沖縄県浦添市（うらそえし）にある「ピザハウス」は県内数ある飲食店の中でも沖縄の歴史と共に長く歩み進み、今も色あせることなく洗練された風格を兼ね備えた重鎮的存在のレストランだと思う。今回ご紹介したい「ピザハウス」は１９５８年、旧コザ市（現在の沖縄市）にアメリカンスタイルのレストランとしてオープン。当時社交場としても大きな役割を担い連日列をなす人気店だったそうです。その後、移転を何度か繰り返しながら広く県民に愛されるファミリー向けのレストランへと変化を遂げ現在の建物も２０１７年に移転した際に新しくなっていますが、移転前の旧アメリカ総領事館を南欧風に改装した面影を残したまま営業しています。

沖縄らしい名前の由来

オープン当時、アメリカでブームになっていたピザがお店のネーミング起用に至ったとのことです。戦後複雑な情勢の中、前を向き楽しいことや新しいことを見出す高い順応能力を持つ県民性をよく表したエピソードだと思ったのは私だけではないはず。

店内の様子

店内へ入るとちょっとした空間が広がっています。目の前にあるこの洋風の階段を上がって二階にあるレストランへ進みます。

二階入り口前に設置されているメニュー。じっくり読むと面白い。和洋折衷交ざっていてなんとも沖縄のファミリーレストランらしい構成。

ピザハウス流ウェイティングルーム空間

入店するとソファーとワインが並ぶ空間へと案内されます。混雑している時間帯を避けたにも関わらず店内はほぼ満席で直ぐに座れません。ここで優雅にリラックスして待機しましょう。お薦めしたいのは、

ピザハウスの歴史を見てみよう

壁に飾られている昔の日替わりメニューはほぼ1ドルでシンプルな朝ごはんまたはブランチの内容のようです。なぜか１９５６年（創業は１９５８年）３月6日と3月9日と印字されていたり店舗名がイタリアンガーデンなのが気になりつつ、当時の1ドル約360円で換算して今の物価の対価指数で調整すると大体２０００円弱になりますね。これにチップも付いたと思うので一人当たり中々のハイカラな朝ごはんです。

移転前の建物を写真で振り返ります。道路拡張工事に伴い2010年に閉店したときは（真ん中）どうなるかと思いましたが、７年の時を経て再オープンした時は多くの人が喜んだ嬉しいニュースでした。

Aサイン制度は返還直前の1972年4月15日に廃止されました。

創業者の伊田耕三氏の横にあるのは通称「Aサイン」。沖縄で米軍公認の飲食店などに与えられた営業許可証です。目的は米軍関係者と家族のために一定の基準を設けるため。沖縄本島内の飲食店や風俗店の衛生水準を審査し運用していました。

ピザハウスのこだわりは

現在のピザハウスはお肉料理や加工肉に力を入れているようです。特に温度・湿度・風の流れを管理した専用の冷蔵庫での乾燥熟成(ドライエイジング)に取り組み、 独自の技術で熟成牛肉を完成。熟成の過程でたんぱく質の分解が進んでいるため、消化が良くお腹への負担が少ない特徴も魅力的。

お土産に便利な冷蔵コーナーも充実しています。

ダイニングが満席でバーラウンジへ

メインダイニングがまだまだ満席で今回はバーラウンジへ案内されました。重厚な家具でお出迎えされたこちらの空間。これはこれでとても良い雰囲気なのです◎

本格的なアメリカのバーの雰囲気が気軽に楽しめます◎

注文したのはこちら！

ハムやパテが付いているサラダ。温玉付き♡

今回は友人と二人で訪問したので食べたいものだけを一品ずつ注文してシェアしました。一人ずつセットメニューを注文するとちょっとだけお得なんですが、セットのサイドメニューでお腹がいっぱいになってしまいメインメニューまで美味しく辿り着けなくなっている悲しい体調変化からの理由。

アメリカンスタイルなサラダを食べるとき選ぶドレッシングは不動１位、ブルーチーズ。時々マヨネーズベースのランチドレッシング（２位）。

あつあつです♡

熱いスキレットで提供される手作りソーセージ付きラザニア。

サイドのほうれん草チーズグラタン（？）もきちんと美味しい。

食べたかったドライエイジングされたステーキ。今回はボークを注文しました。

ピザハウスは観光でもおすすめしたいスポット！

ピザハウスは空港からも比較的近い浦添市に立地していることから、県の主要国道58号線を通りバスやタクシーなどの公共機関を使って気軽に辿り着けます。もちろん、レンタカーを使ってもレストラン駐車場は十分に整備されているので駐車も安心です。行く際は予約をおすすめします！もし訪れる機会があれば日本、沖縄、アメリカの文化が織り交ざって形成された古き良き沖縄ミックスカルチャーを堪能できる空間と味を是非楽しんで下さいね。

ピザハウスさま、撮影・掲載ご承諾頂きありがとうございました！

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