図書館で娘のために本を選んでいる時に
タイトルに惹かれて手に取った
「きみが、この本、読んだなら」
パラパラとページをめくると娘が読むにはまだ難しく
一度は書棚に戻したものの
なんだか気になり自分のために借りてきた本です。
本の紹介をテーマにしたアンソロジー
アンソロジーとは
異なる作者による作品を集めたもののこと。
”ざわめく教室 編”は、主人公が5年生の短編で
”戸惑う放課後 編”は、主人公が6年生の短編です。
”戸惑う放課後 編”は、
・飛行機好きでつながる二人
・人気者と図書委員
・引っ越してしまった友人と新しいクラスメイト
・サッカーか受験か
という内容の4編からなっており
その年頃の悩みだったり、人間関係や心の揺れ、
甘酸っぱい恋心だったりが描かれています。
今を一生懸命生きている子どもたち
どの物語にも共通しているのは
ふとしたきっかけから「この本、読んでみて」
と手渡された本を読むことで
その時、心の中にある
揺れる気持ちや戸惑いに対する答えを
本を通して見つけ、強くたくましく成長していくこと。
ひたむきでまっすぐな姿
その年齢独特の物の見方や感じ方がうまく表現されていて
それが読んでいて面白くもあり
また、その瞬間を真剣に不器用に
精一杯生きていることが伝わってきて
「そうだよね、その気持ちわかるよ」
と応援したくなるというか。
読み終えた後に爽やかな気持ちに包まれます。
本への愛があふれてます
「この本、読んでみて」
と言ってくれる友達がいるっていいなぁ。
同じ本を読んでその感想を語り合うっていいなぁ
とちょっぴり羨ましく。
ミヒャエルエンデの「モ モ」や
サンテグジュベリの「星の王子さま」など
名作にまつわる話が多く
あの本がこんな形で紐付いて登場するなんて!
と物語と本の組み合わせが絶妙で
かつて読んだ本を再び手に取りたくなります。
知らない作品であっても
その作品に触れることによりそれを「読んでみたい!」
と気持ちが向かうような物語の流れが素晴らしく◎
同じ本を読んだ経験を分かち合える仲間がいる、
そんな喜びが溢れている
子どもだけでなく大人が読んでも素晴らしい作品です。
puketti
40歳/夫・娘(8歳)/手づくり部・美容部/シンプルなもの、上品なもの、特に器やインテリアが好きです。日々の小さなしあわせを大切に暮らしています。
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