事がいいのかを本で調べたり。ローフードとスーパーフードは資格も取得しました。また、一昨年にはローフードの世界的に有名なシェフである、マシュー・ケニーさんのロサンゼルスのレストランで約1カ月間、修業させてもらったことも。メニュー開発をしているチームにアシスタントとして参加して、早朝からキッチンが閉まるまで、調理の手伝いはもちろん、掃除などまでして。最初はほかのスタッフと距離があったのですが、一生懸命取り組んだことで最後には認めてもらえました。リアルな食の世界で学べたことは多くて、すべてが貴重な経験。ここで習ったことと、これまでのモデルとしての経験が組み合わさって、今の“ケリーご飯”になっています」

キックボクシングを始めて気持ちまで強くなった！

今でこそ日々の生活にも、仕事にも意欲的なケリーさんですが、10代で家族と来日した頃は、仕事のあてもなく苦難の連続だったと言います。

「両親が仕事を求めてブラジルから来日したので、私も最初は工場で働いたりと、大変なことがたくさんありました。モデルを始めてからも、コンプレックスばかりでもっとやせなければと焦り、事務所の体重測定の前日に何も食べずにジムでトレーニングをして、倒れてしまったことも……。無理なダイエットをしたことも何度もあります。そんな私が変われたのは、自分がモデルとしてしっかり働いて家族を支えようと思ったこと。早くブラジルに帰りたいと逃げ腰になるのではなく、私はここでやっていくんだと決意することで、気持ちも行動も変化しました。そして、ちょうどその頃に出会ったキックボクシングとの出会いが大きな転機に。思いきりキックとパンチをすると汗をかいて体が軽くなるのはもちろん、精神的にもスッキリ！　ネガティブなマインドがなくなっていく感覚でした。どんなつらい状況にも負けない、強い気持ちや自信を持てるようになったと思います。キックボクシングを始めてから、せっかくなら食事にも気をつけよう、ヨガやほかのスポーツもやってみようといろいろなことに前向きになりましたね」

最近ではレシピ本の発売やレストランとコラボしたメニュー開発など、好きな食の仕事が急増。ケリーさんの活躍の場はどんどん広がっています。

「昨年ぐらいから、自分のやりたいことが形になってきた実感があります。でも、まだまだ！　興味がある仕事は、マネージャーにお願いして売り込みしてもらうこともあります。もともとせっかちだしやる気が先走って、早く早く！と連絡を催促してしまうことも（笑）。やりたいと思って動けば、まだ先が見えなくても形になっていくと思うんですよね。準備をしておけば、絶対にチャンスはある。そのチャンスを逃さないようにしたいなと。いつか“ケリーブランド”で自分の商品や料理などを提案したり、自分のお店のプロデュースやディレクションをしてみたい。今はそれがひとつの目標です」

撮影／須藤敬一　ヘア＆メイク／野口由佳（ROI）　スタイリスト／濱口沙世子（服）　来住昌美（物）　取材・文／野々山 幸（TAPE）

LEE10月号『教えて！ 笑顔の素』から。

※商品価格は消費税込みの総額表示（2021年9/7発売LEE10月号現在）です。