人気の定番中華「エビのチリソース」、基本に学んで極上の中華料理をマスターしませんか。中華料理は下準備をして加熱調理を手ぎわよく進めるのがコツ。
中華料理の基本をマスター!
栗原はるみさんの「エビのチリソース」
「国内でも海外でも仕事やプライベートで訪ねる街にはたいてい中華料理店があるので、必ず1回は食べに行きます。私がそこで決まって注文するのがエビのチリソース。プリプリしたエビを食べ終わった後も、お皿に残ったチリソースを白いごはんにかけて食べるくらい好きなメニューです。
エビチリを作るときに、おいしさを引き出す大事な役割が香味野菜です。みじん切りにしたら焦がさないように炒めて香りを出すと風味が増して、その後に加える調味料ともよくなじみます。麻婆豆腐でも同じような使い方をしています」(栗原はるみさん)
材料・4人分
エビ……20尾(正味350g)
A
(エビの下味)
・紹興酒……小さじ1
・塩、こしょう……各少々
・ごま油……小さじ1
・卵白……1個分
片栗粉……大さじ4〜5
長ねぎのみじん切り……小1本分(70g)
にんにくのみじん切り……大さじ1
しょうがのみじん切り……大さじ1
ねぎオイル(下記参照)……大さじ1、*またはサラダ油……大さじ2
にんにくオイル(下記参照)……大さじ1
紹興酒……大さじ1
豆板醤……大さじ2
B
(合わせ調味料)
・鶏ガラスープ(下記参照)……1½カップ、*または顆粒鶏ガラスープ小さじ2を湯1½カップに溶いたもの
・トマトケチャップ……大さじ7
・砂糖……大さじ½
・酢……大さじ1
水溶き片栗粉(片栗粉・水……各大さじ1)
揚げ油……適量
ごま油……大さじ1
作り方
1 水溶き片栗粉の片栗粉は分量の水で溶いておく。
2 エビは洗って殻と尾を除き、背側に深めに切り込みを入れて開き、背ワタを取る。水気をよくふいてボウルに入れ、Aの紹興酒、塩、こしょう、ごま油、卵白を順に加えてよくもみ込む。
3 小鍋にBの材料を合わせておく。
ここから加熱調理
4 揚げ油を180℃に熱し、(2)に片栗粉を加えて混ぜ、エビに衣をまぶしてからカリッと揚げる。網に上げ、油をよくきる。
5 (3)の合わせ調味料を火にかけて温める。
6 フライパンにねぎオイル、にんにくオイルを熱し、にんにく、しょうが、長ねぎを炒める。香りが出たら紹興酒を振り入れ、豆板醤を加えて炒める。
7 (5)を加え、煮立ったら(1)でとろみをつける。揚げたてのエビを加えて混ぜ合わせ、火を止めてごま油で風味をつける。
にんにくは風味づけ、しょうが、長ねぎは肉や魚の臭みを取る効果もあるので、みじん切りにしてよく一緒に使います。私は週末にまとめて刻んでおきます。平日にチャーハンや炒め物を手早く作るのに重宝しています。
ねぎオイル
材料と作り方・出来上がり約2カップ分
- 長ねぎ1本(100g)は小口切りにする。玉ねぎ1個(200g)は皮をむき、薄切りにする。
- 鍋に(1)とサラダ油2カップを入れ、弱火にかける。沸々とした状態で約20~25分加熱し、長ねぎがこんがり色づいてきたら火を止め、熱いうちにペーパータオルでこす。冷めたら保存容器に移す。
にんにくオイル
材料と作り方・出来上がり約1カップ分
- にんにく大4かけはみじん切りにする。
- 鍋にサラダ油½カップを熱し、にんにくを入れて弱火~中火で色がつかないように沸々とした状態で約10分加熱し、サラダ油½カップを加えて火を止める。そのまま置いて冷まし、にんにくごと保存容器に移す。
※どちらも2〜3週間くらいを目安に、早めに使い切る。
鶏ガラスープ
材料と作り方・作りやすい分量
- 鶏ガラ2羽分(約800g)は水で洗って水気をよくきる。
- 鍋にたっぷりの湯を沸かし、鶏ガラを入れて再び煮立ったら約2分ゆでてザルに上げ、水洗いする。
- 鍋をきれいにして水12カップを入れて火にかけ、沸騰したら酒¼カップと鶏ガラを入れ、しょうが1かけをつぶし
- 長ねぎの青い部分1本分は縦半分に切って加える。再び煮立ってアクが出たら取り除き、フタをずらしてのせて弱火で約1時間30分煮る。
- ペーパータオルを敷いたザルでこす。冷蔵か冷凍で保存し、早めに使い切る。
一度ゆでこぼしてきれいにした鶏ガラでスープをとります。鶏ガラの量に対して水が多かったりするとスープの味が薄くなるので、そのときは市販のスープを少し足しても。
栗原はるみさん
自由な発想の家庭料理とライフスタイルの提案が幅広い年齢層から支持され、TV、書籍等で活躍を続ける料理家。パーソナルマガジン『haru_mi』を中心に、著書発行部数3000万部を超え、一部は海外でも翻訳されて人気。
撮影/竹内章雄 スタイリスト/福泉響子 取材・原文/秋山静江 撮影協力/アワビーズ UTUWA
詳しくは2019年LEE12月号別冊付録(11/7発売)栗原はるみさんの「定番中華」&「ごちそう中華」をご覧下さい。