2023年の本屋大賞の本です。図書館で借りて読みました。
青春時代から2人の物語
恋愛小説の部類にはなると思いますが、それでだけではありません。家族とはなにか、生きる意味とはなにかを深く考えることができる本でした。
物語はとある島に暮らす2人が主人公。17歳の時から数年おきにそれぞれの目線で物語が交互に書かれています。靑埜櫂は男にだらしない母と2人暮らしの脚本家を目指す青年。母に呆れつつも温かくサポートしています。井上暁海は浮気で家を不在がちの父とそのことで精神を病んでしまった母と暮らす少女。この2人が出会い、それぞれ生きていく姿が書かれています。
家族とはなにか
2人は家庭環境が複雑ということがきっかけで、距離を縮め、お互いに惹かれあい支え合い生きていきますが、成長や環境の変化に伴い、少しずつ心が離れていきます。それぞれの家族に対する向き合い方や考えも少し違い、2人は遠距離恋愛をすることになりました。家族のせいで色々な事をあきらめ後ろ指さされることもありますが、どこか見捨てることができない2人を見ていると、家族とは支えるだけではなく、時にはやさしさが足かせになり、人生そのものを大きく変えてしまうんだなと胸が痛くなりました。
2人以外の登場人物も魅力
櫂とコンビを組んで漫画を描く尚人、2人を見守る北原先生、父の不倫相手の瞳子、それぞれが色々な事情や想いをかかえながら2人の人生に大きく関わっていきます。それぞれの登場人物の発する言葉がすごく心に響くことが多く、そのキャラクターも魅力的で際立っています。
とても読みやすくあっという間に世界に入り込めるので面白かったです。
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052 - あお
会社員 / 埼玉県 / LEE100人隊
38歳/夫・息子(12歳・6歳)/料理部・美容部/人と話すこと、人と関わることが好きです。仕事も「人」にまつわるお仕事。平日は質素に暮らす、土日はていねいに暮らすことを心がけています。整理収納アドバイザー1級の資格、FP資格有。インテリア、読書、おしゃれが好きです。身長154cm。毎月読書ブログUPしています。
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