LEE11月号のインテリアページは、今再び注目が集まる「木の器」。
子供用に使ったり、おつまみをちょこんとのせたりと、使い方次第で様々な表情を見せてくれるのが魅力です。
第2回目は、料理家の近藤幸子さんと、モデル・イラストレーターの香菜子さんのテーブルを取材!
愛用の器やテーブルアイデアを教えていただきました。
料理家 近藤幸子さん
自宅で料理教室を開催する近藤さんの木の器選びは、家と教室の両方に使えるもの。シンプルでいて、どこか温かみのあるやさしい雰囲気が魅力です。
「特に、くるみのボウルは二人の子供にも使える優れもの。料理をよりおいしく見せてくれて、軽くて落としても壊れないのがうれしい。よくある子供用のプラスチック皿では味気ないし、小さな頃から自然素材の器で食べさせてあげられるのもいいですね」

持ったときの感触や口当たりがよく、子供の器に重宝している福島会津塗のくるみのボウル。スープのほか、麺もの、ごはんもここに。あまりに使い勝手がよく、さらに買い足ししたとか。φ12㎝×6.5㎝
ほかには、東北出身の近藤さんならではの、地方の作家ものや木工芸の器やカッティングボードも充実。

彫り跡が美しい、くるみの木のカッティングボードは福島の木工作家、小沢賢一さんのもの。チーズやハム、パンをのせたり、おかずの盛り合わせに。23㎝(持ち手除く)×15㎝

コロンとしたりんごの形が愛らしい青森ひばのカッティングボード。小さいので食卓の上にそのままサーブすることができ、ちょっとしたものをカットするのに便利。19㎝×15㎝

素朴で愛らしい木のカトラリー。右から作家もののしゃもじ、味見用スプーン、デザートスプーン、木製トング。どれも普段の食卓や料理に欠かせないものばかりです。

ピクニックなどのアウトドアに大活躍してくれるのが、津江杉の間伐材でできた簡易のお皿。簡易とはいえ、木目が美しく、木の器と同じように料理を引き立ててくれます。数回の使用が可能。23.5㎝×16.5㎝
「合理主義なので、普段はあまり皿をたくさん買わないのですが、今ある木の器は長い間をかけて集まってきたお気に入りのものばかりです」
モデル・イラストレーター 香菜子さん
「木の器に盛りつけることは、まるでフラワーアレンジメントのような感覚」と話す香菜子さん。おもてなしや家族とのごはんはもちろんですが、一人のときでも木の器を使って食事の時間を丁寧に楽しむのだそう。

家での一人ランチも、木の器に盛れば、彩りもよく、ごちそう感もアップ。プレートは12年前に吉祥寺の「私の部屋」で4枚まとめて購入。ケーキやお菓子を盛ることも多く、その場合は余白を多めにするのがコツだそう。φ26㎝

来客時のおつまみ用に欠かせない長方形プレート。家族の帰宅が遅いときは、小さなグラスを一緒にのせて、一人おつまみセットを楽しむことも。「O.F.C」でオーダー。10.5㎝×40㎝
「木の素材そのものが自然で美しいから、特別なことをしなくてもさまになるし、盛りつけ上手に見えるのがいいですよね。ラフに盛ったり、少し空間をとったり、時には、お客様にいただいたクッキーを幾何学的に並べたりと、ちょっと遊びを取り入れることもあります」

選ぶときは、使いやすさとデザインにこだわって。デザインユニット「ZUBO」のニイハラフクミさんに作ってもらったというコーヒードリッパーのウッドクリップは、持ちやすさはもちろん、テーブルでの佇まいもおしゃれ。

手のひらサイズの木の豆皿は、塩や薬味用として。こちらも「ZUBO」のニイハラさんに作ってもらったもの。塩までもおいしそうに見せてくれます。

「愛媛・山口工房」のデザートフォークや「チャバツリー」のスプーンなど、素朴な表情がかわいい木のカトラリー。プレートは家具プロダクトブランド「O.F.C」でオーダー。

こちらは「mother dictionary」で。もともと子供用として考えられた皿ですが、シンプルな形は大人のワンプレートにも◎。
「目を喜ばせてくれ、自然な感性で楽しめるのが好き」と話す香菜子さん。次に欲しいのは、オリーブの木の長いプレートだとか。
「それこそ盛りつけがいがありそう。あれこれ想像するのも楽しいですよね」
※φは直径または口径のサイズです。
撮影/松村隆史 取材・原文/岸山沙代子
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