家計の見直しというと、まず思いつく食費。
実は食費そのものよりも、「貯蓄」に注目することが無理なく貯めるカギ!
貯まる人・貯まらない人の習慣を10年以上取材し、幸せと貯蓄の両立について日々発信している、ファイナンシャルプランナーの西山美紀さんに、お話をうかがいました。
習慣化しやすい、食費のムダを削るコツもご紹介します。
撮影/岩城裕哉 中澤真央 取材・文/西山美紀 本誌編集部 イラストレーション/前田はんきち
この記事は2017年4月7日発売LEE5月号の再掲載です。
LEE読者329人に質問!
みんなどれくらい使ってる?うちって使いすぎ? 食費見直しアンケート
Q 毎月の食費は?(外食費含む)
家族2人の場合
家族3人の場合
家族4人以上の場合
家族2人なら5万円までで5割を超えるのに対し、4人なら5万~7万円の割合が高くなっているように、食費は人数や家族構成によって金額が大きく変わるもの。
だからこそ、一般的な目安に縛られすぎないほうが幸せに貯められる、というのが今回の提案です。
Q 月に家族で外食に行く回数は?
トップが「1~2回」で41%、「3~4回」までをすべて合わせると9割弱と、なかなか堅実な印象の結果に。7回を超える人は見直してみる価値あり?
また回数は多くなくても、その中身をより充実させる工夫をしてみるといいかも。
Q 家族で外食に行く場合、高いときでいくら使う?
5000円までで7割を占め、こちらも堅実さがうかがえます。
その中で、ちょっと特別な日には10000円以上、という人がちらほらと。そういう人の外食回数は月1 回未満か1~2回が多く、金額と回数の間でうまくバランスをとっているようです。
でも実は、貯蓄が2割以上できていれば残りの配分は自由です。
「食費は家計の何%までがよいのか」というのは気になるところですが、実は貯蓄がしっかりできていれば、配分は自由だと西山さん。
「食費の目安としては手取りの15%までと考えておきたいですが、共働きで忙しかったり、育ち盛りのお子さんがいたりと、家庭の事情によって外食の回数や食品量は大きく変わるもの。
安い食材を探して数百円削っても家計全体で考えると小さいですし、毎日のことで手間もかかります。栄養に偏りが出てしまうのも心配。まず、手取りの2割以上を毎月貯蓄できていれば、残りの配分はそれぞれの家庭に合わせてOKです」
ただし外食の多さや食品の買いすぎが習慣化すると、ムダな出費につながりやすいので注意。
「たとえ安いお店でも、毎週末の外食が当たり前になると、1カ月の出費はいつの間にか大きなお金に。食品を買いすぎるクセも同様。楽しんでいるのならいいのですが、単に無意識に食費が増えているのであればもったいない。
意識的に自炊と外食のメリハリをつけることでムダが減り、貯蓄が増えるだけでなく、家族の食事の満足度もアップできるのです」
自然と食費を減らせる7つのポイント
食事はケチケチと我慢はしたくないもの。おいしい食事を楽しみながら、自然に食費を減らせるポイントを押さえておきましょう。
1 「買いだめ&冷蔵庫パンパン」に注意
割引セールなどで「お得だから」と食品を買いだめしたはいいけれど、冷蔵庫に詰め込みすぎると、何があるか把握できずに、賞味期限や消費期限を切らしてしまって逆効果。保冷効果も下がります。食品を買うときには、「食べ切れるだけ、使い切れるだけ」と意識して、適量を買うのがコツ。
2 「空腹時の買い物」に注意
空腹のあまり、必要以上に買いすぎてしまったこと、ありますよね?「おなかがすいた状態で買い物に行くと、最大で6割も購入金額が増えるという海外の調査データがあります。事前にアメや軽食を食べたり、お茶やコーヒーなどを飲んだりして、空腹を少し満たしてから買い物に行きましょう」
3 「ファミレスだから」に注意
「ファミレスなら気軽で安いから、と月に何度も通っていると、いつの間にか大きな出費になります。1 人1000円でも、家族4 人なら4000円。5 回行くと、気づかないうちに2 万円もの大きな出費に。安くて気軽に行けると思っても、ファミレスやフードコートなどの通いすぎには気をつけて」
4 「宅配食品+外食」に注意
「こだわりの宅配食品は便利でおいしいですが、少々割高なので、それを利用しながら外食の回数も多くなると食費全体が膨れ上がります。また、自炊が減ることでせっかくの宅配食品を使い切れなくなって捨ててしまう場合も。まずは家にある食品をうまく使い切ることを考えて、外食はそれからに」
5 「週末の外食」に注意
これもありがちな、週末にお出かけをしてお昼を外で食べて、遊んだ流れでそのまま夕飯も外で、というケース。昼夜外食だと1 日でざっと1 万円。何度も続くと2 万円、3 万円と出費がかさみます。「お昼を外で食べたら夕飯は家で、土日どちらかは昼も夜も家でごはん、など意識してみてください」
6 外食は「記憶に残る」ものに絞る
外食しているはずなのに、あまり記憶に残っていない……というのはもったいないこと。「あのレストラン、素敵だったね」「あの料理おいしかったね」と記憶に残るような外食だけに絞れば、記憶に残らない外食はどんどん減ります。「行きたいお店リスト」を作っておき、出費にメリハリをつけて。
7 「冷凍庫」を充実させておく
冷蔵庫とは違い、「冷凍庫」はたくさん入れておくのがコツ。パスタソースやスープ、お好み焼き、餃子などを多めに作って冷凍しておけば、「疲れてごはんを作れない……」なんていうときに外食したりお総菜を買ったりすることなく、すぐに準備して食べられます。忙しい平日にも重宝!
次回「光熱費、携帯代、保険料・・・固定費の見直しが家計を救う!」
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