春~夏前は大掃除にうってつけの季節!
今年も残すところ265日を切りました。さあ今から暮れの大掃除の準備を始めましょう! ……というのは冗談ですが、実は春から夏前まで、いまの時期ほど大掃除にうってつけの季節はないのです。なぜでしょう?
それは全国的に気温がほどよく上がり、同時に水温も上がり、天候も晴れが多く申し分のない季節だからというのがひとつ。またちょうどスギやヒノキの花粉飛散も落ち着いて、窓を開け放っての換気もしやすくなっているということもひとつ。
さらに年度末・年度はじめを経て、家のなかの「要・不要」の更新がなされたタイミングでもあること。あとは、何よりこの先の梅雨から夏の訪れにともなう、カビや細菌、害虫らの繁殖前なので、予防策を講じるメリットが大きいからです。
つまり、むしろ「今、大掃除しなくていつするの!?」というくらいの好機が4月からGWにかけての時季なんです。
でも、GW大掃除といっても具体的にどこをどのように執り行うべきなのでしょうか? 冬や夏ではなく「今」行うことで最大効果の得られるエリアとポイントを3つ、ご紹介したいと思います。
1:【GW大掃除】収納(押入・納戸・クローゼット)
言わずもがな居室に比べ居住性に劣り、冬の寒さや夏の暑さがダイレクトに影響しやすい収納は、もっともこの季節に掃除したい場所のひとつ。空気が澱みがち、つまりホコリも溜まりやすい場所なので、掃除に伴いしっかり換気をすることも必要です。
まずは一番「開かずの扉」と化している場所を優先的に取り組みましょう。
手順は▼いったん中のものをできるだけ取り出して移動させ▼空いたところは掃除機でホコリを吸引▼床、壁など消毒用エタノールで清拭すること。
とにかく入れっぱなし、置きっぱなしではなく、なるべくその場のモノを「動かす」ことが大切です。そうすることで、カビや害虫の発生を抑制します。
このエリアの掃除の終わりには、最近登場したエアゾールタイプの「室内用ウイルス・菌除去剤」を空間に充満させると、残ったカビ臭さなどもスッキリ消えるので、とてもおすすめです(クローゼットの虫対策は前回記事も参考に)。
カビや虫のトラブルを防ぐ:【衣替えのタンス&クローゼット掃除】 >
2:【GW大掃除】お風呂(壁・天井・排水口)
梅雨、夏というカビのハイシーズンを前に、このエリアを掃除しておくことは必ず後の自分を助けます! そしてここでのポイントも普段のお風呂掃除ではなかなか手の届きにくい場所。主に壁面、天井面、そして排水口に焦点を当てるといいでしょう。
安価で構いませんので清潔で大型の▼浴室掃除用スポンジ、そして除菌効果のある▼浴室用中性洗剤を用意します。この洗剤をたっぷり使ってスポンジで天井面、また壁面も天井近くから床近くまでまんべんなく洗い、シャワーで濯ぎます。
天井が高い場合はマイクロファイバークロスを装着した床用ワイパーなどを利用して、洗剤液で天井を水拭きするようにします。その場合は水での濯ぎ拭きも行います。カビ防止の燻煙剤を仕上げに充満させると効果が長続きします。
排水口は、次亜塩素酸ナトリウムを主成分としたカビ取り剤を噴きつけて20分ほど置き、水で濯ぎます。ヌメリや汚れがひどい場合はこれを2、3回繰り返します。
3:【GW大掃除】窓 (ガラス・網戸・カーテン)
真冬、真夏には寒さや暑さでリーチしにくい窓周りも、この過ごしやすい季節にこそ掃除しておきたい場所です。この時期の窓、とくに網戸には黄砂や花粉も付着していると考えられるので、一度リセットしておきましょう。
まず網戸はバケツに汲んだたっぷりの▼水に食器用中性洗剤を1、2滴落としたものを準備。▼大きめのマイクロファイバークロス、ないしは大型のメラミンスポンジをそこで濡らし▼かるく絞ったもので、優しく網戸を一方向に撫ぜることで汚れを掻き取っていきます。
網戸の掃除をすると、自動的に窓ガラスの外側も濡れて汚れますので、ここも同時に同じもので汚れを浮き上がらせるように拭いていきましょう。そしてすかさずT字型水切り(スクイージー)で汚れた水分をしっかり拭き切り、縁部分を拭いて仕上げます。水切り型のバキュームクリーナーがあると時短になって便利です。
カーテンの掃除というか洗濯方法はこちらの記事を参考に。
風薫る季節の時間は貴重なもの。できるところから、無理のない範囲で取り組んでみてくださいね。
LEE本誌や、LEEwebでも大活躍中の家事スペシャリスト、藤原千秋さん。早目に知っておくと安心な“おそうじ”の豆知識や実践テクを、季節先取りでお届けします。次回もお楽しみに!
藤原千秋 Chiaki Fujiwara
住生活ジャーナリスト、ライター
掃除、暮らしまわりの記事を執筆。企業のアドバイザー、広告などにも携わる。3女の母。著監修書に『この一冊ですべてがわかる! 家事のきほん新事典』(朝日新聞出版)など多数。LEEweb「暮らしのヒント」でも育児や趣味のコラムを公開。
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