キッチンの中でも、汚れが気になるコンロや水回りの掃除はしても、つい後回しになってしまうのが「冷蔵庫」。実は細菌が多く、口に入るものを入れる場所だからこそ、清潔に保ちたいもの！

そこで、掃除、メンテナンス、整理・収納ぞれぞれの賢人が、冷蔵庫をきれいに、すっきり整えるコツをご紹介！

まずは、住宅ライター・アドバイザー＆コラムニストの藤原千秋さんに、冷蔵庫掃除の基本をうかがいます。

プロが教える冷蔵庫掃除＆収納術 01
内気循環なのでひとつの菌が冷蔵庫全体に影響することも

「実は冷蔵庫は細菌の温床となることが多い」と藤原さん。

「特に野菜室は、野菜が外から持ってくる細菌や、根菜類の土が落ちてカビの胞子が発生していることも。野菜室の設定温度が10℃近いこともあって、冷蔵室よりも設定温度が高いので、菌が繁殖もしやすく要注意です」（藤原千秋さん）

冷蔵庫掃除の流れ

忙しいと、途中でほかの家事をする必要があったり、子どもに呼ばれて中断するなんてことも多いはず。菌や汚れが多い部分から優先的に掃除をすると、手っ取り早く冷蔵庫内が清潔になります。

生ものを扱う場所は菌が多いので優先！

冷蔵庫掃除、藤原さんのおすすめアイテムは？

洗える部分は、食器用中性洗剤とやわらかいスポンジで。スポンジは菌が繁殖しないようにぜひ新品を。細かい部分は綿棒、冷蔵庫下はお掃除シートを使用。セスキ炭酸ソーダは薄めて冷蔵庫の外側に。
キュキュット￥128（編集部調べ）／花王

抗菌成分に乳酸菌生まれの「発酵乳酸」配合。ノンアルコールで99.9％除菌＆24時間抗菌できる新商品。やさしさ処方で、冷蔵庫の除菌に◯。
（左）クイックル Joan 除菌シート￥550・（右）同 除菌スプレー￥400（ともに編集部調べ）／花王

基本はこの３つ！冷蔵庫の掃除方法をチェック！

１ パーツを外す

ドアポケットや棚、引き出しなど各部分が外せるようになっている冷蔵庫の内部。せっかくの大掃除なので、中身をすべて出して、外せる部分は外して丸洗いを。

２ 洗う

流しで、食器用洗剤とやわらかいスポンジを使って丁寧に丸洗いをする。すすぐときはぬるま湯を使うと、より汚れが落ちやすいのでおすすめ。

３ 乾かす

洗っても、ぬれたままだとまた菌が繁殖する恐れがあるので、乾いた布でよくふいたうえで、カラッと乾かして。しっかり乾いたことを確認してもとに戻す。

洗えない場所は除菌を！

「数年前の調査ですが、冷蔵庫を水ぶきするだけだと、菌が700倍にも増えるという結果が！　外せる部分は外して水洗いを。外せない部分は、水ぶきだけでなく除菌もマストで行いましょう。
メーカーや機能にもよりますが、多くの冷蔵庫が冷蔵庫内に冷却装置を持つ内気循環。どこか一部分に細菌があるだけでも、冷蔵庫内をふわふわと動いてすべての食料に影響を及ぼしかねません。食べかけのおかずをラップしてしまっておいても、実は傷みやすくなっているかも。
最近増えている家事や掃除の代行も、冷蔵庫掃除はなかなか頼むのが難しい。万能な食料貯蔵庫では決してないので、使っている本人が定期的なお手入れで清潔に保つことは必要です」

撮影／名和真紀子　取材・原文／野々山 幸（TAPE）
※商品の価格は本体価格（税抜き：2019年12/7発売LEE1月号現在）で表示しています。詳しくはLEE1月号をご覧下さい。