こんにちは! 059ツナです。
前回↓に引き続き、またまたおすすめ本の紹介をさせてください。
子を想う母の愛、母を想う子の愛。
前回紹介した本とはカラーが異なり、今回はどちらも考えさせられる内容のものです。
まずはこちら。
『「幸せの列車」に乗せられた少年』です。こちらは第二次世界大戦後のイタリアで実際に行われていた”子ども列車”に着想を得て書かれた作品。
“子ども列車”は「イタリア南部に暮らす困窮家庭の子どもたちを、一時的にイタリア北部の裕福な家庭に送り込む」という貧困救済事業だったそうです。
大勢の人がこれに命を救われたという事実がある。
でもただの美談で済ませられる話ではなく、読むほどに胸が締め付けられます。
子を想う母の愛と、母を想う子の愛。どちらの立場にも共感できるからこそあまりにも切なく、親子関係の難しさを考えさせられる一冊でした。
特に「何が僕のためになるのかなんて、誰にも分かりはしない」という主人公の言葉にはっとさせられます。このイラスト、読後に見ると胸に迫るものがあります。
ちなみに、あとがきに書かれた作者の思いを読んで頭をよぎったものがあります。ドラマ化もされた『ミステリと言う勿れ』のとあるエピソードです。もちろんシチュエーションは異なりますが、親としては心に刺さるものがありました。
併せて読むのもおすすめです◎
衝撃的なノンフィクション。
続いてこちら。
『エデュケーション: 大学は私の人生を変えた』です。こちらはハーバード大学研究員のタラ・ウェストーバーが自身の半生を綴ったノンフィクション作品です。
狂信と妄想に憑りつかれた父親の絶対的支配のもと、学校に通えず、命にかかわるケガを負っても病院にも行けず、兄からはくり返し暴力を受ける…。
読めば読むほど衝撃的な内容で、「本当にこんなことが起こったの?しかも決して遠くはない過去に?」と思わず目を覆いたくなるような箇所も多々ありました。
家族は何物にも代えられない大切なものだと思います。
でも状況によってはそれが”呪縛”になり得ることもある。壮絶な環境下でも家族という呪縛から逃れきれない著者の葛藤は、想像しようと思っても到底できる範囲ではありません。。著者の父親ほど極端なものではなくても、日々の生活の中で似たような行為をしていないかな? 良かれと思ってであっても、不用意に子どもの気持ちを揺さぶっていないかな?
改めて子どもに対する関わり方を考えさせられる、読みごたえ十分な一冊でした。
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前回の記事から一転、いつになく真面目な読書ブログになりましたね…。我ながら緩急のつけ方がすごい。笑
親子関係を考えさせられるこちらの2冊、本の世界にどっぷり浸りたい方にもおすすめです◎
ツナ
主婦 / 長野県 /
44歳/夫・息子(8歳)/手づくり部・料理部・美容部/生まれ育った東海圏を離れ、自然豊かな信州でゆるりと暮らしています。カフェや雑貨屋めぐり、読書が大好き。手作りや文章を書くことにも興味があります。にぎやかすぎる息子中心のドタバタな毎日を、笑顔で心穏やかに過ごせるよう奮闘中!服も暮らしもシンプル好みですが、ノスタルジックで温かみのある東欧・中欧の雑貨には目がありません。
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