先日、大きな大きな買い物をしました。
「アメリカで家を買う」
そう決めたのが今年の初め。
そこから半年以上、寝ても覚めてもずっと家のことで頭を悩ませてきましたが、やっと。
今このタイミングで家を買うことが良かったのかもわかりませんが、
アメリカでは住宅価格が下がらないこと、
またカリフォルニアでは家賃がものすごく高いこともあり、今回購入に踏み切りました。
正直、思い通りに行かなかったことばかりで、苦労をあげればキリがありませんが、
これからはこの家に少しずつ手を加え、自分たちの好みのものにしていきたいなと思っています。
海外の住宅事情、物件情報など、どなたの参考にもならないと思いますが、家購入までのストーリーを少しご紹介。
欲しかったのは味のある古い家
最初に家を買うときに希望していたのが「古い家を買ってリモデルしたい」ということ。
最近のアメリカ(カリフォルニア?)の住宅の流行りは、白を基調としたモダンなスタイルなのですが、
私は昔ながらの味のある素材や木を生かした家に住みたかったのです。
一番最初に見に行ったのは、1920年代に建てられた「Craftsman style」という家。
「アーツ・アンド・クラフト運動」の時代に建てられたもので、ふんだんに使われた木と、職人さんのcraftsmanshipが光るスタイルの住宅です。
ただ内見した所、思った以上に手直しが必要そうということ、内見1軒目ということで、オファーは見送りました。
そこから30軒以上は見学したでしょうか。
なかなか希望の家に巡り合えず。
建築士の資格はもっているものの、アメリカの住宅のディテールについては知識がなく、
正直「もうリモデルしなくてもいい、新しい綺麗な家にしようかな」と何度も気持ちが揺らぎました。
一方、その点に関して一切ブレなかった旦那さん。
新しい綺麗な家はどうしても気に入らないようで、オファーを入れたものもありましたが、結局ご縁はありませんでした。
50年代の古い一軒家
結局縁があり購入することになったのは1950年代に建てられた古い家です。
キッチンに使われたビンテージタイルを見てズキュン。
使いこなせるかわかりませんが古びたオーブンも可愛い。
奥にはアイロン台の収納スペースも。
布を張り替えたらまだ使えるかな。
色々とオンボロで気になる部分はたくさんありますが、
可愛らしいキッチンに加え、
・床材がオリジナルのハードウッドなこと、扉にも木が使われていていること
業者によってリモデルされた家はビニルの床が多いです。
扉も白く塗られてしまうのが普通。
古い扉ですが、きっと磨けば艶がでるはず!
海外では珍しい引き込み戸にも惹かれました。
・リビングダイニングから続くアウトドアダイニング空間があること
デッキも手すりも年季が入りまくっていますが、、
カリフォルニアは外で過ごす時間がとても気持ちいいので、この空間は絶対に欲しかった!
・お庭があること
今はまだまだですが、ドイツで住んでいたお家のような素敵なお庭を作っていきたいなと。
アボカドやオレンジの木もあって、収穫が楽しみです。
以上が決め手となり、最終的にこの家に決めました。
我が家の家具も50年代に作られたものが多くて、やっぱりこの年代のデザインに惹かれるんだと思います。
諦めたこと
逆に今回の購入にあたって諦めたこともあります。
・ベッドルーム、バスルームの数
アメリカの住宅はベッドルームの数で価値が決まることが多く、マスターベッドルームのバスルームに加えて、共有のバスルームがあるのが普通です。
今まで見た中で一番好きだった家のマスターバス。もちろん大きく予算オーバーの家です。
我が家は3人家族ということもあり、また掃除が大変なので当初から大きな家は望んでいませんでした。
大きな家も寝室の多さも我が家には必要ないものですが、家を売却する時のことを考えるとマイナスかなと思っています。
また、家族に気軽に遊びに来てもらいたいので、その点でも寝室、バスの数はもう少し欲しかったかも。
・価格
結局予算にはおさまりませんでした。。
色々と入居前に直したい部分もあったのですが、住みながらお金を貯めて、またはDIYになりそうです。
アメリカの住宅事情
アメリカでは「家を買う」というと、中古住宅を買うのが一般的です。
当初は土地を買って新築したい、と考えていたのですが、法規制や許認可のプロセスが複雑で、工事の遅延も日常茶飯事。
アメリカでの家づくりの知識がない今の状況では、どう考えてもハードルが高すぎかなと、断念しました。
日本で建築家や工務店さんと一緒に理想の住まいを作られている方のお写真を見ると、
私も一からデザインして家を作りたかったな、という思いがありますが、
その夢はいつか日本に帰った時にとっておこうと思います。
現在カリフォルニアでは住宅不足が深刻で、家を買いたい人に対して、売りに出ている物件数が少なく、完全に売り手市場。
1件のリスティングに対して、10件以上のオファーが入ることも多く、とても競争が激しいです。
渡米間もない(アメリカでの実績、信用がない)アジア人が家を買うことのハードル、
カリフォルニアの高騰する住宅価格と金利の上昇、、
どんどんと進む円安、、、
逆風の嵐で、本当に家を買うべきなのかどうか、眠れない日々が続きましたが、この決断が将来吉と出る事を祈りながら。
引っ越しはまだ少し先なので、また落ち着いたらお家関係のブログも書きたいと思います。
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カーリー
主婦 / 奈良県・アメリカ /
40歳/夫・息子(8歳)/手づくり部・料理部/3年間のドイツ生活を経て、アメリカで暮らすことになりました。クラフトやお菓子作りなど、作ることが大好きです。100人隊に入って、苦手だったお料理にも挑戦するようになり、お気に入りの器でテーブルを作る楽しさも知りました。新しい場所でも毎日ワクワクを探して、暮らしを楽しんでいきたいです。
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カーリー