LIFE

11人に1人…「ピンクリボン キャンペーン」を機に、もっと知りたい!乳がんのこと

2017.10.06

この記事をクリップする

乳がんのない世界をめざし、活動25年目を迎える「ピンクリボン<乳がん知識啓発>キャンペーン」。今年は有楽町の駅前広場がピンク色に染まり、道行く人が足を止めて気軽に参加できるフォトスポットやカフェブース、クイズなどを展開しました。

「ピンクリボン キャンペーン」って?

毎年10月に、乳がんに関する知識啓発や募金活動などをさまざまな形で実施している「ピンクリボン キャンペーン」。日本でも、東京タワーやスカイツリー、清水寺など、著名なランドマークがピンク色に染まるライトアップを目にしたことがある人も多いはず。

いまでは世界70ヶ国以上で展開され、寄付金総額7000万ドル超。「米国乳がん研究基金」を通じて、225もの医療プロジェクトに活用されており、エスティ ローダー グループが取り組む最大の社会貢献活動です。

LEE世代にとっても他人ごとではない乳がん。あなたは正しく理解できていますか?

公益財団法人 がん研究会有明病院 院長補佐· 乳腺センター長 大野 真司 先生に、日本の乳がんの現状と、自分にできるセルフチェックについて、詳しくうかがいました。

 

なんと日本人女性の11人に1人が乳がんにかかる時代!

「17年前には、30人に1人といわれていた乳がんですが、国立がんセンターのデータによると、現在の日本では女性の11人に1人が乳がんにかかるということがわかっています。ちなみに欧米ではさらに多く、7~8人に1人。これは日本人の女性のライフスタイルが、欧米に近づいたことが増加の一因だと考えられています」(大野先生)

年齢的には、だいたい40代後半からぐっと増えているような印象を受けますが、実際のところはどうなのでしょう?

30歳~64歳の女性のがんによる死亡原因のNo.1が乳がんです。また、40歳より若く乳がんになった患者は全体の7%ですが、40歳を超えるとぐっと確率が上がります。最近では芸能人の方々も乳がんについてオープンにされることが多く、メディアで目にする機会も増えていますが、若いうちから正しい知識を持ち、定期的に検診やセルフチェックをすることが何より大切です」(大野先生)

それでは、私たちがすぐに実践できる乳がん対策には、どんなことが考えられるのでしょうか?

 

できれば1年に1回、少なくとも2年に1回は乳がん検診を!

仕事をしていたり、子育てで忙しいLEE世代。なかなか専門機関の受診をする機会を作るのは難しように思えますが…

「たとえば1年目に2cm程度の乳がんを発見できた場合、治療に抗がん剤は必要なく、仕事も続けられて、治療費もだいたい200万円程度(これは保険で3割となり、高額療養制度でさらに下がります)が目安です。それが1年遅れると、がんの大きさはだいたい1.5~2倍になり、抗がん剤の治療が必要になり、治療費も1000万円程度に上がる場合があります。もちろん、再発率も高くなります。自身の健康のためにも、金銭的にも、周りの家族を守るためにも、乳がんにかぎらず、がんは早期発見がとても大切です」(大野先生)

 



乳がんのセルフチェックは月に1度、生理が終わって1週間後がおすすめ!

専門機関の検診を受けることができない場合にも、セルフチェックはできるのでしょうか?

「もちろん、専門機関に行く時間がとれないという場合には、自分で触ることで、しこりを見つけることも可能です。ただし自己触診は、定期的に、つねに触っていないと変化に気づくことができません。そこでおすすめなのが、月に1回、生理が終わって1週間後にセルフチェックを行うこと。生理前後は胸が張っていたりしますので、生理後のほうがわかりやすいと思います。布団ごしに下に置いた小さな石を探すようなつもりで、乳房の奥にしこりができていないか、ていねいに確認します。乳房の下側は見つけづらいので、横になったり仰向けになったりして触るなど、姿勢を変えるといいですよ」(大野先生)

 

自分で自分の身を守るために、できることを。

「よく、乳がんの検診を受けるのは面倒、あるいは怖いということもいわれますが、早期発見は自分の体だけでなく、お財布も、家族も、生活も、そして心をも守ることにつながります。街を見渡して1人は乳がんにかかったことがある人がいるのが今の日本です。ピンクリボン キャンペーンをきっかけに、正しい知識を理解して、できることからはじめてみましょう」(大野先生)

 


セルフチェックの方法など、詳しくはここからチェック!

 

乳がんになりにくいライフスタイルとは?

セルフチェックの方法もわかったところで、それでは、生活の中で、乳がんにならないためにできることはあるのでしょうか?

「肺がんの原因にたばこが挙げられるように、乳がんに深く関わっているのは女性ホルモンです。初潮から閉経まで、女性ホルモンが分泌される期間が長いほど、乳がんにかかる確率は高くなります。乳がんの患者数が年々増えているのは、昔に比べて初潮年齢が早くなっていることも一因です。逆に、早く妊娠し、たくさん子供を産んだ女性のほうが、出産経験のない女性に比べて乳がんになる確率が低いことがわかっています。
また、基本的に脂肪が多いと女性ホルモンを作りやすいため、太っているよりは痩せているほうが、リスクは低く抑えられます。ほかにも、乳がんに限らずすべてのがんに共通でいえることですが、たばこ、アルコール、動物性タンパクを過剰に摂取することはよくないとされています」(大野先生)

 

知り合いが乳がんになったら、どう接するべき?

40歳を過ぎると患者数が増えるという数値どおり、そろそろ実際に乳がん経験者に出会う機会もちらほら。接する際に気をつけるべきことはあるのでしょうか。

「最近ではメティアでも乳がんをオープンにしている女性が少しずつ増えてきてはいますが、もし知ったとしても、あまり気を遣いすぎることなく、普通に接するほうがいいでしょう。また、乳がんの手術を受けたあと、リンパ浮腫で手が腫れることがあります。身近な人が、重い物を持つのにつらそうにしていたら、手伝ってあげることもできるかもしれませんね」(大野先生)

 

「いまの小学校では、がんについて教えるときに、まず『がんはうつらない』ということを伝えます。さまざまな病気があるなかで、がんは人に感染しません。友人でも、親子でも、もちろん母乳を介してうつることもありません。だからこそ、あまり怖がりすぎることなく、正しい知識を身につけて、自分で自分の身を守っていきましょう」
お話をうかがったのは…公益財団法人 がん研究会有明病院 院長補佐· 乳腺センター長 大野 真司 先生

 

 

 

エスティ ローダー グループ2017年キャンペーン支援製品はここからチェック!

この記事へのコメント( 0 )

※ コメントにはメンバー登録が必要です。

LEE公式SNSをフォローする

閉じる

閉じる