日ざしもだいぶ春めいてきましたが、みなさまにはいかがお過ごしですか。
3月22日に現実化の星・土星が、31日に行動や戦いの星・火星がみずがめ座に入りました。占星術的には大きなターニングポイントですが、現実に世の中でも、大きなシフトが起こっていますね。
新型コロナにより、「みずがめ座土星」的な働き方が一般化
LEE1月号では、みずがめ座の土星時代について、「事実婚やフリーランス、ワークシェアが増える」と書きました。でも、まさか、新型コロナウイルスにより、「在宅勤務」「時差出勤」「勤務調整」といったフリーランス的な働き方が全国規模で、このレベルにまで一般化するとは思いもしませんでした。2月の「星がたり」でも、「大人の人づきあいには距離感が必要」と書きましたが、心理的な意味合いでしたから。でも、「組織からは自由になる」けれど、「距離のある関係」というみずがめ座の性質がそのまま出ているように思えます。星はいつだって、読み手の上を行きますね。みずがめ座は、オンラインやインターネットも象徴しますが、実際に、さまざまなイベントや講座のオンライン化が進み、どんどん配信されています。
みずがめ座の土星の時期の「ユニット」についても同様です。「単位が二人となり、性別に関わらず、パートナーシップの有無が重要になる」と書きましたが、これも、コロナウイルスの影響による全国一斉休校で現実になったことに驚かされます。また、体調の管理をしてくれる人がいないシングルの男性はことに心配ですよね。
家庭内ユニットによる協力体制で緊急事態を乗り切る
実際、二人というユニットがきちんと機能している家庭は、急な事態にも対応できていたように見えました。私の周囲でも、ある夫婦は、妻はパートタイムの看護師で、夫がITのスタートアップ企業の部長職。学校が休校になっても、夫が在宅勤務にスイッチし、子どもたちの面倒を見ることで乗り切ったようです。また別のカップルは、妻が専業主婦で、在宅でのアルバイトを始めようとした矢先の休校騒ぎ。休校中の日々の面倒は妻が見たようですが、面接日は、夫が会社を休んで、子どもを見てくれたそうです。夫は夫で、休校中の子どもの世話を一手に引き受けてくれた妻への感謝があったのでしょう。
家庭のなかにユニットがあると、なんとかやりくりして助け合える。いかにも、みずがめ座土星時代の家庭像ですよね。性別によって役割を固定せず、時にはスイッチする。片方だけがサポートするのではなく、お互いにお互いの真価を認め、感謝し合う。本当の意味でのフェアな協力体制がやはり、この春の鍵なのです。社会の状況が安定しているときは、一人でも生きられる気がしてしまうけれど、サバイバルな状況に陥ったときは、頼れる相棒がいることが何にも代えられないもの。そうやって、夫婦の絆が問われ、強まっていく時代だと思います。もちろん、協力体制が作れないと、お別れする人も増えるかもしれませんが。
もちろん、現実には、シングルファザーやシングルマザーで、ご実家が遠かったり、ご両親が高齢だったりして頼れない、相棒がいないというご家庭も多いと思います。1月号で書いたような、「シングルマザーが助け合うシェアハウス」も、関東にはあるようですが、全国にもっとたくさんあったらいいな、と本当に思います(感染リスクを考えると、水まわりは別でラウンジだけがあるような、サービスアパートメントタイプがいいですね)。
と言うのも、土星は、正味2年半、1つの星座に滞在します。今回の土星のみずがめ座への滞在は、7月2日までと短期間ですが、一度、やぎ座に戻った後、12月17日にみずがめ座に入りきることになります。
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Saya Saya
アストロロジー・ライター
1971年生まれ。おとめ座。現在は、京都で夫とふたり暮らし。雑誌連載のほか、オンライン講座や、ホロスコープ・リーディングのセッションを行う。著書に「星を味方につける生き方、暮らし方」(集英社)など多数。