暮らし発見

あの日から25年、今思うこと

  • ORI

2020.01.18

  • 6

この記事をクリップする

2020年1月17日、
阪神淡路大震災から25年。

毎年この日を迎える度、小学校6年生だったあの日の記憶が
昨日のことのように鮮明によみがえります。

もう25年も経つのかと。
四半世紀という節目に改めて色々なことを考えます。

これまで、自分の経験から小学生という立場で震災というものを捉え記憶してきましたが
ここ最近、震災の特集をテレビで見たり、新聞記事を読んだりする中で、
自分が親となり、当時の自分の両親の気持ちを想像したり行動を振り返ることが多くなりました。

全てとは言えないけれど、この歳になり、
色々な立場や角度で物事を少しずつ理解できるようになったのかな、と。
表現できないくらいの辛い悲しみを抱えた方が沢山いることも忘れてはいけない、と。

25年前、私が小学6年生、妹が小学1年生。
今私の長男が小学1年生なので、
この年齢で息子たちがあの震災を経験していたらどうなるんだろう、
私はどう行動できるのだろう、と考えます。

そんな中、この1月16日に沖縄で揺れを感じました。
車に乗っていたり外にいると気づかなかったのではと思いますが
たまたま習い事がお休みの日で息子たちとゆっくり夕食を囲もうと椅子に座ったタイミング。
沖縄ではあまり強い地震がないので息子たちは怖がりました。
息子たちが揺れる電気を見て避難訓練で得た知識から
テーブルの下にもぐった方がいい?とか逃げる?と私に聞く中、揺れはおさまったので、
「もう大丈夫よ!」と声を掛け、私もどうにか平静を保つ感じ。
その日の夕食で25年前の震災の話をしようと思っていましたが、
怖がる様子に当時のことをあまり深くは伝えられませんでした。

もしもっと大きな地震だったらどうすれば良いかな、逃げる時にはどんなものが必要かな、
と防災の話をし、毎日元気に過ごせていることは本当に幸せなことだね、と話しました。

すぐわかるように防災リュックを買う必要があると息子たち。100円で手に入るんですね。

 

沖縄では昨年、首里城の火災というとても悲しい出来事があり、
自宅からも火の粉や赤くなった空が見え、本当に怖い思いをしました。
沖縄に移住した私ではくみ取りきれない沖縄の方の悲しみがあるはずで、
沖縄でこの出来事をどう捉え、相手の方とどう話すべきなのか悩みました。
子どもの心にもいつもと違う景色がどう映るのかとても心配だったし、
でも未来に向かって事実を伝えることも大切だし、学校の先生方もとても悩まれたと思います。

私に沢山の方々から心配だと連絡を頂き、
沖縄に住むお友達の中でも首里城から遠くにいるから何かできることがあったら連絡して、とか
何かあったら避難しに来てね、と声を掛けてもらい、優しさに感謝すると同時に
親としてどう動けばいいかを確認しなければならない出来事でした。
早朝の火災だったので震災の記憶と重なりました。

 

25年前のあの日、たまたま水道が使えた我が家にはたくさんの方が水を求めていらして、
ご近所の方が順番にお風呂に入りにいらっしゃいました。
当時沢山ストックしていた飲料水をバイクで配る父の様子も覚えています。
その年から父は仕事をしながら母とともにボランティア活動に奔走し、
そんな両親の姿を見て育ちました。

災害の恐ろしさ、大好きな街が一瞬で変わってしまうこと、普通の生活ができなくなること、
大切な友人と離れ離れになってしまうことなど、大きな困難というものが世の中には存在することを知りました。
でもそんな大きな困難に強く立ち向かう地域の方や関西の街から学んだことが沢山あります。

今この世の中で私に何ができるか、
困難な時にどう助け合うことができるか、自問自答の日々は続きます。

 

そう、先週、息子2人と私で大きな公園に行った時のこと。
長男に縄跳びを教えている一瞬の間にやんちゃな次男が坂をだーっと下っていき、そのまま沼へ。
私の頭は真っ白。一目散に次男に駆け寄ったと同時にその周辺にいらしたアメリカの方が
裸足になり息子を沼から出してくれました。
大泣きの次男と唖然とする長男。申し訳なさと親としての不甲斐なさに半泣きで謝る私。
同じグループのアメリカの方々が寄ってきてくださり私にさらにお水を手渡してくださったんです。


息子を着替えさせ、改めてお礼を伝えに行った私に、
「何も問題ない、お母さんみんな同じ経験をしている」とゆっくり英語で話してくださいました。
知らない私にすぐに手を差し伸べてくれる方々。
胸がいっぱいになる出来事でした。
その日帰ってから何かの時に誰かの役に立てたらと車にお水のストックを準備しました。

優しさは近くに、世界に、溢れています。

社会を大きく動かすようなことはできなくても、
頂く優しさに感謝し、私も優しさを与えられる存在になりたいと思っています。

生かされた命。懸命に生きなければ。

ORI

37歳/夫・息子(7歳・4歳)/手作り部・料理部・美容部/兵庫で生まれ育ち、東京生活を経て、現在子育てに全力の日々です。暮らしの中にちりばめられた小さな幸せと今という時間を大切に過ごしています。いつまでも夢を持ち続け、正しく強く優しい心を持って生きていきたいです!Instagram:@shiori.mt.8

この記事へのコメント( 6 )

※ コメントにはメンバー登録が必要です。

Category

  • 今日のお買い物
  • 今日なに着てる?
  • 美容部
  • 手づくり部
  • 料理部
  • おでかけ部
  • 暮らし発見
  • 今月のお題
  • まとめNEWS

LEE100人隊の広告に関するお問い合わせはこちら

お問い合わせ

LEE公式SNSをフォローする

閉じる

閉じる