現在発売中の『LEE』10月号(9月7日発売号)で、いいこといっぱい!「グルメなサブスク」(P228~229)という特集を担当させていただきました。
実際に様々な食のサブスクサービスを取材させていただく中で出会ったのが、今回ご紹介する株式会社OKAN(おかん)という企業が展開する独自の「お惣菜の宅配サービス」です。
おいしく健康的なこだわりの惣菜を、全国のオフィスや自宅へ!
私が最初に気になっていたのは、全国各地から厳選した老舗惣菜店の人気お惣菜を、毎月1回自宅に届けてくれるという定期宅配サービス「おかん」でした。素材や味付けにこだわって丁寧に手作りされていることに加え、保存料などを使わずに約1ヶ月、冷凍ではなく冷蔵保存が可能というところに驚きました。
さらに調べるうちに興味を惹かれたのが、「ぷち社食 オフィスおかん」です。
健康的なお惣菜が自分の働くオフィスに届き、オフィスにいながら1品100円というリーズナブルな価格で健康的な食事が摂ることができます。サービス開始から5年間で全国2000社以上が導入しているそうで、従業員のための新しい食の福利厚生サービスとして注目を集めています。
「基準は、わが子にも安心して食べさせられること」をこだわりのひとつとして挙げているだけに、特に働くパパママ社員さんは帰り際に購入し夕飯の一品として活用するなど、持ち帰り需要も高いといいます。
健康や、生き方・働き方といったテーマに改めて注目が集まっている今の時代に求められるサービスだと感じたこともあり、今回株式会社OKANの皆さんに取材の機会をいただくことができました。
現在3歳の娘さんを子育て中のリアル“おかん”でもある、大星智子さんにお話を伺うと共に、「おかん」が提供するお惣菜の実際のおいしさもレポートします!
働きやすい環境を作る手段のひとつが「お惣菜」?!
「株式会社OKANは、『働く人のライフスタイルを豊かにする』をミッション・ステートメントに、人材不足が深刻である日本における企業課題と社会課題の解決に取り組み、『働きつづけられる』社会を実現することを目指しております。
お惣菜のサービスに注目していただくことが多く食の会社だと思われがちなのですが、食事サービスの提供も『働きつづけられる環境作り』のためのひとつの手段だと考えています。そしてそのきっかけは、代表の沢木自身が働き過ぎて体調を崩してしまったという経験がもとになっています。」
株式会社OKANの代表取締役CEOである沢木恵太さんは、新卒でコンサルティング企業に就職。月間400時間以上働くのが当たり前という激務の中で、仕事自体には充実感を感じ前向きに取り組んでいた一方で、思いがけず体調を崩してしまったといいます。
その大きな原因は忙しさのあまり「食」がおろそかになっていたことで、まずは身を持ってその大切さを痛感。さらに、ずっと続けていきたいと思っていた仕事だったにも関わらず体調を崩し思うように仕事をすることが難しい時期を経たことで、病気だけでなく例えば育児や介護との両立など「働き続けたいのに続けられない方」の存在やその想いに気づいたことが、OKAN創業のきっかけとなったそうです。
健康と密接に関わり、生きていく上で毎日必要な「食事」をより良くすることは、当時の沢木さんが一番必要としていたこと。その経験や想いが、企業側が社員の毎日の健康な食生活を支援し「食」への意識を変えていくという、これまでにないサービスの形に繋がっていきました。
実際のメニューとは?子どもと一緒に試食も
やはり気になるのは、どんなお惣菜が送られてくるのかということではないでしょうか?
大星さんからのご説明と共に、我が家で試食させていただいた様子を交えご紹介していきます!
安全とおいしさを両立させるためのこだわり
個人宅向けの宅配も会社向けも、全てのお惣菜は専門の管理栄養士が監修し、提携されている9社のメーカーさんと共に開発されています。ひとつの商品に対してなんと約1年〜1年半かけて試行錯誤を繰り返されているのだとか!
