宇垣美里さん
〈 フリーアナウンサー 〉
フリーアナウンサーとして幅広く活躍を続ける宇垣美里さん。“推し”への熱い思いに、自分の信念を貫く意志の強さ……じっくりお話を聴くことで、宇垣さんの意外な素顔が垣間見えました。
「物語を読んで、違う世界に思いを馳せる。おもしろいと心が満たされて、私の人生に必要不可欠だなと思います」──宇垣美里
● 宇垣美里 Misato Ugaki
1991年4月16日、兵庫県生まれ。TBSアナウンサーとして活動後、フリーに。テレビ、ラジオ、雑誌、CMなど幅広く活躍。大好きなチョコレートへの思いを綴った著書『愛しのショコラ』(KADOKAWA)が発売中。7月からは初の連続ドラマとなる『彼女はキレイだった』(カンテレ・フジテレビ系)に出演。
ブランケットにくるまれながら、大好きな読書に没頭する時間
本は左から『1984年に生まれて』(中央公論新社)、『死ぬまでに行きたい海』(スイッチパブリッシング)、『白い鶴よ、翼を貸しておくれ』(書肆侃侃房)、『HER』(祥伝社)、『覚醒するシスターフッド』(河出書房新社)。
「どれも好きですが、漫画『HER』は登場する女の子がそれぞれに悩みを抱えていて愛おしく、何度も読み返したくなる作品。触り心地がよくて落ち着くブランケットは、Iris(アイリス)というカラーを3年ほど愛用しています」 ブランケット¥30800/カシウエア
ごはん漫画のレシピを参考に新たな料理に挑戦することも
フリーアナウンサーとして、テレビ、ラジオ、雑誌での連載と幅広く活躍を続ける宇垣美里さん。多忙な宇垣さんの日々の楽しみが、肌触りのいいブランケットをおともに、読書にふける時間。
「物心ついたときから読書が大好きで、もう習慣に近いので本を読んでいないと気持ち悪いと感じるほど。隙間時間ではなくて、寝る間を惜しんででも、しっかり読書時間は取っています。物語を読んで、違う世界に思いを馳せている時間が私には大切で。『あぁ、おもしろかった!』と思えると、翌日からの仕事も頑張れる。この人たちはこんなふうに物事を解釈するんだとか、立ち向かったりスルーしたりといった方法を、物語から知ることができて勉強にもなって、私の人生に必要不可欠なものだなと感じます。くるまれると安心感があるので、冷房の季節もブランケットを肩やひざにかけながら読書を楽しんでいます。
どんなジャンルの本も読みますが、自分が行ったことがない場所について知ることができる海外の作品はとても興味深くて好き。中でも最近読んだチベットの歴史小説『白い鶴よ、翼を貸しておくれ』は読みごたえ抜群でした。激動のチベットを描いていてそのドラマティックな展開に胸が締めつけられたり、民族や風習が美しく描写されていたり。けっこうボリュームがあるのですがどんどん読み進められて、1年分の大河ドラマを見たような充実感がありました」
また本を通して、こんな意外な楽しみ方も。
「おかざき真里さんの『かしましめし』や、よしながふみさんの『きのう何食べた?』などのごはん漫画が好きなんです。読んだうえで、本に載っている料理を作るのが楽しい! 特にこの2作品は、登場するごはんのレシピがちゃんと掲載されていて。どれも簡単で手軽に作れるメニューばかりなので、献立に困ったときによく参考にしています。登場人物が作るシーンを読んでいると、おいしそうにも見えるんですよね。これまでに作ったことがなかったローストビーフやスイーツなども、漫画を見て挑戦しました」
“推し”にもらったものが多いから人にすすめることで恩返し
宇垣さんといえば、興味の幅が広く“推し活”に熱心なことでも知られています。最近のハマりものはありますか?
「今日持ってきた『死ぬまでに行きたい海』の著者である岸本佐知子さんは、独特の語り口のエッセイも翻訳書もどれもおもしろいので、ほとんどの作品を読んでいます。漫画家のヤマシタトモコさんも好きで、今回紹介した『HER』はもちろん、最近では『違国日記』も心にしみておすすめです。食べ物ではチョコレートも、フォトエッセイで思いを綴るほど大好き。コンビニで買えるものも高級チョコも、暇さえあれば『これおいしいよ』と人に話しています。最近“推し”の意味が広くなりすぎて定義が難しいなと思うのですが、私にとっては、人にすすめたくなるものが推しになるのかなと。自分自身が推しからもらったものがたくさんあるから、恩返しとして広めたいなと思うんですよね」
明快で説得力のある語り口は、長年話すこと、書くことを仕事にしてきた宇垣さんならでは。どんなときでも、自分らしい言葉選びを意識していると言います。
「基本的に言いたいことははっきり言うタイプだと思います。例えば、テレビやラジオで話しているときに、誰かの発言を流し聞いてしまってもいいけれど、後で振り返って自分が恥ずかしいと思うような選択はしたくないなと。一緒になって笑うことで傷ついてしまう人がいると感じたら『それは違うと思います』ときちんと伝えたい。もちろん、角が立つこともありますけど、そこはわきまえすぎなくてもいいのかなと思っています。家族や友達など身近な人がわかってくれていれば、ほかの人からは多少嫌われてもいい。それよりも、自分自身が後で自分のことをダサいと思うことのほうが耐えられないので、それを基準に、自分なりの言葉をチョイスしていることが多いかもしれないですね」
撮影/森脇裕介 ヘア&メイク/松田美穂 スタイリスト/滝沢真奈 取材・文/野々山 幸(TAPE)
LEE8月号『教えて! 笑顔の素』から。
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