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【手取りが増える?】2026年3月分から、健康保険料率が引き下げへ。その理由は?どのくらい変わる?

  • 松崎のり子

2026.02.24

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手取りが増える? 健康保険料率が引き下げへ

企業で働く人が納める健康保険料が下がるかもしれません。

全国健康保険協会・通称「協会けんぽ」は、主に中小企業で働く従業員やその家族約4,000万人が加入する、日本最大の医療保険者です。この協会けんぽの保険料率が、2026年度から引き下げになる方針だというのです。

健康保険料は、毎月の給料(基本給の他に役職手当等の各種手当、残業手当も含む)を元にした標準報酬月額に、保険料率をかけた額です。保険料率はこれまで10%でしたが、9.9%と、0.1%下がることになりそうです。ごくわずかな数字ですが、あちこちで負担が増える話ばかり耳にする昨今では、下がることもあるの?とびっくりしてしまいます。

賃金が増えた分、保険料収入も増えた?

引き下げの理由となったのが、近年の賃上げによって加入者が払う保険料も増え、協会けんぽの収入が増えているからだそう。

そのため、保険給付費(医療機関に払う医療費や傷病手当金など)や後期高齢者支援金等の支出を差し引いても黒字となり、給付の支払いに備えるための準備金もしっかり積み上がっているといいます。

一方で今、現役世代の手取り収入をいかに増やすかが政治の課題になっているのはご存じの通り。中小企業側の保険料負担が重荷になっていることもあり、そうした情勢を受けて保険料率の見直しが検討されてきたのです。

この料率変更によって、平均では1人当たり年間2000円の軽減になるといいます。

健康保険、医療費のイメージ

ただし、医療費を巡る環境が厳しいことに変わりはありません。将来的な問題として、協会けんぽ加入者の平均年齢上昇や医療の高度化による医療費増加は避けられず、支出に相当する保険給付費は増えていくでしょう。

また、こんな要因も。パートで働く人たちの年収が上がり、それによって社会保険に加入する人数も増え、その多くは協会けんぽの被保険者になると想定されます。

その他にも、大企業の会社員が加入する各健保組合の半数近くが赤字との現状があり、もし健保組合が解散した場合には協会けんぽが受け皿になるでしょう。加入者が増えて支払う費用も増えるとなれば、将来にわたって心配はなし…とまでは言えないのです。

安心して病院にかかれる健康保険は日本が誇る医療制度ですが、私たち自身が健康管理に取り組み、安易に医療費を増やさないよう心掛けることも大事かもしれませんね。

松崎のり子 Noriko Matsuzaki

消費経済ジャーナリスト

消費経済ジャーナリスト。雑誌編集者として20年以上、貯まる家計・貯まらない家計を取材。「消費者にとって有意義で幸せなお金の使い方」をテーマに、各メディアで情報発信を行っている。

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