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綿矢りささんの頭の中、視線の先

LEEの大人気エッセイ連載が1冊の本に!

【綿矢りささんの頭の中、視線の先】新刊『ま、さじ加減でしょ。』 記念インタビュー

2026.10.09

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今、知りたい!

綿矢りささんの頭の中、視線の先

綿矢りささんの頭の中、視線の先

デビュー25周年を迎えた作家・綿矢りささん。執筆と子育てを両立しながら、みずみずしい感性とユーモアに満ちた作品を放ち続ける秘密と書き続ける視点の先にある未来を聞きました。連載「ま、さじ加減でしょ。」執筆にまつわるエピソードも。

Index
  1. 綿矢りささんの頭の中、視線の先
  2. 「ま、さじ加減でしょ。」 が本になりました!
  3. 書くことはこつこつ続けながら生活をもっと楽しんでいきたい
  4. 綿矢りささん
  5. 作家デビュー25周年
  6. 中国の文化
  7. 作家・宇野千代
  8. 『ま、さじ加減でしょ。』10/5に発売!

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「ま、さじ加減でしょ。」 が本になりました!

「ま、さじ加減でしょ。」 が本になりました!
トップス¥13200・ジレ¥26400/オンワード樫山 お客様相談室(アンクレイヴ) その他/スタイリスト私物

書くことはこつこつ続けながら生活をもっと楽しんでいきたい

2022年4月号から2026年3月号までLEEの巻頭で連載をしていた大人気エッセイ「ま、さじ加減でしょ。」が単行本に! そして2001年、高校在学中に『インストール』でデビューしてから作家生活25周年を迎えた綿矢りささん。LEE読者と同世代で子育てをしながら執筆を続ける綿矢さんに作家活動や大好きな中国文化、敬愛する作家・宇野千代さん、子育て、旅……など7つのトピックについて聞きました。力強くみずみずしい感性の源、綿矢さんの頭の中はユーモアとクリエイティブに満ちた宝箱のよう。ライフステージや心身の変化を受け入れつつひと休みをはさみながら書き続ける持久力、好きなことにとことん夢中になれる集中力。しなやかで健やかに過ごす日常についても語ってくれました。

綿矢りささん・小説家

綿矢りささん

RISA WATAYA

小説家

1984年、京都府生まれ。2001年『インストール』で文藝賞を受賞し、’04年『蹴りたい背中』で芥川賞受賞。’12年『かわいそうだね?』で大江健三郎賞、同年に京都市芸術新人賞、’20年『生のみ生のままで』で島清恋愛文学賞受賞。他の著書に『勝手にふるえてろ』『私をくいとめて』『意識のリボン』『オーラの発表会』『嫌いなら呼ぶなよ』『パッキパキ北京』『激しく煌めく短い命』『グレタ・ニンプ』など。

『ま、さじ加減でしょ。』イラスト


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作家デビュー25周年

高校在学中から執筆を始め、数多くの作品を生み出してきた綿矢さん。近年も『パッキパキ北京』『激しく煌めく短い命』『グレタ・ニンプ』など作品ごとに異なる力強い個性を放ち続けています。執筆を長年続けてきましたが、最近はある変化を感じているそうです。

「今まで気づかなかった脳疲労を感じるようになりました。若い頃は書く時間を決めず不規則に書いていましたが、最近は朝起きてから時間を決めて書いています。すると昼頃には“疲れているな”と感じます。脳が疲れると気分も沈むことが多いんですね。身体的な疲労と違って脳の疲れは気分に出るんだと気づきました。そんなときは何もしないぼーっとする時間を作り、ベッドで横になって体を休めたりします。そうすると夕方くらいには回復してまた書けるようになります」

執筆する時間は好きですが、それ以上に大切にしているのが生活です。

「日々の生活を大事に楽しく過ごす、これを最優先に今後は仕事と両立していきたいです。今までは読者やお仕事をくださる方へ誠意も込めて書いていましたが、それも生活があるからこそ書けることを実感しています。私が好きな作家さんも生活について書いている方が多く、今後は生活にまつわることを書く機会も増えるかもしれません。これまでと同じように執筆はこつこつ続けながら、生活をより充実させることで書くことに生かしていきたいです」

