旅先でのお楽しみといえば、現地ならではのおいしいものに出会うこと。台湾なら、そのひとつは間違いなく、豚肉を甘辛くとろとろに煮込んだ魯肉飯! 熱々の鹹豆漿(シェントウジャン)と青菜炒めと一緒に味わえば、気分はもう、一気に台湾へ飛んでいきます。
基本の魯肉飯の作り方
材料を順に鍋に加えて炒め、煮込むだけ。コツさえ押さえれば、特別な材料なしで現地の味! 時間がないときは豚薄切り肉を使うと、煮込み時間を短縮できます。
常備している調味料
現地で必ず買ってくるのが、まろやかな「恒泰豊行」のお酢と小さい干しエビ。ひと振りで台湾風味になる「五香粉(ウーシャンフェン)」は、日本のスーパーでも入手可能なのでぜひ!
材料・4人分
- 豚肩ロースかたまり肉……300g
- 5㎝長さ程度の1㎝角に切る。
- たけのこ水煮……100g
- 5㎜幅の細切りにする。
- しょうがのみじん切り……1かけ分
- 五香粉……小さじ1/2弱
- A
- 酢、酒、しょうゆ、砂糖……各大さじ2
- 水……300㎖
- こしょう……適量
- ごま油……適量
- ごはん……茶碗4杯分
- 香菜のざく切り……適量
1
鍋にごま油としょうがを入れてから、中火にかける
焦がさずじっくりしょうがの香りを引き出したいから、油が熱されていない状態から炒めはじめる
2
しょうがの香りが立ってきたら、豚肉を入れて炒める
しょうがの周りに気泡が出てきたら豚肉を。脂が加わるとしょうがが焦げやすいのでよく混ぜて
3
たけのこを入れて強めの中火でさらに炒める
豚肉の色が全体に白く変わったところでたけのこを加える。火を強めてさっと炒め合わせる
4
五香粉を加えて香りが立つまで炒める
たけのこに油がなじんだら、五香粉を加え全体にからめるように炒める。香りがどんどん出てくる
5
Aを順に入れていく
まずは酢から入れ、酸味をほどよく飛ばすイメージで、さっと全体になじませる
6
酒としょうゆを加える
続けて酒としょうゆを加えて、アルコール分が飛び、しょうゆの香りが立つまで炒め合わせる
7
砂糖を加える
砂糖を加えて全体にからめるように炒める。脂とスパイス、調味料のいい香りになってくる
8
水を加える
焦がさず煮込むための水分として、水を加える。調味料が均等に広がるようにさっと混ぜる
9
アクをすくいながら、弱火でじっくり20分煮込む
一度強火にかけて沸かし、アクを取る。弱火にして、豚肉がやわらかくなるまで煮る
10
仕上げにこしょうを振る
全体に照りが出て、豚肉が十分にやわらかくなったら火を止めてこしょうを振る
器にごはんをよそい、⑩をかけ、ざく切りにした香菜を添える
真藤舞衣子さん(料理家)
大好きな現地のあの味は、実は日本の食材でも、手軽に再現できるのです!
PROFILE
料理を通じて環境を考えた暮らし方や食育を提案。国内外問わず、旅好きとしても知られる。今年の1月にも台湾を訪問。また出かけられる日が来るのを楽しみにしている。http://my-an.com/
5年ほど前に旅してから、すっかり台湾に夢中な真藤さん。魅力は食の豊かさ。高級料理だけでなく、地元の人が気取らず口にする数々の料理が、ハッとするおいしさなのです。
「特に魯肉飯はお店ごとに味わいが違うから、出かけるたびにあちこち食べ歩くのが楽しみです。台湾料理は味わいがやさしくて、日本人の口にとても合うんですよね。今回は、お気に入りの店の味をベースに、日本でも手に入りやすい材料を使って現地の味を再現。本来はバラ肉を使うのですが、日本人、特に女性には少し脂が強すぎるから肩ロースで。シャキシャキした歯ざわりのたけのこも入れて、軽やかさとうま味をプラスしました。現地で使われている甘めのしょうゆは、いつものしょうゆに砂糖をプラスする、よく使われている小さな干しエビは桜エビを使うなど、台湾料理は日本の食材での再現が簡単。台湾好きの方も、まだ訪れたことのない方も、“台湾定食”で、自宅で気軽な旅気分を楽しんで!」
詳しい内容は2020年LEE6・7月合併号(5/7発売)に掲載中です。
撮影/清水奈緒 スタイリスト/岩﨑牧子 取材・原文/福山雅美 撮影協力/UTUWA
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