動物写真家の夫、料理家の妻が、殺処分直前の犬と巡り逢ったことから、大都会ロサンゼルスから田舎に移住し、夢の“究極の農場”作りに挑むことに。

東京ドーム17個分の荒れた農地を買い、土壌を作り直すことから始めた8年間の夫婦の奮闘と軌跡を追ったドキュメンタリー。自然の持つ驚異的な力、農園を中心に生態系が出来上がっていく様に驚嘆、心底ワクワクしつつ、その美しさに息をのむ！
（3月14日よりシネスイッチ銀座ほか全国順次公開）

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きっと誰もが一度は手にしたことがあるだろうオルコット著『若草物語』。

数えきれないほど映像化されてきた“4姉妹の物語”が、またもハリウッドで映画化された。しかも監督は『フランシス・ハ』の主演女優として映画ファンのハートをつかみ、『レディ・バード』で監督に挑戦、いきなりアカデミー賞監督賞にノミネートされた、まさにアメリカ新世代を代表する’83年生まれのグレタ・ガーウィグ。本作もまた、同賞作品賞ほか6部門にノミネートされた注目作だ。

南北戦争時代。出征中で父親が不在の中、愛情たっぷりの母（ローラ・ダーン）を中心に、マーチ家の4姉妹はにぎやかに楽しく暮らしていた。控えめで美しい長女メグ（エマ・ワトソン）、自由で率直な次女ジョー（シアーシャ・ローナン）、優しく病弱な三女ベス（エリザ・スカンレン）、おしゃれで気取った四女エイミー（フローレンス・ピュー）。

ある日、ジョーはダンスパーティで、資産家の息子ローリー（ティモシー・シャラメ）と知り合い、意気投合。やがてプロポーズされるが、作家になる夢と結婚の折り合いがつかず、また純粋な幼なじみの関係が変わることを恐れ拒絶。信じる道を突き進んでいくが。

ガーウィグは、母の愛に守られていた少女時代と、4姉妹が別々の道を歩み出し過酷な現実と格闘する、2つの時間軸を並行して描き出す。それがきき始めるのが中盤以降。過酷な現実やままならない人生、予期せぬ不幸にぶつかるたび、“あの頃の無邪気な幸せ”が胸に迫り、グッと涙を押し上げる。それを感動に持ち込むのが、変わらない家族と姉妹の絆と愛情――。

姉妹のある人は当然のこと、『アナ雪』に感動した人は落涙必至のハズ。ジョーが自分らしく生きようともがく姿を通し、女性の自立と経済力に大きな焦点を当てているのも、いかにもガーウィグらしい。叔母役メリル・ストリープの演技も眼福だが、シャラメ君の少年から青年へ変貌していく演技力、ちょいダメ男の可愛さを堪能できるのも大きな魅力！
（初夏より全国ロードショー予定）

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