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CULTURE NAVI「今月の人」

大河ドラマ『豊臣兄弟!』に森蘭丸役で出演中

【市川團子さん】歌舞伎町大歌舞伎 三代猿之助四十八撰の内『獨道中五十三驛(ひとりたびごじゅうさんつぎ)』「老若男女、早替りで十三役。舞台裏を走りまくります!」

2026.05.12

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カルチャーナビ : 今月の人・今月の情報

老若男女、早替りで十三役。舞台裏を走りまくります!

市川團子さん

市川團子さん
ジャケット¥92400/エンケル(シュタイン) シャツ¥35200/シップス インフォメーションセンター(ギローバー) その他/スタイリスト私物

歌舞伎町大歌舞伎 三代猿之助四十八撰の内『獨道中五十三驛(ひとりたびごじゅうさんつぎ)』に、父・市川中車さんとともに出演している市川團子さん。親子で挑む大スペクタクル、人気声優が語り演じる「こえかぶ」とのコラボ、そして歌舞伎町のシアターミラノ座での上演とあって話題です。

「江戸時代に四世鶴屋南北が作った狂言で、長らく上演が途絶えていたのですが、1981年に祖父(三代目市川猿之助)が通しで復活させました。憧れの人である祖父が復活したこの作品に出演できることがとてもありがたく、うれしいです」

物語は、鶴屋南北の初演の頃に流行っていた『東海道中膝栗毛』とは逆に、京都から江戸を目指す道中の宿場で展開。團子さんは老若男女、十三役を早替りで演じます。

「舞踊の早替りですが、もちろん十三役もの早替りは経験がないですし、立役、女方ともに演じたことがない役柄がほとんどなので、きっちりお稽古して勤めたい。1秒でも早くお客様の前に出られるよう、とにかく舞台裏を走りまくります!」

そう笑いながらも不安を感じさせないのは、日頃から踊りのお稽古にみっちり取り組んでいるからです。

「歌舞伎において踊りは基礎中の基礎。踊りと芝居は別ものだと思うかもしれないですが、踊りの間はセリフの間だったり、踊りの緩急は芝居の緩急に通ずるものがあると思うんです。ふとした繊細な動きにそれが出るので、歌舞伎の上手な人は、踊りも素晴らしい。そもそも歌舞伎は様式美、デフォルメの世界なので、踊りが体に入っていないと歌舞伎にならないと思っています」

ロックを聴くように邦楽を愛し、踊りを体にしみ込ませていく。そうしてどんどん深みのある歌舞伎俳優になっていくのでしょう。ところで演目の題名にもある「ひとりたび」。團子さんはどこへ行きたい?

「山形県の銀山温泉です。映画『千と千尋の神隠し』と非常に雰囲気が似ている場所で、雪が降るとありえないくらいきれいなんです。いつも予約がいっぱいなんですけれど、いつか実現させたいですね。そして旅先ではデジタルデトックスをしたいです。今の時代、スマホやPCは不可欠ですけれど、情報量が多すぎて脳がパンクしそうなときもあるので、無になる時間が欲しくて。頭に余白ができたら舞台への集中力も増すと思うから、本だけ持ってのんびりしたいですね」

歌舞伎愛しかり、「一度ハマると、恐ろしく長く思い続けるタイプ」で、K-POPもそのひとつ。

「BTSさんは昔から大好きで、今年久しぶりにカムバックされたので、さらに自分の中でブームがきています。それと最近はドラマ『わかっていても』の挿入歌が大好きで、『Butterfly』と『Nevertheless』の2曲を聴き続けていて。2021年のドラマなので、かれこれ5年。友達に『えっ、まだ聴いてるの!?』と驚かれます」

最後に、團子さんの人生を旅にたとえると、どんな旅なのか、聞きました。

「本当に幸せな旅だと思います。周りの方に恵まれています。僕が脱線しそうになったり、怠けたりしそうになると皆さんに助けていただいて。助けてくださる皆さんがいなかったら、私は何もできないです。他にも、祖父の映像を観て勇気をもらっています。先日も祖父の舞台のビデオを部屋でひとり観ながらボロ泣きして、最後はひとりで拍手して。妹には『変人』と思われてるかもしれません(笑)」

PROFILE

いちかわ・だんこ●2004年1月16日生まれ。市川中車の長男。屋号は澤瀉屋(おもだかや)。’12年、五代目市川團子を名乗り初舞台。’24年、スーパー歌舞伎『ヤマトタケル』に主演したほか、’25年は『義経千本桜』で“佐藤忠信実は源九郎狐”を勤めるなど、若手のホープとして活躍。大河ドラマ『豊臣兄弟!』に森蘭丸役で出演中。
Instagram:danko_ichikawa
公式サイト:https://tristone.co.jp/actors/danko/

歌舞伎町大歌舞伎 三代猿之助四十八撰の内
『獨道中五十三驛(ひとりたびごじゅうさんつぎ)』

歌舞伎町大歌舞伎 三代猿之助四十八撰の内『獨道中五十三驛(ひとりたびごじゅうさんつぎ)』

2010年に制定された「三代猿之助四十八撰」のうちのひとつで、市川中車の宙乗りや市川團子の十三役早替りなど、エンターテインメント性にあふれた作品。人気声優による朗読劇「こえかぶ」とのコラボもあり、ストーリーもわかりやすいので初心者も安心。
出演/市川中車、市川團子、市川笑也、市川笑三郎、市川寿猿、市川青虎(こえかぶの出演者は日替りなので要確認)
期間/公演中~2026年5月26日(火)
場所/東京・THEATER MILANO-Za
歌舞伎町大歌舞伎 三代猿之助四十八撰の内 『獨道中五十三驛』公式サイト


Staff Credit

撮影/露木聡子 ヘア&メイク/森 智聖 スタイリスト/中西ナオ 取材・文/佐藤裕美
こちらは2026年LEE6月号(5/7発売)「カルチャーナビ」に掲載の記事です。

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