料理研究家の土井善晴先生。
私、土井先生のことが大・大・大好きなんです。
お料理はもちろんなのですが、先生のおおらかな雰囲気と優しい京都弁を聞くと心がふわっと温かくなるのです。
お料理以外にも民藝や旅など、先生が出演される番組も必ずチェックしていて、ふとした会話で垣間見られるチャーミングなお人柄も大好きです。
お味噌知る。
先日、新刊の『お味噌知る。』が発売されたので早速読んでいます。
タイトルの通り、とことんお味噌とお味噌汁について書かれていてレシピも沢山掲載されています。
前半ではひたすらお味噌汁の写真が続くのですが笑、季節によって旬のものを具材に取り入れてみたり、こんな組み合わせも!?というようなお味噌汁など、土井先生らしい「好きにしたらええんよ」というマインドに溢れていて、それがまたどれも美味しそうなんです〜。そして箸置きも可愛い。
トーストにもお味噌汁!
後半にはお味噌を使ったレシピもあります。このシンプルなおむすび、まさに土井先生!
この本を読んで、あらためてお味噌汁って自由なんだな、お味噌ってすごい力があるんだな、としみじみ感じているところです。そして色んなお味噌を食べ比べてみたくなります!
こちらの本は土井先生の娘さん・光さんとの共作で、後書きには光さんからのメッセージもありました。光さんは私たちと同じLEE世代なので、さらに身近な視点からお味噌汁について語られていました。そこには毎日お料理をする人への気持ちが込められていて、土井先生の精神が受け継がれている…と感じました。
土井先生の著書といえばもう一冊、
一汁一菜でよいという提案
こちらは私のバイブルとなっている本です。
「一汁一菜とは」「家庭料理とは」というところから話は縄文時代まで遡り…!そもそも人間はなぜ料理をするのかというところまで掘り下げられています。
「料理はこうじゃなきゃいけない」とか「理想の食卓を目指さなくちゃいけない」とか、いつの間にか自分で自分を縛って苦しくなっていた心をあたたかく解いてくれるような本です。
何度も読み返しているのですが、料理をするのが辛いと感じていた頃は読みながら涙したことも・・そんな時に救ってくれたのが土井先生の優しくてあたたかい言葉の数々でした。
これからもずっと本棚に置いておきたい大切な一冊です。
子どもの頃の話。
私は母ひとり子ひとりの家庭で育ったので、フルタイムで仕事をしながら毎日家のことをする母の姿をいつも見ていました。
小学校高学年になってからは夏休みなどの長期休暇はひとりで留守番をしていました。お昼にはタイマーで炊いてあるご飯、冷蔵庫にはオムレツ・ほうれん草のソテー・ソーセージやトマトが乗ったプレートが置いてあり、毎日レンジでチンして食べていました。
子供の頃の私はかなり偏食だったのでそれが定番メニューだったのですが、不思議と飽きたことはありませんでした。冷蔵庫を開けると母がいつものご飯を用意してくれている、という安心感に守られていたのだと思います。なので寂しいと思ったこともありませんでした。
進学し学校にお弁当を持っていくようになっても、母は毎日欠かさず(6年間も!)お弁当を作ってくれました。試験や吹奏楽部の本番などの大切な日には朝から大好物のからあげを揚げてくれました。部活で夜も遅かったので、お弁当とは別におにぎりを5つも作ってくれていました。思春期の食欲がすごくて。笑
お弁当のおかずの内容はほぼ毎日変わらないですし、冷凍食品だって沢山活用されていました。夕ご飯だって〇〇の素を使った簡単時短メニューが多め。お惣菜だけの日もありました。でもそれを手抜きだとか、また同じだなんて思ったことはありません。「申し訳ない」なんて思わなくていいし、お惣菜でも全然いいじゃん!と思っていました。大好きな思い出の味だって沢山あります。
母と私は食事の時間にとにかくよく話をしていました。
学校であったこと、最近思うこと、悩んでいること、いつも色んな話を聞いてもらいました。笑い過ぎて表情筋が痛くなる日もしょっちゅう!
食後にはフルーツやお菓子を出して、お茶を淹れてゆったりする時間もありました。今思うと、そうやって食卓で一緒に過ごす時間そのものが大切だったのだと思います。そのおかげか、大人になった今でも何でも話せる母娘になりました。
結婚し、主婦になって
現在は自分が家族のために料理をする側になったのですが、何年経っても料理は苦手です。魚は焦がすし、味付けも決まらないし、これはヤバイ…みたいなものが出来上がる日もあります。しょっちゅうキッチンから「失敗した〜!」と悲鳴をあげています。
それでも毎日それなりに料理をしてきて、手を抜く方法も身につけて笑、最近はキッチンに立つことへのストレスはだいぶ少なくなったと思います。というより開き直りました。
失敗しても「ママだって人間だから失敗するんだ〜」と子どもたちには言っています。それも丸ごとお母さんの料理だったよね、と将来笑ってもらえたらいいかな、と。
私は「何を食べるか」よりも『誰とどんな雰囲気で食べるか』をいちばん大切にしたいと思っています。それは幼い頃の母との生活の中で感じてきたことでもあります。
栄養バランスは考えつつ、でも決して無理はしない。おおらかに明るく、楽しい食卓になるように。自分がいつも笑顔でいられるように、を心掛けています。
そうすると自然に「家」が家族みんなにとって安心できる場所になるんじゃないかなと。
それが土井先生が伝えたい『家庭料理』の姿なのだと思います。こうした気付きを与えてくれたのも土井先生です。
なんだか上手くまとめられないのですが、、
とにかく土井先生のおかげで料理と向き合うことができています。我が家の食卓はきっとすごくシンプルなのですが、私の頭の中の土井先生には「それでええやん!」といつも励ましてもらっています。笑
先生に一生ついていきます!という気持ちで、今日もお味噌汁を作ろうと思います。
🍚🍙
009 おもち
おもち
31歳/夫・息子(3歳)・娘(0歳)/料理部・美容部/キレイなもの、かわいいもの、おいしいものが大好きです。いつも笑顔でいられるよう、のんびり穏やかに過ごすことを心掛けています。皆さんから沢山の刺激を受け、日々の暮らしを楽しみたいと思います。
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おもち