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30代、40代からのキャリア・リスタート

人材不足で売り手市場の今だから

なぜ、今?【30・40代女性のキャリア・リスタート】「理想的なリスタートを叶えるための心得」を、働き方のプロが解説

2026.03.26

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もう一度社会とつながりたい、挑戦したい!

30代、40代からのキャリア・リスタート

株)ワーク・ライフバランス 永田瑠奈さんが解説/今、キャリア・リスタートのしどきです

家事や育児にしっかりと向き合う時間を優先する〝今〞は大切な時間。でも、心のどこかで一歩踏み出したい、自分らしく働きたいと感じている人も。LEE世代女性が抱える葛藤を紐解きながら、再就職や転職でキャリアを再始動した人の実例や最新の働き方事情をたっぷり紹介します!

Index
  1. 30代、40代からのキャリア・リスタート
  2. 今、キャリア・リスタートのしどきです
  3. 人材不足で売り手市場の今、仕事から離れた30〜40代女性も臆せず正社員を目指して
    1. 永田瑠奈さん
  4. 女性活躍推進や男性育休取得の推進で、女性が働きやすい環境に
  5. 意識の男女差は少なく。キャリア・リスタートの追い風に
    1. 以下の項目について、あなたは男性と女性のどちらが行うべきだと思いますか
  6. 女性の活躍がわかる企業のデータベース
  7. 短時間で成果を出す働き方にシフト。日々のマルチタスクが戦力に
  8. 理想的なリスタートを叶えるための心得
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Career restart

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アドバイス編

\働き方のプロが解説/ LEE世代女性の労働力が求められているから

今、キャリア・リスタートのしどきです

やりがいのある仕事をしたいけれど、家庭や育児とのバランスも大事にしたい……というのがLEE世代女性の本音。そんな理想的な働き方を、政府も企業も後押ししてくれているといいます。女性の働き方や制度のこれまでと今を、専門家に聞きました。

人材不足で売り手市場の今、仕事から離れた30〜40代女性も臆せず正社員を目指して

永田瑠奈さん

永田瑠奈さん

(株)ワーク・ライフバランス

働き方改革を支援するワーク・ライフバランスコンサルタント。㈱みずほFG、住友生命保険相互会社などの大手企業や地方の中小企業、教育現場等での支援実績を持ち、三重県・高知県では知事直下プロジェクトの座長を務め、トップ・ボトム双方からの改革に携わる。

女性活躍推進や男性育休取得の推進で、女性が働きやすい環境に

企業や自治体で働き方のコンサルティングを行い、国の雇用政策にも詳しい永田さん。女性の働き方やそのための施策はどのように変化してきたのでしょうか?

「共働き世帯数の推移を見ると、1990年代には専業主婦家庭よりも共働き家庭が増えて逆転しています。それにもかかわらず、世界経済フォーラムが発表した2025年の世界のジェンダーギャップ指数で、日本は148カ国中118位と先進国で最下位。厚生労働省の調査による2024年度女性管理職比率のデータを見ても、部長は8・7%、課長は12・3%、係長でも21・1%のみ。女性が男性同等にキャリアを重ねながら長く働き続けるのは、数字上はまだまだ難しい状況のようにも見えます。

一方で、仕事や家庭に対する、性別役割分担の意識の男女差はかなり少なくなっているというデータも(資料1)。また、政府は2016年に女性活躍推進法を施行。当初は大企業の女性活躍の現状把握などが主な内容でしたが、2019年には中堅企業も対象に。大きな動きがあったのが2022年の法改正で、厚生労働省のHPで『女性の活躍推進企業データベース』が公開(資料2)。育休期間、在宅勤務ができるかなどがこのサイトで一度にリサーチできます。従業員数が301人以上の企業に公開が義務づけられていましたが、2026年4月からは法改正で101人以上に変更。各企業の頑張りが可視化されているので、働きやすい職場を見つける際に活用を。小規模企業の情報も、SNSで生の声を検索できる時代なので一度リサーチしてみて。そして、国が大きく打ち出したのが男性の育児休業の取得推進。2022年以降、年を追うごとに法律がブラッシュアップされ、今では休業中の手取りが10割相当給付、4回に分割して育休取得ができるようになり、仕事で忙しい男性も育休を柔軟に取れる仕組みに。男性育休の取得率がどれぐらいか、企業への公表義務も。国全体の2024年度の男性育休取得率は40・5%で、女性の育休復帰や復帰直後の働き方を大きく支援しています」

このような流れを受けて企業もさまざまな対策をしているそう。

「ある組織では、中途採用時の上限年齢を30歳から45歳まで引き上げたところ、採用応募数がなんと5倍に。ほかの組織では、短時間勤務の正職員枠を設けたところ、5人の採用枠に98人もの応募が。どの企業も人材不足で採用難の今の時代、企業側も積極的に応募枠の幅を広げています」



資料1

意識の男女差は少なく。キャリア・リスタートの追い風に

以下の項目について、あなたは男性と女性のどちらが行うべきだと思いますか

約70%の男女が性別役割分担の意識がない
※厚生労働省 共育(トモイク)プロジェクト「若年層における仕事と育児の両立に関する意識調査」
(2025年実施 全国15-30歳男女13709人が回答)

2025年の調査では「家庭よりも仕事を優先する」ことも「自分のキャリアよりも家庭を優先する」ことも、性別は関係ないとの回答が男女ともに約7割。意識面でのジェンダーギャップはなくなり、女性のキャリア・リスタートはしやすく。

資料2

女性の活躍がわかる企業のデータベース

厚生労働省による女性の活躍推進企業データベース
https://positive-ryouritsu.mhlw.go.jp/positivedb/

厚生労働省による女性の活躍推進企業データベース。業種などの基本情報から、在宅や短時間勤務できるかなどの社内制度まで検索して知ることが可能に。

短時間で成果を出す働き方にシフト。日々のマルチタスクが戦力に

一度キャリアを中断すると、復帰は簡単ではないのでは……?

「育児や家事をしている女性はマルチタスクができて、企業からしたら魅力的な人材。今後は企業側も、長時間労働に頼らない働き方をしないと生き残れないので、育児中で短時間で働きたい女性も、介護や治療などと向き合うさまざまな事情を抱えた人にとっても、働くことにチャレンジしやすい環境に。ワーク・ライフバランスは、仕事と家庭を天秤にかけてバランスをとることとイメージしがちですが、ライフがよくなるとワークにもいい影響があるといった相乗効果の関係が理想です。こういった働き方をするために、復職の際に、canやmustではなくwillで選ぶこと。家事や育児などのやるべきことを前提条件にして選択できる仕事を探すのではなく、自分はどうありたいか? どんな仕事をしたいか?と考えて、未来にワクワクできる選択を。それはきっと持続可能な働き方につながっています。企業の人材不足は続くので、LEE世代女性の就職も売り手市場。一度仕事から離れたぐらいではブランクにはならない。自信を持って正社員採用に挑戦してほしいですね」

理想的なリスタートを叶えるための心得

・女性活躍推進法で女性が働きやすい企業を見つけやすく。情報収集してリスタートに生かして
家庭との両立について妥協せず、バランスのとれた働き方ができる職場を貪欲に探し求めてOK
・“やるべきこと”を優先するよりも、“やりたいこと”を重視すると長く続けられる仕事を選べる

Staff Credit

取材・文/野々山 幸(TAPE)
こちらは2026年LEE4月号(3/6発売)「30代、40代からのキャリア・リスタート」に掲載の記事です。
※商品価格は消費税込みの総額表示(掲載当時)です。

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