当サイトでは当社の提携先等がお客様のニーズ等について調査・分析したり、お客様にお勧めの広告を表示する目的で Cookie を使用する場合があります。詳しくはこちら

LIFE

子どもの風邪がすぐうつる…ママの“口呼吸”の恐ろしい真実って?【「鼻のクリニック東京」院長インタビュー・前編】

  • 高見澤恵美

2017.11.22

この記事をクリップする

この時期、親が避けて通れないのが、“子どもの風邪をもらう”こと。

先輩ママたちに話を聞くと、「子どもの風邪ってね、特に保育園とか幼稚園に入ったばかりの1年目はエンドレスだから。親もそれをもらって常に風邪だよ」「親にうつると、子どもの数倍重症になることもあるから油断しちゃダメ。去年の冬なんか、肺炎になったかと……」などと壮絶体験談も多く、不安に……。
実際に、私も2月頃に風邪をひいてから6月まで鼻がグズグズという、しんどい時期を過ごしました。マスクで防御しても、手洗い・うがいをしっかりしても、もらってしまう子どもの風邪。私の場合、風邪症状が治まっても、鼻炎という形で数ヶ月続いたのが厄介でした(花粉症の季節が終わってもなおマスクが手放せなかったため、目立ってしまったのか、周囲には話題のマスク依存症かと心配されました……)。さらには寝ても疲れが取れない、といった悩みもありました。
子どもの風邪をもらいやすいのは、免疫の問題なのか、睡眠の問題なのか……。どこを改善したらよいか分からないけれども、鼻の調子が悪いのは間違いない。これは専門家に話をきくしかない! と、耳鼻科取材に行ってきました。

足を運んだのは、日帰りで鼻炎手術が行えると評判の「鼻のクリニック東京」。全国から患者さんが訪れ、手術の予約も数ヶ月待ちという人気クリニックです。

東京駅から徒歩5分ほど、内装はまるでおしゃれな美術館かホテルといった雰囲気。

木のオブジェやボールプールのある「子どものための待合室」などもあり、全国から来た子どもの患者さんも待ち時間を楽しく過ごせます。

今回は、院長の川野健二さんにお話を伺い、ママたちの“子どもの風邪をもらわない体質”への改善に役立つヒントを教えていただきました!

■鼻は“左右どちらかがつまり気味”が通常モード!?

川野健二院長

高見澤(以下、高):今日は患者として「鼻のクリニック東京」を訪れまして、川野先生に診察していただきました。今日は自分としてはだいぶ調子がよく、鼻が通っていましたのですが、いかがでしたか?

川野院長(以下、川):粘膜の腫れがあり、慢性鼻炎が認められましたね。また、鼻の中の骨がかなり曲がっています。鼻は、1〜3時間ごとに鼻のよく通る側が左右反対に移動する、ネーザルサイクルで呼吸をしているのですが、鼻が左右どちらもつまる時間があると思います。

■点鼻薬で鼻炎が悪化する!?

:え!? 鼻って、正常な人でもどちらかがつまり気味なんですか?

(左)正常な状態の鼻。黒い部分が空洞で、鼻の通りがよい。(右)私の鼻。粘膜の腫れと、骨の変形により、黒い空洞部分が少なめ。鼻で吸おうとしても苦しくなって、口呼吸になってしまうことが多かったのですが、これを見て納得しました。

:そうです。鼻の左右交互に呼吸をしているんですよ。

:最近はかなり鼻炎がよくなったと思っていたのですが、もともと子どもの頃からアレルギー性鼻炎持ちで。気づくと左右どちらも詰まっていて、口呼吸のときが多いですね……。

:口呼吸は子どもの頃からですか?

:そうですね。ラジオ体操で鼻で息を吸って〜と言われると、苦しくてたまらなかったですね。ズルをして口呼吸をしてました。あとはドラマなどでよく見る、悪者に捕まって口に布やテープを巻かれるシーンは恐怖でした。救出される前に窒息する!! って。そんなわけで、幼い頃は耳鼻科に通ったり、鼻うがいをしたり……。今年は、市販の点鼻薬もよく使っていたんですけど……。

:市販の点鼻薬の多くは血管収縮剤なので、本来ならありえないくらい血流がよくなって鼻がよく通るんです。でも、長期で使うと鼻の粘膜が肥大して鼻づまりが悪化することもあるので、やたらと使うとよくないですよ。

:そうだったんですね! もともとアレルギー性鼻炎持ちだったところに、ここ数ヶ月、点鼻薬を使ったりして粘膜がより肥大して鼻づまりが悪化したのかな……。

:依存性や鼻づまりの副作用がない点鼻薬もありますよ。炎症をおさえるステロイドですが、点鼻の場合、飲み薬と違って血液の中に入りにくいことが分かっていますし、安全性も高いのでオススメしています。

:点鼻薬も選ばないといけないのですね。市販のものの劇的な通り方は、取材前などにはかなり助けられましたが……反動が酷かった気もします。

:分かりますよ。僕も学生の頃は市販の点鼻薬が手放せず、依存していたことがあるので。

:そんなスッキリした声なのに、先生にも鼻づまり時代があったんですね!

:そうなんですよ。鼻づまりがかなりあって、医者になった後に手術したんです。手術するまでは「口で呼吸できるし、する必要ないかな」って気持ちもあって。だから手術を迷う患者さんの気持ちもよく分かるんですね。でも、今は鼻の通りがよくなって、鼻呼吸の素晴らしさを知りました。

<後編に続く>

川野 健二先生(「鼻のクリニック東京」院長)

 

高見澤恵美 Emi Takamizawa

LEEwebエディター・ライター

1978年、埼玉県生まれ。女性誌を中心に女性の性質や人間関係の悩みに迫り、有名無名千人超を取材。関心あるキーワードは「育児」「健康」「DIY」「観劇」など。家族は夫と4歳の息子。

LEE公式SNSをフォローする

閉じる

閉じる