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中国の文化

著書『パッキパキ北京』で北京に住む駐在妻の話を書いていますが、綿矢さん自身も2022年の冬から半年間、北京に滞在していました。それ以前から中国語の“簡体字”に興味があり勉強していたそうです。

「簡体字は中国で一般的に使われている文字で字面を見るのがおもしろいんです。日本ではカタカナになっている言葉がほぼもとの漢字のまま使われていたり、新しい言葉を漢字にしたときも強烈なエッセンスがそのまま残っています。言葉の強さやシンプルさ、濃度の濃さに同じアジア人としてしびれますね。日本の昔の本を読んでいると簡体字が使われていることもあるんですよ。中国語を教えてくれた先生がすごくいい方で、中国に旅行したときにお会いできたのもよい思い出です」

中国文化も好きで特に若者の文化、ファッションやメイク、グルメなどカルチャーのトレンドを中国のアプリでチェックしているそう。

「日本でタピオカが流行っていましたが中国は飲み物のトレンドがその時々であって、お茶の種類もたくさんあります。テイクアウト文化が根づいているのでどんな食べ物も持ち帰れるのがいいですね。北京でいえば建物がびっくりするほど大きくて豪華です。広すぎて途中に外のような場所があって統一できていないおおらかさも中国らしくていいですね。実際に現地に行くとエネルギーがとにかくすごいんです。日本と似ているところがありながら異なる国、それが中国のおもしろさです」

綿矢りささん

NEWS

『中国現代文学ギャラリー』
(全5巻・四六判ハードカバー)/集英社
飯塚容・濱田麻矢・綿矢りさ編
 
多様な中国現代文学の入口となるシリーズが、「集英社創業100周年記念企画」として、2026年11月より毎月刊行開始。綿矢さんによる各巻読書案内のほか、第1回配本「移動と漂流」巻には綿矢さん訳の魯迅「孔乙己」を収録。https://lp.shueisha.co.jp/cclg/

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作家・宇野千代

9月からスタートした朝の連続テレビ小説『ブラッサム』は大正・昭和に活躍した作家・宇野千代さんがモデル。主題歌はYOASOBIで主題歌の原作小説を綿矢さんが書きおろしました。

「YOASOBIさんはいつも小説から音楽を作るそうで、私がその原作となる小説を担当させてもらいました。こういったお仕事は初めてなので主題歌、そしてドラマもどんなふうになっていくのか今から楽しみです」

宇野千代さんに興味をもったのは2017年に神奈川近代文学館で見た『生誕120年 宇野千代展』がきっかけ。そこで宇野千代さんがデザインした着物を知り、集めるようになりました。「宇野千代さん関連の仕事ができるまで着物は着ない」と決めていましたが、今年ご縁がありお披露目することができたそうです。

「これも宇野千代さんの力、引きの強さだと思います。宇野千代さんのすごいところは本を書くだけじゃなく、ファッション雑誌を作ったり着物をデザインしたりとバイタリティにあふれているところ。恋愛も楽しみながらその体験を文章で残しています。戦前の日本でそんな生き方をするのは勇気のいることだったはずですが、文章は“気張り”を感じさせません。どれもシンプルで単純明快、今読んでもストレスなくよどみなく読めます。この現代性のある文章に宇野千代さんの生きざまが込められている気がします」

ON SALE

『ま、さじ加減でしょ。』10/5に発売!

全50話たっぷり収録!

『ま、さじ加減でしょ。』綿矢りさ著
四六判・208ページ 1760円(税込)/集英社
四六判・208ページ 1760円(税込)/集英社

『ま、さじ加減でしょ。』

綿矢りさ著

LEEで連載されていたエッセイ39タイトルに加えて、日経新聞に掲載された11タイトルの計50話を収録。旅、子ども時代、エンタメ、ファッション、メイクなど綿矢さんのユニークな視点と考察に思わず笑ってしまうエピソードがずらり。北京や上海滞在中の話も。

Staff Credit

撮影/浜村菜月(LOVABLE) ヘア&メイク/陶山恵実 スタイリスト/船戸 唯 イラストレーション/牛久保雅美 
取材・文/武田由紀子
こちらは2026年LEE11月号(10/7発売)「綿矢りささんの頭の中、視線の先」に掲載の記事です。
※商品価格は消費税込みの総額表示(掲載当時)です。

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