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LIFE

津島千佳

ベイクルーズ プレスディレクター小林美紀さんに聞く、ママで管理職って大変ですか?【第1回】

  • 津島千佳

2017.06.24

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LEE本誌でもおなじみのジャーナル スタンダードやイエナ、スピック&スパンなど、現在30以上ものアパレルブランドを展開しているベイクルーズ グループ。これらアパレルブランドのPRを統括しているのが小林美紀さんです。

国は女性管理職の割合を引き上げようと呼びかけていますが、大変そうと敬遠されがちな管理職に小林さんは3歳の娘さんの育児をしながら就いています。そこで小林さんにママで管理職として働くことについてのお話を3回に渡ってお届けします。

初回は小林さんが管理職になるまでを振り返ってもらいました。

■年齢を重ねることで生まれる、プレスならではの悩み

津島 小林さんの現在のお仕事内容をうかがう前にアパレルのPR、メディアではプレスと呼ばれる仕事の内容から教えてください。

小林 ブランドの窓口として自身がメディアに露出してブランドのよさをアピールするほか、スタイリストさんへの日々の貸し出し業務、雑誌編集部へ新商品の提案などをします。加えてシーズンごとに出るカタログ作成など、内容は多岐に渡りますね。

津島 雑誌などを見ると華やかなイメージがあるけど、業務量も多いし、大変なお仕事ですよね。

小林さんがベイクルーズ グループに入社してから今まで

2002年 27歳でベイクルーズ グループに入社。ドゥーズィエムクラスのショップスタッフとして勤務。

2004年 30歳でジャーナル スタンダードのプレスになる。

2012年 37歳でベイクルーズ グループのレディスアパレルのプレス統括マネージャーになる。

2013年 38歳で妊娠、出産。

2014年 39歳で復帰

2016年 41歳の時にベイクルーズ グループのアパレルプレスを統括するディレクターになる。

小林 イメージを具体化する仕事に興味があって、プレス職を希望してベイクルーズ グループに入社したのが27歳。2年ほどショップスタッフを経験した後に、ジャーナル スタンダードのプレスを長く担当していました。ただ年齢を重ねていくとブランドのイメージと合わなくなっていくな、と感じ始めるようになって。ブランドの対象年齢よりも自分の年が上になると、例えば雑誌の誌面に出てもうまく読者の方にアピールできないかも、とか。そういう不安が出てきました。

そういうなかで大好きなプレスの仕事を続けるには、どうすればいいのか、と考えるようになったんですよね。

ベイクルーズグループのアパレルチームのみんなと。

津島 担当のブランドと自身の年齢がマッチングしなくなった時に、周囲にお手本になる人はいましたか?

小林 誰かを参考にするというよりも、プレスとしての働きを変えた方がいいのかな、と考えていました。ちょうどその頃、プレス部門を統括するディレクターの下にあたるレディス部門のマネージャーにならないか、と言われました。それが出産する前の37歳の頃。

私は一匹狼タイプで(笑)、手取り足取り教える感じではなく、していることを見て覚えてもらうスタイル。それは部下になる人たちも理解してくれていて、プレイングマネージャーなら自分でもできるかな、と。部下とも相談しながら自分らしい管理職のスタイルを作っていった感じですね。

■管理職になってからの妊娠・出産

春と秋に行わるアパレルの展示会。ベイクルーズグループは毎回全プレスが登場してのインビテーションを作成しています。シーズンにより引っ越し作業員だったり、サザエさんのコスプレをしていたり。受け取る側も毎回楽しみにしているインビテーションです。

津島 マネージャーになったらプレスの時よりも仕事量は増えますよね?

小林 その時はジャーナル スタンダードのプレスも兼任していたので、仕事は増えましたね。

ジャーナル スタンダードのプレスとして貸し出しやカタログの制作、イベント企画のほか、管理職としての部下の進捗確認や査定などもありました。

そんななかでマネージャーになって1年ちょっとくらいの頃に妊娠・出産しました。

津島 責任ある立場での妊娠・出産。産休や育休を取るのは大変ではなかったですか?

小林 私が妊娠・出産したくらいの時期に、社内でも周囲のスタイリストさんや編集者さんでも出産する方が増えていて。産休・育休に対し、周囲の理解があったのはありがたかったですね。

 

津島 プレスって24時間仕事をしているような、オンとオフの切り替えが難しい仕事。産後、仕事を辞める可能性はありましたか?

小林 産む前は辞めたい気持ちはなかったけれど、産まれてみないとわからない部分もあるじゃないですか。考えてもわからないので、辞めるも辞めないも考えないようにしていました。その時の自分の気持ちに従いたいな、と。

産んで数カ月した後に、個人として社会と接点を持ちたい、仕事をしたい、と思ったんです。それで2013年11月に出産して、2014年9月に復帰しました。

津島 産休前と同じマネージャーのポジションで復帰されたんですか?

小林 いえ、復帰時に組織が変わっていて最初はプレスとして戻ってきました。その半年後に3ブランドをまとめるマネージャーにならないか、という話をもらって。子供がいて時間の制限もありましたが、出産前よりもまとめる人数は少ないし、部下もキャリアがある人たちばっかりだったのでマネージャーになりました。

マネージャーになって1年くらいたった頃、組織変更があり、ベイクルーズ グループのアパレルのプレス部門を統括するディレクターになりました。

次回は管理職になってからの働き方を中心にうかがいます。

お話をうかがったのは、小林美紀さん

ベイクルーズ グループ アパレル部門プレスディレクター

スタイリストアシスタントなどを経て、2002年にベイクルーズ グループに入社。2012年にベイクルーズ グループのレディスアパレルのプレス統括マネージャーに、2016年よりベイクルーズ グループのアパレルブランドのPRを統括するディレクターになる。

「ベイクルーズ グループ」のサイトはこちら http://www.baycrews.co.jp/

津島千佳 Tica Tsushima

ライター

1981年香川県生まれ。主にファッションやライフスタイル、インタビュー分野で活動中。夫婦揃って8月1日生まれ。‘15年生まれの息子は空気を読まず8月2日に誕生。

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