(※撮影OKエリアのみ撮影しております。紙幣製造ラインは全て撮影NGです。)
Tour of National Printing Bureau
今年7月、20年ぶりに新紙幣発行!日本で唯一の製紙・印刷一貫工場!
お札の製造工場 国立印刷局 小田原工場の見学ツアーへ
今年2024年7月、20年ぶりに新紙幣が発行されましたね。夏休みの或る日、次男(小5)・末っ娘(小2)・私…の3人で、お札の製造工場である国立印刷局の小田原工場の見学ツアーに参加して来ました。見学ツアーは無料で、事前予約制。国立印刷局の公式HPから予約申込をするシステムです。見学ツアー実施日は毎週火・木曜日で、1日2回、9:30~/13:30~です。見学ツアーを実施している国立印刷局は小田原工場の他にも東京工場、静岡工場、彦根工場があります。国立印刷局では紙幣などを製造しており、造幣局ではコインを製造。国立印刷局を訪れる前に、貨幣博物館などで予習して行きました!
貨幣博物館についての過去記事は以下の通りです↓
コインを製造している、造幣局さいたま支局についての過去記事は以下の通りです↓
駐車場完備が有り難い…!敷地外に広い駐車場があり、そちらに駐めることが出来ます。門に入る前に警備員さんによるチェックがあります。国立印刷局の中でも、ここ小田原工場は、酒匂川(さかわがわ)の伏流水から良質な水が得られることから製紙に適しており、印刷局で唯一の製紙・印刷一貫工場なんです。これは世界的に見ても珍しいそうです。お札2枚に1枚は酒匂川の水が使用されているとのこと。敷地面積にして25万㎡。東京ドーム5つ分に相当する広さなのだとか。
見学者ホールと展示室は撮影OKでした!まずは新紙幣と一緒に記念撮影。
最初にVTRを視聴します。国立印刷局では日本銀行券(紙幣)だけでなく、官報やパスポート、郵便切手、印紙・証紙などをの製造を担っています。ここ小田原工場は唯一の製紙と印刷の一貫工場で、製紙は小田原工場と岡山工場のみだそうです。VTRでは小田原工場について/日本銀行券の製造工程についての1本と、もう1本は偽造防止・ユニバーサルデザインについて…を学びます。製造工程では、工芸官が原画を筆や色鉛筆を使って精密に描く様子(1mmの幅に10本以上の線を引くそうです…!)、ビュラン(特殊な彫刻刀)を使って金属板に原版を彫る様子、最新コンピュータで彩紋を描くデジタル製図の様子、お札用の独特な色合いのインキを作る様子、パルプを刻んで紙を漉き、すき入れ(白黒すかし)を施す製紙の様子…を映像で見ることが出来ました。伝統的なお札の製法と最先端のテクノロジーが融合された匠の技が新紙幣に集約されています…!
VTR視聴後は、展示室見学グループと紙幣製造ライン見学のグループ、2組に分かれて見学コースが進みます。私たちは、まずは展示室見学!
【Part.1】
Exhibition Room
展示室見学
展示室ではお札の基本知識から、新紙幣に使われている様々な技術を体験コンテンツを使って学べます。
日本銀行の隣に貨幣博物館にも新紙幣に使われた偽造防止技術についての同じような模型がありましたが、こちらは撮影OKなのが嬉しい…!お札独特の手触りで分かる深凹(ふかおう)版印刷採用。今回初、3Dホログラムではお札を左右に傾けると肖像が回転するのが驚きです。
また、光に透かして見ると1万円札は3本、5千円札は2本、千円札は1本の棒「透き入れバー」が見えます。
【Part.2】
Exhibition Room
展示室での体験コンテンツ
こちらは新紙幣に採用されたマイクロ文字!カラーコピー機では再現困難な超極小文字で“NIPPONGINKO”と印刷されています。ズームカメラで観察。
↓こちらは潜像模様コーナー。お札を傾けることで表面には「10000」や「5000」の額面文字、裏面には「NIPPON」の文字が浮かび上がって見えます。
↓こちらは「お札の豆知識Q&Aコーナー。ネタバレ回避のため、遠目でご覧ください…。
年齢や国籍、障がいの有無にかかわらず多くの人が使いやすいデザインになっていることを学ぶ「ユニバーサルデザイン」コーナー。今回発行の新紙幣、そういえば額面数字が大きいですよね…!また、識別マークを券種ごとに位置を変えることで触るだけで券種の識別がしやすく◎ 「透かし」と言われる「すき入れ」も、県守護とに異なる形状・位置に配置され、券種の違いがより分かりやすく◎
ここにもありました!「1億円の重さを体感」コーナー。フォトスポット仕様に!
