前回ご紹介した「アスティエ・ド・ヴィラット」とルー・ドワイヨンがコラボレートしたアート本とマグカップ。この2つが誕生するきっかけから、アートブックの作成秘話まで「アスティエ」のお二人にお話をうかがいました。
独創的なルー・ドワイヨンの作風に惚れ込んだ
―ルーさんとコラボレーションすることになったきっかけを教えてください。
アスティエ もともと彼女が私たちのお客様で、それが縁で彼女のインスタグラムを見るようになりました。そこで彼女のアートワークに出合い、たちまち作品に魅了されました。
―どんなところに惹かれましたか?
アスティエ 私達もよくスケッチを描くのですが、なめらかなタッチでモダンな作風に彼女の独創性を感じました。いつか彼女のドローイングを1冊にまとめたいと思い、書籍「DRAWINGS」のプロジェクトがスタートしたのが2014年でした。
―「DRAWINGS」の中でお二人が好きな作品はどれですか?
アスティエ それは難しい質問ですね。彼女は何百枚も作品を描いてくれましたから掲載する作品をどれにするか、とても迷いました。
強いて言うなら、24ページと25ページにまたがるオレンジのツイードジャケットを着た作品でしょうか。この作品はとても美しく、彼女の自発性と才能のすべてを作品のうちに見ることができます。彼女は何時間をも費やして、ツイードジャケットの動きやパターンをすべて克明に描いています。いかにこの作品に没頭していたか、わかるでしょう。
私たちもボザール(フランス国立高等美術学校)で芸術を学んだので、作品を仕上げるために捧げた何十時間にもわたる制作への真摯な姿勢には敏感です。これこそがルー・ドワイヨンが素晴らしい才能を持った、本物の作家たらしめています。
アート本ではアーティストとしての彼女の本質を伝えたかった
―書籍を編集するうえで大変だった思い出はありますか?
アスティエ ルー・ドワイヨンは芸術一家で生まれ育ったバックグラウンドがありますし、彼女自身も才能溢れるアーティストで、数多くの分野でその才能を発揮しています。彼女が歩んできた道のりやアーティスティックなスタイルの本質を「DRAWINGS」でメッセージとして伝えたいと思っていました。
そういう思いを序文に込めようと、数カ月に渡って書いていたバックグラウンドについて言及する原稿があったにも関わらず、最終的には全て書き改めました。彼女自身とドローイングの才能についてフォーカスしただけ。その方が私たちの伝えたいことをスマートにまとめられたと思いますね。
掲載する作品を選ぶのも大変でしたが、彼女が作品を絞って選りすぐりの約60点を決められました。
―マグカップを制作するにあたり、17種類の作品を選ばれた理由を教えてください。
マグカップ制作は彼女にセラミックの上に直接黒いペンで描いてもらうという、とても難しい作業から始まりました。しかし何千個ものマグに直接描いてもらうわけにはいきません。プリントするため、手のドローイングを彼女にオーダーしたら、17枚描いてきてくれました。
私たちはその中からピックアップすることは到底できませんでした。だからすべてをプリントすることに決めたのです。
―ありがとうございました。
「アスティエ・ド・ヴィラット」に関する問い合わせ先
H.P.DECO
問い合わせ:03-3406-0313
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津島千佳 Tica Tsushima
ライター
1981年香川県生まれ。主にファッションやライフスタイル、インタビュー分野で活動中。夫婦揃って8月1日生まれ。‘15年生まれの息子は空気を読まず8月2日に誕生。