以前、100人隊のまあやちゃんのブログを読んで「これは買いに行かなくては!」と思っていた文庫本。
タイトルは『センス・オブ・ワンダー』。
先日ふらりと入った本屋さんにて発見!
さっそく読み終えたところです。
センス・オブ・ワンダー=神秘さや不思議さに目を見張る感性
自然のなかに身を置いたり、生き物に触れ合ったりするとき、人はどんなことを思うでしょう。
・癒される
・リフレッシュできる
・好奇心や探究心が芽生える
そう感じることがきっと多いと思います。
あとは、
・美しさ、神々しさに震えたり
・畏敬の念を抱く
・ときには恐怖を感じたり
なんてのもありそうです。
とにかくとても一つの感情にはおさまらない、いろいろな気持ちが湧き起こってくるものですよね。
私なりの広い解釈ですが、センス・オブ・ワンダーというのは、
自然に対してさまざまな感情を抱くこと、
心を震わせるような体験をすること、
そして興味を持つこと。
作者のレイチェル・カーソンは、そうした体験を子ども時代に味わうこと、
大人はその体験を通してもう一度子どもの頃の感動や驚きを取り戻すことが、いかに大事なことであるかと言っているのだと思います。
そうは言っても…なかなか難しい
なぜなら、子どもにいろいろ教えてあげたくても、私は道端に咲く花の名も分からなければ、星の名前だって全然知らない。
しかもこんな都会において、なにができる?
子どもにしてあげられることなんて、全然ないんじゃないか…。
そう自分にがっかりすること、不甲斐なく思うことって、たくさんあります。
でも。
この本は、そんな私のような大人たちに、たくさんたくさんのヒントを与えてくれています。
「花がきれいだね」
「雨の音っておもしろいね」
まずはそんな会話からでもいいのだと、レイチェルは優しく気づかせてくれます。
「知る」ことより「感じる」ことの方がはるかに重要だと。
あるいは、子どもと一緒に空を見上げてみる。
秋の夜、虫の鳴く声に耳を澄ませてみる。
そんなことが大事、と。
まずは身体で感じること。
子どもといっしょに自然を探検し、五感をフルに活用させ、生命の不思議さにハッとするような体験を積み重ねること。
それはきっと、あなた自身の感受性に磨きをかけるということでもあるのだと。
レイチェルは、センス・オブ・ワンダーの心を忘れないことはすなわち、生涯はつらつとした精神を保ちつづけることでもある、とも言っています。
実はレイチェルは、この原稿を単行本化するために仕事をしていた当時すでに身体を病気に蝕まれており、余命がそう長くないことを悟っていたのだとか。
そのため、この本にはレイチェルの最後のメッセージが込められているのです。
そんなことを考えながら読んでいたせいか、言葉ひとつひとつが真摯に胸に響くようで、私はなんだかもう、泣きたいくらいに胸が熱くなってしまいました。
話は戻り…
昨年刊行された文庫版のこちらは、
・写真家の川内倫子さんによる写真が使われていること。
・センス・オブ・ワンダーな心を持ち続ける著名人4名による解説が収録されていること。
その2点が「これは欲しい!」と思ったポイントでした。
角野栄子さんや福岡伸一さんによる解説が読めたのはとてもうれしかったです。
私にとって、これからバイブルのように大事に読み続けていきたい、そんな本となりました。
あらためて、まあやちゃん。素敵な本を紹介してくれてありがとう〜!
(まあやちゃんの記事はこちら。)
●おまけ●
文庫を買う前に、紅茶屋さんのカレル・チャペックでこんなティーバッグを見つけました。
センス・オブ・ワンダーなお茶!
本と一緒に贈り物にしてみても良さそうです。
読書のお供にぜひ。
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パート / 東京都 / LEE100人隊トップブロガー
38歳/夫・娘(4歳)・息子(1歳)/手づくり部・料理部コーヒーが好き。ミルクティーも好き。掃除は好きだけど片づけは苦手。手紙部部員。都内の雑貨屋さんや本屋さんなどを巡る休日も好きですが、海や山で過ごすのも大好き。いつも気持ちの良い場所を探しています。日記をつけはじめて1年。なるべく楽しいことを書き残したいので、いいこと探しを心がけるようになりました。昨年まで10年ちょっと、本(特に児童書)に関わるお仕事をしていました。絵本ラバーです。
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