いよいよ平成もあとわずか。2019年4月には新しい元号が発表されることになっています。これまでは新元号が発表されるのは天皇が崩御された後と決まっていたため、事前に改元の時期がわかることはありませんでした。しかし今回は、天皇陛下の生前退位のご意向を尊重し、それが実現することになりました。まず陛下が4月30日に退位され、翌5月1日に皇太子殿下が新天皇へ即位されることに伴い、元号が変わるという日程が明らかになっています。
ところが、それを悪用した「改元詐欺」が、早くも横行しているとか。どんな手口なんでしょうか。
典型的な手口は、全国銀行協会のホームページに載っています。銀行協会を装った封書を送りつけ、その中の書面に「元号の改元による銀行法の改正に伴い、全金融機関のキャッシュカードを不正操作防止用キャッシュカードへ変更する手続きが必要となります」と書いてあるのだとか。さらに、「同封の『キャッシュカード変更申込書』に取引銀行、口座番号、暗証番号を記載し、現在お使いのカードを返送してください」と続くわけです。一見もっともらしい内容にも見えます。しかし、それは真っ赤なうそ。銀行協会とは言ってみれば銀行の業界団体のようなところですから、私たち利用者にいちいち何か送ってくるような役割ではありません。そもそも、キャッシュカードを変える必要があるなら、まず自分が口座を開いている銀行から連絡が来るはずですよね。
でも、「改元」というめったにない事を引き合いにされると、アラートが鈍るということがあるかもしれません。実は、私の身内にも詐欺電話がかかってきて、「改元すると今のキャッシュカードが使えなくなるから、急いで交換してください」と言われたそうです。使えなくなると言われると、慌ててしまう人もいるでしょう。身内も、最初は特におかしいと思わずに、相手に聞かれるままに銀行名や口座番号を伝えていたのだとか…決して詐欺は他人事ではなかったわけですね。(幸い、途中で詐欺だと気づき、被害はありませんでした)
不正統計問題も詐欺に利用される?
大きな社会問題になっている「毎月勤労統計」も、ちょっと心配です。統計の不正により、給付された失業給付の基本手当、再就職手当、高年齢雇用継続給付、育児休業給付などが本来より少なく計算されていた可能性があり、対象となる人は追加で給付を受けられることになるのですが、これっていかにも詐欺に利用されそうな予感…。「追加給付の対象です」と書いたはがきを送り付けて記載の電話番号にかけさせるとか、ATMへ誘導するとか、詐欺集団の格好の材料になりそう。
こうした詐欺に引っかからないためにも、正しい情報を集めつつ、家族にも注意喚起することが大切でしょう。
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松崎のり子 Noriko Matsuzaki
消費経済ジャーナリスト
消費経済ジャーナリスト。雑誌編集者として20年以上、貯まる家計・貯まらない家計を取材。「消費者にとって有意義で幸せなお金の使い方」をテーマに、各メディアで情報発信を行っている。