共働きだと忙しく、生活コストも増えるばかりで大変だけど……世帯年収アップや老後の収入確保など、夫婦で手を取り合って苦難を乗り越える価値はあるんです。お金のプロが絶対に共働きをすすめる理由とは?
◆共働き読者の世帯年収は? 毎月の貯金額、1位は“なし”?!
この記事は2019年6月7日発売LEE7月号の再掲載です。アンケート実施:2019年4月2日から4月5日まで。LEE読者384人が回答。
共働きをすすめる理由について教えてくれたのは…
ファイナンシャルプランナー 山崎俊輔さん
共働き世帯の2児の父として、洗濯や掃除などの家事や育児もこなしつつ、「日経電子版」をはじめ多数連載を抱える、共働きに関するお金のプロ。著書『共働き夫婦 お金の教科書』(プレジデント社)など。
共働き夫婦だからこその苦労
きっと報われるときがきます
共働き世帯だと、家事に育児に負担が多くなり、日々のやりくりでいっぱいいっぱいに……一時的にでも専業主婦で家庭を支えたほうがいいんじゃないかと思うことも……それでも夫婦がともに働くことをすすめる山崎さん。
「今の時代、夫の収入の見通しははっきりとしません。教育費などで支出が増えるときに収入を増やしたい場合、例えば会社員や公務員の夫の年収を100万円上げるよりも妻の年収を上げるほうが実現しやすいかと思います」
そのうえで妻が働くなら「大変なこともありますが正社員として働くことを提案したいです。そうなると確実に世帯年収が増え、定年後には厚生年金や退職金などを2人分もらえる計算になります。正社員として産休・育休を取得すれば、各種給付金がもらえ、元の職場に復職もできます。結婚や出産を機に離職するよりも家計の負担がやわらぐことでしょう」。
共働き家庭は「目の前のことだけを考えると、苦労が絶えず大変なことが多い。ですが人生の後半で、共働きをしておいてよかったと言える日がくるはずです」。
メリット1
2人で働き続ければ生涯で稼ぐお金6億円
「正社員・共働きだと生涯で4億〜5億円ほど稼ぎ、年金や退職金も含めればさらに1億円以上を上積みすることも夢ではありません。専業主婦の場合と比べると約2億円、派遣社員の場合だと約1億円の差が出ます。将来の家計のやりくりを考えた場合、多少の生活コストは増えたとしても収入が増える共働き、できれば正社員をおすすめしたいです」
メリット2
産休・育休時に各種給付が受けられる
「会社を辞めずに産休・育休を取得すれば、出産手当金と育児休業給付金がもらえます。出産手当金は産休前の収入の67%(過去1年の賃金平均)を、産前産後の約3カ月間受け取れます。育休期間には、育児休業給付金が産休に入る前の賃金の67%を最初の半年間もらえます。その後、最大2歳になるまでは50%を受け取ることもできます」
メリット3
年金&退職金で最後に笑える
「現在の法律では65歳になると国民年金と厚生年金を受け取れます。厚生年金は会社員や公務員だけがもらえる年金で国民年金にプラスされます。会社員と専業主婦のモデル世帯ですと月に22.1万円(夫15.6万円+妻6.5万円)ですが、共働き世帯ですと厚生年金が2人分になるので月31.2万円(夫15.6万円+妻15.6万円)の年金がもらえる計算になるので差は大きいです。また、会社ごとに金額は異なりますが、退職金(企業年金)がもらえれば、さらに余裕をもった老後になるでしょう」
もらえる年金シミュレーション
会社員夫と専業主婦の場合
夫婦で会社員の場合
『共働き夫婦 お金の教科書』(プレジデント社)より抜粋
年金受給期間は、65歳の平均余命(男性19年、女性24年)から22年で計算
撮影/細谷悠美(人物) イラストレーション/鈴木あり 取材・原文/西山美紀
この記事は2019年6月7日発売LEE7月号『「ちゃんと貯められる共働き夫婦」になる!』の再掲載です。
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