コウさんの思い出の味は、みんなでワイワイと囲んで食べた大鍋で作るラーメン。ごはんも入れてスープを吸わせると、やわらかくなって子どもにもぴったり!
教えて! 思い出の味
コウさんの「実家のごはんの話」
母(料理研究家の李映林さん)は手の込んだ料理もいろいろ作ってくれたけれど、普段のなんでもない料理のほうが印象に残っていますね。スポーツ少年だった僕は野球やテニスに夢中で、練習に行くときにじゃこむすびと卵焼きを持たせてもらいました。ごま油やにんにくの風味で満足感が出るんですよ。
部活から帰って塾に行くときには、ほんの10分くらいでささっとチゲを作ってくれました。ありあわせの材料から、短い時間でこんなにうまいスープが作れるんだと驚いたものです。
土曜のお昼の定番は、大鍋で作るラーメン。家族や父が経営していた工場の従業員の人たちと一緒にワイワイと鍋を囲んでいました。うちはインスタント食品のない家庭でしたが、なぜかこれだけはOK! すごくうれしかったですね(笑)。
このラーメンに父がごはんも入れて、スープを吸わせてふやかすんです。当時は麺とごはんは別のほうがいいと思っていたのですが(笑)、後からごはんが貴重だった時代の知恵だと知りました。意外とクセになるんですよ。
教えてくれたのは
コウケンテツさん
料理家。雑誌、テレビなどで幅広く活躍。舜くん(10歳)、蓮ちゃん(8歳)、花梨ちゃん(3歳)のパパ。YouTube公式チャンネル登録者数は45万人を突破。初の書き下ろしエッセイ『本当はごはんを作るのが好きなのに、しんどくなった人たちへ』(ぴあ)が好評発売中
みんなで食べたい楽しい即席麺
魚の辛いおかゆラーメン
「ラーメンやごはんにスープを吸わせるので、やわらかくなって子どもにはぴったり。粉唐辛子は最後に大人用に」
材料・2人分
好みの白身魚(今回はタイ。切り身)……2切れ
白菜キムチ(カットしたもの)……100g
温かいごはん……茶碗1杯分
インスタントラーメン(乾麺)……1人分
A)
みそ、しょうゆ……各大さじ1 1/2
酒……大さじ2
塩……適量
ごま油……大さじ1
わけぎの斜め薄切り……1本分
白いりごま……大さじ1
韓国産粉唐辛子……少々(*大人用)
作り方
- タイは1切れを半分に切る。鍋にごま油を熱し、キムチをさっと炒める。A、タイを加えてひと煮し、水600mlを加えて煮立て、3~4分煮る。
- インスタントラーメンを割り入れて3分ほど煮たら、温かいごはんを加えてひと煮する(水分が足りない場合は、お湯を適宜足す)。塩で味を調え、わけぎ、ごま、好みで粉唐辛子を散らす。
インスタントラーメンを適当な大きさに割って入れるのも、スープをよく吸わせてボリュームアップさせるためのワザ
【特集】コウケンテツさんの子どもと食べたい韓国ごはん
LEE 2020年12月号 別冊付録
「コウケンテツさんの子どもと食べたい韓国ごはん」
に掲載されています。
詳しい内容は2020年LEE12月号(11/7発売)に掲載中です。
撮影/松村隆史 スタイリスト/朴 玲愛 取材・原文/海出正子