暮らし発見

子どもに本物の伝統芸能を。

  • ティバっち

2021.03.31

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こんにちは。
099のティバっちです。

つい先日、子どもの成長を強く強く感じる機会がありました。
掲載許可をいただいたので、
記憶がみずみずしい(?)うちに
私なりにまとめてみたいと思います。

キッズ伝統芸能体験って?

東京都内の小学校で一斉に配られたとあるプリント。
いっつもランドセルの底でしわくちゃになっているのに、
珍しくきれいな状態で渡してきたことを
なぜか鮮明に覚えています。
それは日本芸能実演団体協議会が運営する
「キッズ伝統芸能体験」の案内でした。

“子どもたちが一定期間にわたり、
伝統芸能の一流の実演家から指導を受け、
最後に本格的な舞台で発表する。
「本物体験」を通じて日本の伝統文化への理解を深める”

「なんて素晴らしいのだろう!」と思って
息子に内緒で申し込んだのがたしか9月。
一度落選したのですが10月に再抽選の結果、
見事に小鼓のコースを受けることが決まりました。
小鼓というのは、左手で緒をとって右肩にのせ、
右手で打つ小さな鼓のことです。
(皆さんご存じだとは思うのですが、
画像が載せられないので念のため文章で説明を…)

練習中の息子の様子

約4ヵ月間、毎週日曜日に練習がありました。
小学校を改築した西新宿にある芸能花伝舎へ。
最初の練習は昨年の11月29日。
45分の練習のあとの第一声は
「正座がめちゃくちゃつらい。もうやめる」でした(笑)

なんとかなだめて通い続けるうちに
正座は慣れたようです。
(ちなみに食事がきれいな正座でとれるようになりました)
毎回質問するのに、うちの息子は
練習の様子は教えてくれないので
こっそり教室をのぞかせてもらったことがありましたが、
意外と頑張って声をだし、リズムもきちんと刻めていて一安心。

(隣に息子がいますが、残念ながらカット)

先生が毎回ていねいに指導してくださって。
顔にはマスクにフェイスガード、
さらにビニールの使い捨てエプロン、手にもビニール手袋。
楽器の指導をするのであれば、接触は避けられないのですが
そういった状況の中でできる最大限の感染対策をとっていました。
子どもたちに対しては、教室内に等間隔に畳を置き、
「あなたはこの畳から出ないように」という工夫がされていました。

本当はお稽古の後に先生と交流する時間があったり
他の生徒とおしゃべりして仲良くなったり
厳しい中にも楽しい時間がたくさんあったそうです。
それらはコロナウィルス対策のためなくなってしまい、
親としては残念に思う気持ちもありました。
そんなことを知らない子どもたちは、
感染対策を当然のように受け入れ、
その中でいろいろなことを吸収しているようでした。

そういえば本番前日に
息子が珍しく小鼓の話をしてくれました。
「リズムは完ぺきなんだけど、
薬指でたたかなければ「タ」の音は出ないんだ」
(…タ……?)
※その謎はいまだに解明せず。

いよいよ本番

いつもマイペースだけれど、
いつもよりさらにマイペースに拍車がかかり、ついにはほぼ無言。
哀愁が漂うレベルになった息子を連れて向かったのは…

国立劇場!!

子どもはすごい体験をさせてもらうんだな、と改めて感じました。
無言のまま、後ろを振り向かずに演者専用の入り口に向かう息子。
ド緊張。
(母は慣れないヒールと格闘中。最悪、裸足で歩くことを決意)

保護者は開場時間までのんびり過ごし
開演30分前に会場に入りました。


随所に日本の伝統を感じます。

プログラムを見ると息子の順番は一番最初。
小鼓コースのみんなで「雛鶴三番そう」を演奏します。
長唄というものだそうで、もともとは歌舞伎の伴奏音楽でした。
それが江戸で発展し、音楽だけで楽しまれるようになったそうです。

幕が上がると、プロの奏者の方が生徒を守るように囲み
掛け声とともに演奏がはじまりました。

「タン、タン、タタン」
教室で聴きなれたリズムが、プロの奏者の尺八や三味線と合わさり
なんというか…改めて素晴らしい曲だなと感じました。
そしてびっくりしたのが、息子の堂々とした姿。
小鼓をまっすぐ持ち、前を見ながら演奏する息子の様子をみて
涙が止まりませんでした。

きっかけはちょっとした勢いでしたが
息子はキッズ伝統芸能体験を通じて
プロの姿勢、プロの思い、プロの演奏を学ぶことができました。
情熱をもって関わってくださった先生に
直接お礼を伝える機会がなかったことが残念です。
本当にありがとうございました。

今は自覚がないと思いますが
いつかこの体験が、実は貴重なものであったことに気づくんだろうな。
そして世界に視野を向けたときに
日本のすばらしさを「体験」したことが
彼の強みになるのかもしれません。

そしてどうかどうか、大舞台前の緊張を乗り越え
1つのことをやり遂げたことが自信につながりますように。

ちょっとブログにのせる内容ではないような気がして
(そして親バカが発揮されているし)
迷ったのですが、キッズ伝統芸能体験は毎年行われています。
このブログを読んで少しでも興味を持った方や
歌舞伎やお囃子に連れて行こう!と思った方が
増えるよう願って、こうして文章にまとめることにしました。

日本って素晴らしいですね。
日本の素晴らしさを子どもたちに伝えていく大切さを学び
親子ともども成長させていただきました!

 

ティバっち

38歳/息子9歳/料理部・美容部/おしゃれなママと肝っ玉母ちゃんの両立を目指しています。1人で子どもを育て、日々奮闘していますが、ありのままの日常を伝えていきたいと思っています。

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