展示室は自由見学ですが、印刷局のスタッフさんが数名在室されていて、とても親切に案内してくださいました。日本銀行券に使われる紙は、みつまた、アバカ(マニラ麻)などを原料とし、古くから和紙の原料として使われているみつまたは、独特な手触りと風合いがあることに加えて、丈夫な紙を作ることが出来るそうです!
工芸官が彫刻した1枚の原版をもとに、たくさん印刷するための版面が作られます。原図(レプリカ)・原版(レプリカ)の精巧さを間近に見ることが出来ます。
強い圧力をかけて印刷するため、堅牢なメッキ処理を施して補強しています。インキにも偽造防止の工夫が。複製を困難にするため顔料・ワニスなどを独特の配合で練り合わせ、お札独特の色合いと優れた機能を併せ持ったインキが使われています。
ここからは、いよいよ違う建物にある紙幣印刷・製造ラインへ!
【Part.3】
別棟
紙幣製造ラインを見学
ここからは撮影NGです。製造ラインもですが、敷地内や建物の撮影、植え込みの撮影もNGです。まず建物の入口には、ドライオフセット凸版輪転印刷機の模型が置いてありました。全ての券種をここ小田原工場で印刷しているとのこと。お札は、まず裏面から印刷されるそうです。印刷局が独自に開発した印刷機、ダブルオフセットザンメル凹版印刷機これ1台でオフセット印刷と凹版印刷を同時に行うのが最大の特徴。オフセット印刷・凹版印刷を連続して行うことで、細かい模様を高い精度で印刷出来るのだとか。
裏面→表面の順に印刷後、専用の貼付機でホログラム貼付、表裏の模様を検査した後、表面に日本銀行総裁の印章とアルファベット×数字を組み合わせた記番号が印刷されます。記番号に関するクイズも出題されましたよ。裁断機で正確に切り分けた後、機械で1枚1枚検査され、1,000枚ずつの束にし、フィルムで封包後、日本銀行に納入されます。
これにて、見学ツアーは終了です!
【Part.4】
最後に
最後に、大人用・こども用に頂いたパンフレット。学んだ知識を補完してくれる内容で、自由研究にも◎
偽造防止のため、たくさんの高度で特殊な技術が使われていることが解りました。精緻な肖像画だけじゃなく、高精細すき入れやホログラム貼付や特殊発光インキ、潜像やパールインキ…ちょっとやり過ぎ!?と思えるほど、てんこ盛りな新紙幣。これだけたくさんの技術を入れることで、ニセ札を作ろうという気持ちを削ぐ効果もあるそうです!
国立印刷局は公式HPにて見学ツアーの予約が出来ます。気になる方はぜひチェックしてみてくださいね◎
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主婦 / 神奈川県 / LEE100人隊トップブロガー
41歳/夫・息子(13歳・11歳)・娘(8歳)/手づくり部・料理部・美容部/大雑把な山羊座のO型。好きなものは器、アメリカンヴィンテージ、宝塚歌劇、マンガ、ミナペルホネン、オールドマンズテーラー、GU、ユニクロ、無印良品など。ファッション・インテリア・お料理などLEEで勉強中。両実家とも遠方で3人の子育てに日々奮闘。コロナ禍を抜けてからは工場見学や社会科見学、博物館や科学館、美術館巡りにハマっています。ドタバタと過ぎて行く日々の中でも「今」を大切に、小さな幸せを拾い集めながら成長して行きたいです。
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