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LIFE

とまどいだらけ! 小4の壁

【小4の壁Q&A】母としての自分を強くしてくれた…先輩ママたちのエピソード

2020.03.25

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2人の男子の小4の壁体験も持つ幼児教育者からのアドバイスや、先輩ママたちの『壁乗り越え』エピソードをご紹介します。

アドバイスをいただいたのはこの方

日本キッズコーチング協会理事長
竹内エリカさん

お茶の水女子大学大学院人文科学研究科修士課程修了。約20年、子どもの心理、教育、育成を研究。著書に、『マンガでやさしくわかる 子育てコーチング』(日本能率協会マネジメントセンター)など。2児の母。https://ameblo.jp/heath-lab/

子どもへの声がけはかきくけこの質問で

「子どもが自分で、『考える・企画する・工夫する・計画する・行動する』ような言葉を、命令ではなく、質問の形で伝えるのが賢明。特に男子の場合、指示は具体的に出すことも忘れずに」(竹内エリカさん)

宿題しなさい!

宿題はいつやるんだっけ?
(宿題は○時にするなど、子どもに約束させたうえで)

「まずは親子で話し合い、子ども自身にルールを決めさせること。自分で決めれば、実行する意欲がわきやすくなるはず。親がしていいのは、ルールを思い出させる声がけだけです」

早くしなさい! 学校に行く時間だよ

あと何分で出られる?

「『あと何分?』と質問することで、子どもに『10分』などと、自分でタイムリミットを決めさせて。その時間は待つようにし、それを過ぎたら、『10分たったよ』と声がけを」

やることやったの!?

今○時だよね。何する時間だっけ?

「これも、子どもにルールを決めさせ、親は、それを思い出させる声がけのみに。『ゲームは宿題の後でしょ』ではなく、『ゲームの前に何をするんだっけ?』など、質問形式で」

何度言っても片づけないんだから。いい加減にしなさい!

ランドセルはここに置いて、机の上には何もない状態を保ってね

特に男子ママに多かったのが、この言葉。「『片づけて』のような漠然とした言葉だと、男子は、何をどうすればいいかわからない。なるべく細かく、具体的な指示がベター」

今、忙しいから後にして!

今は手が離せないけど、1時間後ならいいよ

「『週末は時間がとれるから』でも構わないので、子どもの要望は拒否せず、受け入れること。でないと、『自分の望みは叶わない』と、あきらめがちな子になってしまいます」

小4の壁こんなときどうすれば?

Q1学力が下がったときに、モチベーションを下げずにやる気にさせるためにはどのような声がけをすればいいのでしょうか?(フィフコさん・会社員・長男16歳、長女10歳)

ANSWER
「やる気が下がるのは、授業を理解できていない場合が多いですね。何がわかっていないのか、親が把握するのが大切。そのうえで、一緒に勉強したり、塾に相談するなどの対策を。予習して授業に臨むのも効果的です」


Q2休みの日に家族で出かけても、いつもつまらなそう。ムスッとした娘の顔を見ると、イラつくやら、悲しいやら。(MIEさん・主婦・長女10歳、長男6歳)

ANSWER
「親が一方的に決めた場所なら、子どもが不満を抱いても仕方がありません。行き先は、必ず子どもと相談を。同意した場所でつまらなそうにしたら、それは子どものわがまま。道徳的に間違っているので、きっぱり叱って」


Q3学校のことを聞いても面倒くさがって、なかなか話してくれません。去年までは、自分からすすんで話してくれたのに(涙)。(マルさん・自営業・長男10歳、長女8歳)

ANSWER
「子どもが興味のありそうなことから、会話を引き出して。『おなかすいた?』、『うん』、『放課後遊んだからかな?』。『ドッジボールした』、『楽しかった?』といった具合。楽しい記憶にヒットすると、自分から話しだします」


Q4おっとりしている息子。「ごはんよ」などと声をかけても、すぐ行動しないことが多く、ついキレてしまいます……。(kikiさん・会社員・長男10歳)

ANSWER
「親にも感情がありますから、怒ること自体はOK。ただし、『ごはんよ!』と怒鳴り続けるなど、最初の言葉を繰り返すだけに。『あなたはいつもそう! あのときも~』なん“怒りの3段活用”をしても、子どもの心に響きません」


Q5娘がクラスの女子数人から仲間外れにされているみたい。担任の先生に相談すべきか迷っています。(ユッキーさん・主婦・長男12歳、長女10歳)

ANSWER
仲間外れは、道徳に反した行為。イジメに発展する危険性もありますから、親がぜひ介入を。話を理解できる年齢なので、先生に相談したうえで当事者である相手の子に直接話をする手立てがあれば、話がこじれず、効果的な場合もあると思います。



先輩ママたちの壁乗り越えエピソード

小4の壁が、母としての自分を強くしてくれた

優等生だった息子が、「係の仕事を果たさない。しかも、やったとウソをつく」と、たびたび担任から叱られるように。お説教をしたり、反省文を書かせたり、おやつなしの刑に処したり(笑)したけど、劇的な変化はなく(泣)。当時は悩んだけど、今思えば、あれも成長の一端。私自身、壁を経験したことで、今目の前にある“中1の壁”は、少しは落ち着いて受け止められているような!?
(RENさん・会社員・長男13歳)

ママ友と悩みを共有することで、心が軽く

長女が、反抗的な態度をとるようになったのは、小4になってから。けっこうショックだったけど、周りのママ友達に話したところ、多かれ少なかれ、みんな抱えている問題ということがわかって、気持ちが軽くなった。おかげで、「私の、母としてのありようが原因かも」と思い込まずに済んだし、「一時的なもの」と、やり過ごすことができた。
(トッシーさん・主婦・長女15歳、次女12歳、長男8歳)

“黒日記”をつけて、読み返し、冷静さをキープ

長男のときは、受験塾のペースに親子ともどもついていけず、特に私が半狂乱状態に(苦笑)。そのとき、有効だったのが、日記をつけること。「○○ができていない」とか「○○をやらなければ」といった焦りやストレスを日記にぶちまけることで、息子を攻撃せずに済んだし、3日後くらいに読み直すと、「われながら度が過ぎている」と客観的になれて、自分を取り戻すことができるように。
(ぴかりんさん・自営業・長男19歳、次男、三男15歳)

親に知られていることが、歯止めになったのかも

クラスの女子数人からイジメられた娘ですが、「先生には言わないで」と。でも、1カ月ほど続いたので、思いきって私が行動を起こすことに。私も面識がある子たちなので、下校中に彼女たちを呼び止め、「○○(娘)は仲よくしたいと思っているのだけどな」と、やんわり声をかけたのですが、親が知っていることが歯止めになったのか、しばらくして、イジメがなくなりました。
(スージーさん・派遣社員・長女16歳、次女14歳)

「今は仕方がない」と、仕事をセーブ

習い事や塾が忙しくなり、小4から学童にほぼ行かなくなった息子。打ち合わせで夜遅くなるときは実父に上京してもらい、時にはママ友を頼り、命綱として、学童も退会せず4月末までキープ。それでも、仕事をセーブせざるを得ず。3年生までは、18時まで、自宅で仕事に集中できたのに(泣)。「学童に行かせていたら、仕事人生違ったかも」とも思うけど、当時、夫が単身赴任中で、寂しさを感じていた息子を思うと、それはやっぱりできなかったな。
(UKさん・文筆業・長男13歳)


撮影/齊藤晴香 イラストレーション/船越谷 香 取材・原文/村上早苗

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