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LIFE

津島千佳

業界未経験から保育事業を立ち上げるまで/「GG KIDS」代表・龍 芳乃さんに聞く【前編】

  • 津島千佳

2017.08.26

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これまで2回に渡って紹介してきた、100%英語環境で保育をする施設「GG KIDS」。この代表を務めるのが、自身も1児のママである龍(りゅう) 芳乃さんです。

PR会社やコンサルティング会社といった保育事業とは無縁の職場で働いていた彼女が、なぜ「GG KIDS」を立ち上げたのか。そこには日本人の英語に対する苦手意識が大きく関わっていました。

海外経験の多さから、日本人の英語力のなさを痛感する

龍さんのこれまで

1985年 誕生

1996年 小学5年生の時、お父様の転勤で一家でニューヨークに移り住む

1999年 中学2年生の時、帰国

2006年 大学在学中に中国に留学

2008年 PR会社に入社

2010年 コンサルティング会社に転職

2014年 28歳でGG KIDSを立ち上げる

2015年4月 東京・武蔵小山にGG KIDS インターナショナルスクール本校を開校

2016年5月 出産

2016年10月 GG KIDS インターナショナルスクール 都立大学駅校を開校

2017年3月 GG KIDS インターナショナルスクール保育園 不動前を開園

津島 保育事業を立ち上げたいと思ったきっかけから教えてください。

 母がずっと幼児英語教育をしていて、その影響で保育事業に興味を持ちました。母の幼児英語教育のメソッドは、英語の手話を取り入れながら習得していくというもの。この方法だと一般的な日本語の保育園に通うお子さんでも、卒園する頃には英語で2分間のスピーチが言えるようになるくらいの英語力がつくんですよ。

津島 6歳の子供だったら日本語でも2分間のスピーチは難しいと思うのに、それを英語で!

 そうなんです。それなのに母が立ち上げから携わっていた保育園が認可園になるため、これまでの英語教育ができなくなることになって。すごくいい教育なのに、このまま失くすのは惜しいと思ったのが一つ。

もう一つは会社員時代に、国際的な会議など英語でのコミュニケーションが必要とされる場面で日本人の存在感のなさに危機感を覚えたからです。

海外出張も多く、多忙だったコンサルタント時代。

 日本にはいろんな英語教育の施設があって小さい頃から英語に触れているはずなのに、いざ活用する場になるとだんまりを決め込む。海外の人はブロークンでもバンバン喋るけど、日本はできないことを恥ずかしいと思う文化だからか、発言をあまりしない。

津島 日本人は喋る前にいろいろ考えてしまって、結局発言できない感じですよね。

 それは英語力だけの問題ではなく、気持ちの問題も大きいのかな、と。会社員当時、まだ子供は生まれていませんでしたが、日本的教育の王道を歩ませたら国際舞台で闘えない。だから小さい頃から自然に英語を習得できる環境を作らなければいけない、と100%英語環境の保育施設を立ち上げることを決意しました。

人との出会いで保育園開園にたどり着いた

産後は子連れで仕事する場面も多数。保育園の内装をしてくれた「コソダテリノベ」と契約を交わしている場面。

津島 龍さんはそれまで保育事業に携わった経験はないですよね? 開園までは順調にいきましたか?

 思いが先走って会社を辞めたものの、勉強不足でどう立ち上げていいのかわからなかったんですよ。目標は保育園開園でしたが、開園には様々な規制や資格があり、すぐに立ち上げられません。辞めて半年ほど資金集めをしているなかで偶然幼児英語教室をしている人と出会い、その施設を譲ってくれるとなったんです。そこが「GG KIDS」のとっかかりになりました。

その後、幼児英語教育のプロであり、現在「GG KIDS インターナショナルスクール 武蔵小山本校」の校長をしている女性との出会い、発展していきました。

津島 人の運に恵まれていますね。保育園開園の大変さは?

 保育士の人数や施設の広さや設備といったのが要件をクリアするのが大変です。知識があれば、保育園建設の際に気をつければいいいだけですが、当初は何から調べればいいのかすらわからなかったので。

津島 そういう知識はどう学ぶんですか?

 これも出会いなのですが、私がいろんなところでひたすら「最高のインターナショナル保育園を開園したい」と言っていたら、保育園の立ち上げに携わったことがある人を紹介してもらえて。彼女に教えてもらいながら立ち上げ……というよりも、彼女が立ち上げてくれました(笑)。

津島 龍さんの引きの強さを知ると、言霊ってあるんだなと思いますね。

 家族や親戚、友達のネットワークはもちろん、SNSなどのオンラインでも発信していました。言い続けることって大事ですよ。

お子さんも彼女が代表を務める保育園に通っているため、親子で登園しています。

津島 起業して大変だったことは?

 いい先生に巡り会うこと。英語を話せるバイリンガルや外国人はいますけど、どういう英語教育をしたいか、子供とどう接していきたいかなど、その人なりの教育に対する考えや熱意を持っている人に出会うのは難しいですね。

今は会社自体の規模が小さいので知人からの紹介で展開できていますが、今後規模を大きくしていくので奇跡的な出会いを待っているだけではだめだな、とは思っています。

津島 規模が大きくなっていくと、関わる人数も増えますもんね。

 人数が増えると密なコミュニケーションが取りづらくなるのは正直あります。だからできるだけスクールには顔を出すようにしています。パソコンやスマホがあれば仕事はどこでもできますが、現場にいないと得られない情報もあります。それもあって毎日3カ所ある保育園やスクールをぐるぐる回っている感じです。

次回は仕事と育児の両立についてうかがいます。

お話をうかがったのは、龍 芳乃さん

幼少期をニューヨークですごし、大学時代に中国への留学経験を持つ日・英・中のトライリンガル。全国英語スピーチコンテスト優勝、外務大臣賞受賞など、数多くのスピーチコンテンストで受賞経験を持つ。母の保育園での英語教育を提供・展開するために2013年に「GG KIDS」を立ち上げる。

GG KIDSのサイトはこちら!

http://fudoumae.gng.co.jp/

津島千佳 Tica Tsushima

ライター

1981年香川県生まれ。主にファッションやライフスタイル、インタビュー分野で活動中。夫婦揃って8月1日生まれ。‘15年生まれの息子は空気を読まず8月2日に誕生。

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