世界の約70億人のうち、約10億人が飢餓や栄養失調の問題で苦しむ一方で、20億人近くが食べ過ぎが原因で肥満状態にあるといわれています。そうした食の不均衡を解消する活動をしているのが、特定非営利活動法人TABLE FOR TWO International(以下、TFT)。企業の社員食堂や大学の学食、レストラン、スーパーなどでTFTのガイドラインに沿ったヘルシーなメニューを販売。そこには20円の寄付金が含まれており、アフリカやアジアの5カ国で学校給食を提供することに使われます。
今年で3年目となる「おにぎりアクション」
TFTが、10月16日の「世界食料デー」に合わせて実施するのが「おにぎりアクション2017」です。10月5日(木)~11月15日(水)の約1カ月半の間、おにぎりにまつわる写真を、「#OnigiriAction」のハッシュタグをつけてSNSかTFTの特設サイトに投稿すると、1枚の写真投稿につき100円の寄付を協賛企業が提供。アフリカやアジアの子どもたちに、給食が届く取り組みです。100円はアフリカでの給食5食分に相当するそう。
写真投稿に対して企業が寄付金を提供
昨年は、世界中から1日に2000枚、期間合計11万枚の写真が投稿され、85万食の給食が届けられたそうです。今年も、旭化成ホームプロダクツ、伊藤園、イオンリテールなど日米の企業35社が協賛。100万食の給食の提供を目指します。写真投稿への寄付金の提供のほか、寄付金付き商品の販売、参加者へのオリジナルグッズのプレゼントなど、企業ごとの取り組みも行われるそう。
例えば、旭化成ホームプロダクツでは、「サランラップに書けるペン」を使って、サランラップで包んだおにぎりにイラストやメッセージを書いた写真をSNSまたはTFTの特設サイトに投稿すると、1投稿につき5食分の寄付のほか、抽選でサランラップのCMキャラクターのオリジナルグッズをプレゼント。
伊藤園では、「お~いお茶」商品とおにぎりの写真を「#OnigiriAction」「#おーいお茶」の2つのハッシュタグをつけてSNSまたはTFTの特設サイトに投稿すると、写真1枚で給食10食分の寄付金が伊藤園から提供されます。
その他、Oisixでは寄付金付きのお米を販売、イオンでは400店舗(本州・四国)で対象商品を販売、それらを購入することでも寄付に参加できます。
おにぎりフォトグランプリも実施
また、期間中に投稿された写真の中からグランプリを決める「おにぎりフォトグランプリ」も開催。「ご当地おにぎり大賞」「子どもおにぎり大賞」「ノリノリで賞」など、9つの部門でグランプリを決定。表彰状が贈呈されます。
10月5日に行われた記者発表会では、昨年のおにぎりフォトグランプリの受賞者や、昨年参加したブロガー、インスタグラマーの方が集まり、おにぎりパーティも開催されました。
子どもも大人も大好きなおにぎりは、日本人の私たちにとってとても身近なもの。我が家でも、娘の朝食はおにぎりなので、毎日のようにおにぎりを握っています。その写真を撮って投稿するだけで、アフリカやアジアの子どもたちに給食を提供できるなんて、楽しい取り組みですよね。
私もさっそくおにぎりの写真をインスタグラムに投稿してみました。これなら、簡単なので何度でもやってみたくなります。ぜひ、皆さんもおにぎりで社会貢献、参加してみませんか?
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相馬由子 Yuko Soma
ライター
1976年、埼玉県生まれ。夫と7歳の娘との3人暮らし。編集プロダクション、広告系出版社を経て独立。ウェブ、雑誌、書籍などで編集、執筆を手がける。最近では、子育て、アウトドア、旅、食などのテーマを担当することが多い。合同会社ディライトフル代表。