新しい年が明けましたが、読者のみなさまにはいかがお過ごしですか。1月10日、17日と24日の3回に分けて、LEE1月号の特集「私たちの働き方とパートナーシップ」のLEEweb転載があります。ぜひ、みなさま、こちらもご覧くださいね。前回に続き、今回も、特集で書き切れなかったことに、「星がたり」で触れてみたいと思います。
やぎ座の価値観は昭和的?
やぎ座は、「縦社会」に代表される、「達成や成功」という生産性を重んじる、伝統的な年功序列、男女の役割分担の世界です。日本に根強い「家」意識とも関係するので、財産を相続する代わりに長男が墓を守り、親の面倒を見るといった慣習も、日本的なやぎ座のオールドスタイルと言えます。昭和の価値観は、非常にやぎ座的です。
特集中からの抜き書きですが、「西洋占星術なのに、日本的ってどうして?」と感じる人もいるかしらと考えつつも、文字数の関係で書き切れませんでした。
やぎ座の世界は、ピラミッドになった社会のエネルギー。自然の中で言えば、頂上のある高い山です。以前なら、高い山に登るにはコツコツと下から登るしかありませんでした。でも、今は、富士山も5合目までは車で行けるし、ケーブルカーで頂上まで行ける山もあるように、今は、昔なら何年もかかって登りつめた地位を一瞬で得ようとする人もいる時代ではあります。ただ、コツコツ登ろうが、一瞬で行こうが、やぎ座の世界における目標や成功は、物質的なものであり、社会の中でできるだけ高いポジションを得ることであるのは変わりません。
この数年ですっかり一般的になった「マウンティング」という言葉も、やぎ座に変容や支配の星・冥王星が滞在していることと無関係ではないと思っています。「自分のほうが相手より優位に立っていることを示そうとする」マウンティング行為は、社会でできるだけ上に行きたい、人々を支配し、頂点に立ちたいというやぎ座の冥王星のエネルギーだなあと感じるのです。
でも、マウンティングという和製英語が日本で生まれたことも、とても日本的だなあと思うのです。日本は、欧米などに比べて、社会にも、それを構成する家庭にも、「年功序列や男女の役割分担」の観念が強く残っています。昔から山のように変わらずそこにあるもの、伝統を継承するものというやぎ座の意味を突きつめていくと、日本では「年功序列や男女の役割分担」を語らずにはおれないのですね。家長がいて、それを家族だけでなく、親戚など一族で支えるあり方もそうです。そこで、日本的なオールドスタイルという言い方になりました。
「男女の役割分担」の発想を捨てていく!
個人セッションをしていると、不思議なことが起こります。たとえば、やぎ座に月がある日、それは今ならつまり、やぎ座の冥王星や土星を月がフォーカスする日なのですが、そういう日に限って、「年功序列や男女の役割分担」に苦しめられた女性がご相談にやってくることが2018年の春だったか、何度か続きました。「地方に妻子を残し、両親の介護も子育てもまかせきりで、東京の外資に勤める夫は浮気をしている」というケースを幾例も聞いたりするのですね。そのときの女性たちの怒りや叫びは痛切なものがあり、占星術ではヒントをあげられなかったりするのですが。
でも、子どもを産み育て、家庭を守ってきたことは、誇りに思っていただきたいのです。ただ、特集でも書いたように、
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Saya Saya
アストロロジー・ライター
1971年生まれ。おとめ座。現在は、京都で夫とふたり暮らし。雑誌連載のほか、オンライン講座や、ホロスコープ・リーディングのセッションを行う。著書に「星を味方につける生き方、暮らし方」(集英社)など多数。