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LIFE

我が家の主役はリビングよりも「ダイニング」!

【ダイニングでもっとくつろぐためのアイデア】料理家 植松良枝さんの大きなテーブルが主役の空間づくり

2019.11.20

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限られたLDKスペース。本当はソファも置きたいのに、とにかくダイニングテーブルの存在感が大きすぎて、リビングの快適さを諦めざるを得ないのが現状……。それならいっそ、ダイニングを主役にしてはどうでしょう。食事をしたり、子どもたちが宿題をしたり、お茶を飲んだり。思えばダイニングテーブルは、家族が自然と集まる場所。大きなテーブルを中心にしたくつろぎの空間は、家族の距離を今よりも近く、楽しいものにしてくれます。

本日は、料理家 植松良枝さんの大きなテーブルが主役のダイニングを大公開します!

 

狭くてもくつろげるテーブルまわりの空間づくり
我が家の主役はリビングよりも「ダイニング」!

植松良枝さんのダイニング

平日は、仕事場でもあるダイニング。週末は、家族と過ごす大切な場所に

料理家・植松良枝さん宅のテーブルは、自宅で料理教室を開催するため、10人がけのもの。普段はこの広さを、家族3人で。「テーブルは少人数でも"広すぎる"くらいが、むしろ心地いいと思います」(植松良枝さん)

ダイニングが主役だから、そばの壁や飾り棚には、とっておきのお気に入りを飾って。四季の移り変わりを楽しめる自慢のテラスが見える位置は、今や息子・佑くんの指定席

 

「食事」を大切にしたいから、ダイニング中心は必然でした
植松良枝さん(料理家)

3人暮らし妻・夫・長男1歳
料理家。旬の素材を生かすレシピ、旅からインスピレーションを受けたレシピで人気。人気ベトナム料理店「ヨヨナム」のメニュー監修も手がける。初のエッセイ本『春夏秋冬 ふだんのもてなし』(KADOKAWA)を出版。インスタグラムは(@uematsuyoshie

 

大きなテーブルの存在が、我が家の個性そのものです

「一緒に、おいしいものをいただく。それが何よりシンプルで、効果的なコミュニケーションだと思います」と植松さん。結婚して数年後に手に入れたマンションの1室は、広いテラスに面していました。すぐに思い浮かんだのは、外を眺めながら親しい人と食事をしている風景。職業柄、人を招く機会が多くあります。食事の後でくつろぐというよりは、飲みながら、食べながら、くつろぎます。

「それに必要なのは、何より大きなテーブル。当時、夫婦2人で選んだにしては、相当なサイズです。ダイニングを家の中心と決めたなら、存在感のある大きなテーブルにしたほうが、メリハリがつきます。空間の主役になるものだから、木目の表情にもこだわりました」 食卓でのくつろぎには、座り心地のいい椅子も必須。選んだのは、座面がゆったり広めなYチェア。ゆるやかにカーブした背もたれの効果もあって、その包まれるような座り心地に安心感があります。

「もちろん、スペースがあれば大きなソファコーナーも欲しいとは思います。でも、限られたスペースの中で、あれもこれもと欲張るとかえって暮らしづらくなるし、狭さを感じてしまう。空間づくりで大切なのは、何を優先するか。私の場合、『この家で、家族と大切にしたいものは何か?』と考えたとき、迷わず、“食事”と“窓からの景色”と答えが出ていたので、これ以外の形はありませんでした」(植松良枝さん)

18.5畳のリビングダイニングよりも広いテラスが、この家を購入する決め手に。大きなリフォームはせず、食器棚をダイニングの壁一面に造作した



Table
最大10名座れる大テーブルは、木の表情がお気に入り

最大10名座れる大テーブル

245×100cmの大きなテーブルは、「工房イサド」でオーダーしたもの。脚部分がアイアンでほどよく無骨な雰囲気を漂わせている。

「Yチェアと合わせることが決まっていたので、高さもそれに合わせてもらいました。ちなみにYチェアは、夫の実家にあったものを座面を張り直して使っています」

 

Light
照明はスポットでやや暗めが落ち着く

ライト

作り付けの棚の雰囲気に合わせて選んだ白い照明はトム・ディクソンデザインの「ビートファットペンダント」。空間の広さにしては、照明は小さめ。飾り棚をスポット的に照らし、ムードを出す

 

Chair
Yチェア+オットマンで、最高にくつろげる

チェア
「『Yチェア』の座り心地のよさは、ソファいらず!」と植松さん。映画を観るときなどはオットマンで脚を伸ばせば、さらにリラックス。「実はスツールとして売られていたのですが、高さがぴったりで」

 

Display
目に入る壁には、旅の思い出や季節のグリーンを

ディスプレイ

限られたスペースなので、家具は増やしたくないという植松さん。そこで取り入れているのが、壁面を使ったディスプレイ。旅先で買ったかごや、壁付けのワインの栓抜き(!)、昆虫の標本などを自由に飾っています。「国が違っても、トーンを合わせれば不思議となじみます」


作り付け家具の中央にあるこだわりのディスプレイスペース。お気に入りのキッチンツールとともに、季節の植物を

ダイニングでもっとくつろぐためのアイデア

テーブル以外の空間は用途を決め込まず、その都度しつらえを変えて


平日昼間は仕事仕様で、何も置かずにすっきりと。保育園から佑くんが帰ってきたら、マットを広げて遊びのスペースに。「ヨガマットを2枚敷き、上にインドの布"カンタ"を重ねています。よくあるジョイントマットより、敷いたり片付けたりが簡単なのでいいですよ」

 

テラスにはテーブルを置き、第二のダイニングとして


広いテラスはダイニングの延長。「子どもの遊び場になったり、バーベキューをしたり」。途中までウッドデッキを設置してラグも敷き、はだしで出られるようにしてある

やりかけの仕事は、とりあえずかごに


皮むきなど座って集中したい作業や原稿書きは、この場所、この椅子で。「Yチェアより座面が硬く、だらけられないので仕事向き(笑)」。書き物を中断するときは、かごにバサッと入れて別の部屋へ。かごは、バスクで見つけた栗の木製

 

スタッキングできる名作椅子を来客用に


お客様が増えたときや、料理教室のとき登場するのはイタリア・アリアス社製の「スパゲッティチェア」。座る人の体型に合わせてコードがのびるので、座り心地抜群


次回は、イデー 小林夕里子さんの丸テーブルが主役のダイニングを公開します。

撮影/松村隆史 イラストレーション/ヤマグチカヨ 取材・原文/福山雅美
詳しくは2019年LEE12月号(11/7発売)をご覧下さい。

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