「パックされたお惣菜は何を使っているかわからなくて不安という方も多いと思いますが、『わが子にも安心して食べさせられる』ということを大切に作っており、例えば材料はもちろんのこと調味料に使われている原材料まで産地を確認し、食品添加物についても保存料や合成着色料不使用といった厳しい自主基準を設けています。」
できたてのような風味と食感の秘密
まず最初に人気が高いメニューのひとつだという魚をいただきましたが、普段あまり魚を好まない5歳娘が進んで口にしたことに驚きました。
「いわゆるレトルト食品などは、圧力をかけ高温で殺菌する方法が一般的です。常温で年単位での長期保存が叶いますが、どうしても素材の風味や食感は失われがち。まるでできたてのようなお惣菜を楽しんでいただくために、おかんでは低温長時間殺菌を採用しています。殺菌のための加熱が与える食感の変化や味の染み込みも考慮して、食材ごとに殺菌前の仕上がりを微調整し、お客様が口にする時が最もおいしい状態になるように仕上げています。」
また例えばお魚の場合、事前にスチーム処理を行うことで独特の臭みを取ったり、製造過程で骨を抜いたりするなど、効率重視ではなく手間をかけてより食べやすくなるよう工夫を重ねています。社内でも「この惣菜ならば子どもが魚を食べてくれる」と話す社員さんが多いと伺いました。
冷蔵だからこそお皿に移してちょっとレンジで温めるだけでOK(自宅で使う場合は湯せんでも!)。全て加熱調理済みでそのままでもおいしくいただくことができるため「忙しい朝に、お子さんのお弁当に入れる方も多い」というお話にも共感してしまいました。
お出汁の旨みを活かすことを大切に
取材は8月だったのですが、夏の時期にぴったりと大星さんが推されていたのが「おでん」。おでんは意外にも暑い時期の定番としても用意されているそうで、温めてもおいしいですが冷たいままいただくことをおすすめされました。
こだわりのお出汁をぜひ味わってほしいとのことで、確かにごくごく飲めてしまう美味しさ。食べ応えのある分厚い大根も、きれいに形を保ったまま中までしっかり味が染みていました。
「これまで出会った全ての人に届けたい」サービス
実際にお惣菜をいただいてみてまず感じたのは、まさに「家庭の味」という言葉がぴったりの大人から子どもまで楽しめるおいしさでした。味、素材の魅力や歯応え、安心感…全てを大切にしつつ、1か月間いつでも作り立ての時と同じような味わいを目指すことは本当に大変なことだと思います。
「『オフィスおかん』は、従業員の方々を大切にしたいと願う企業様の想いに支えられています。そして、そういった『企業で働く方』に限定せず、家事や育児との両立など生活の一助として健康的なお食事を提供したいという想いで運営しているのが、個人向けの定期宅配サービス『おかん』です。決して特別ではありませんが、丁寧にきちんと作られた日常の味だからこそ、毎日の食卓で違和感なく気軽にいつでもお使いいただけると思います」
「お惣菜パートナー」であるメーカーさんの真摯な姿勢や、どうやってお惣菜が作られているかをよくわかっている大星さん。だからこそ1人のママとしても家族に安心して食べてもらうことができ、営業先である企業の方にも「自分自身が本当に良いと思っているものなので、心からおすすめできるという意味でも仕事が楽しいです!」と笑いながらお話される姿が印象的でした。
「私の実家は愛媛県で農家をやっています。私にとっては、その家族も、これまで社会で出会ってお世話になってきた方々もみんな『働く人』。OKANで仕事を頑張ることが、そんな自分にとっての大切な人たちを含む全ての『働く人』のより良い日々に繋がっていったら…そんな思いでがんばっています。」
実際にサービスを使っている方々の想いに触れる時に自分が働く意義を感じるという大星さん。「オフィスおかん」を導入する企業の方々が自社の社員さんの健康を思いやる気持ちや、コロナ禍で思うように買い物に行けなかったり、在宅ワークで普段と違う生活を余儀なくされる中で手軽に健康的な食事を摂ることができ嬉しいといった幅広い世代からの感謝の声が、何よりの励みになっているそうです。
様々な方の想いが込められている、丁寧に手作りされた便利なお惣菜。忙しいLEE世代にとって心強い味方になるのではないでしょうか?
ご自身やご家族の健康のために、気になった方は一度是非チェックしていただけたら嬉しいです!
「おかん」 ※個人向け宅配サービス
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佐々木はる菜 Halna Sasaki
ライター
1983年東京都生まれ。小学生兄妹の母。夫の海外転勤に伴い、ブラジル生活8か月を経て現在は家族でアルゼンチン在住。暮らし・子育てや通信社での海外ルポなど幅広く執筆中。出産離職や海外転勤など自身の経験から「女性の生き方」にまつわる発信がライフワークで著書にKindle『今こそ!フリーランスママ入門』。