LIFE

大塚健太さんの、絵本の世界

LEE3月号の特別付録は大塚さん作の絵本!

【大塚健太さんの、絵本の世界】スペシャルインタビュー「大人が自分で読んでも楽しめるものを」

2026.02.06

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SPECIAL INTERVIEW

大人も子どももハマる! 人気作家にインタビュー

大塚健太さんの、絵本の世界

大塚健太さんの、絵本の世界 スペシャルインタビュー

子どもも大人も赤ちゃんも、年齢問わず楽しめる絵本を創り出す絵本作家・大塚さん。作品づくりや読み聞かせに一貫していたのは〝感じ方を読者にゆだねる〞という自由さでした。

Index
  1. 大塚健太さんの、絵本の世界
  2. 大塚健太さん
  3. LEE100人隊にもファン多数!
  4. 大塚健太さん作の絵本!
  5. 「子どもを楽しませよう」と思うんじゃなくて自分が楽しめるものを創りたいんです
    1. 心が動けばそれでいい。動き方はなんだっていい
    2. 幼い頃から好きな絵本を読み返して自分の中に残り続けるものを知る
  6. あわせて読みたい

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大塚健太さんと著書
大塚健太さん

大塚健太さん

絵本作家

埼玉県生まれ。絵本や童話のお話作家。『トドにおとどけ』(絵/かのうかりん パイ インターナショナル)が、第6回TSUTAYAえほん大賞第4位など、数々の賞を受賞。最新作『やってみた』(絵/へんみあやか 岩崎書店)も大好評。

LEE100人隊にもファン多数!

動物の特徴をとらえたユーモラスなお話に、親子でクスリ

No.056 ayuさん

「次どうなる?」と自然にページをめくりたくなる!

No.050 むらゆかさん

効果音まで楽しい! 「今度はこんな声で読んで!」と何度も何度もリクエストが

No.059 サンさん

出てくる動物に興味を持つきっかけに。親子で話しながら楽しめます

TB キッキさん

LEE3月号の特別付録は

大塚健太さん作の絵本!

大塚健太さん作の絵本!特別付録『ねこうえん』
※コンパクト版にはこの付録はつきません

子猫のにゃもたが猫の公園「ねこうえん」へ。遊具も猫、遊ぶのも猫、猫だらけの公園で行われる猫の集会に、クスッと癒される。「大人が自分で読んでも楽しめるものを、と考えた絵本です。絵のKORIRIさんのアイデアが光る、かわいくておもしろい猫の公園。力を抜いて読んでもらえたらうれしいですね」(大塚さん)



「子どもを楽しませよう」と思うんじゃなくて自分が楽しめるものを創りたいんです

「子どもを楽しませよう」と思うんじゃなくて自分が楽しめるものを創りたいんです

心が動けばそれでいい。動き方はなんだっていい

遊び心のある言葉のリズムと、クセのある動物キャラクターで大人気の絵本作家・大塚健太さん。自身の作品について、読んだ人が感じ取ったそのままを大事にしてもらいたいと話します。

「自分の絵本にこんな想いを込めているとか、こんなふうに感じてほしいとか、あまり言ったことはないですね。子どもだって大人だって千差万別。とらえ方が違うのがおもしろいんです。何かしら、心がゴロッと動く感覚を、自由に感じてもらえれば、それでいい。ドキドキでも、ワクワクでも、ハラハラでも、ヒヤヒヤでも、言葉にならない感情でも、感じることは、なんでもいい。きっとどこかで共鳴してもらえるだろうと、読んでくれる人を信じてお話を書いています」

その姿勢は、大塚さんが読み聞かせをするときでも変わりません。自由に一緒に楽しむのが読み聞かせのコツだそう。

「絵本を読むときって、わかりやすいリアクションを取ってもらえることを期待してしまいがちですよね。でも、子どもの反応も人それぞれ。うちの子どもも、ぶすっとした顔で何もしゃべらず聞いていたかと思ったら、すごく楽しんでいた、なんてことがあります。この絵本にはこう反応してほしいなんて考えずに、自由に一緒に楽しめればそれでいいと思っています。読み聞かせ会で気をつけていることといえば、子どもの空気を感じることくらい。例えば、声をあげて前のめりになってくれているときは、少し止まって絵について質問してみたり、一緒に声を合わせて読んでもらったり。黙って集中してくれているなら、あえてめを作ってめくってみる。合わせるのは絵本ではなく、目の前の子ども。その場の空気に合わせて、もっと楽しんでもらえるように読み方やテンポを変えているんです」

幼い頃から好きな絵本を読み返して自分の中に残り続けるものを知る

大塚さんは子どもが楽しめる題材を、どうやって見つけているのでしょうか。

「実は、“これは子どもが楽しめるだろう”なんて考えることは、あんまりないんです。自分が“なんかおもしろいな”と思えるものを書いています。自分の中に住んでいる子どもの自分に問いかけて、その子が喜ぶようなお話や言葉を選んでいるイメージですね。動物の生態をもとにしたお話を書くときも、読者にその動物についての知識を授けようなんて思っていません。せっかくなら、その動物の特徴に合わせたお話だったらおもしろいな、と思って書いているだけです。読んだ子どもが大きくなって、何かの拍子にその動物のことを知ったときに“あの絵本に書いてあることは本当にあることだったんだ!”って、後で気づいてくれるくらいで十分」

読者がキャラクターに共感し、癒されるのは、自分を投影できるから。

「僕の描く絵本のキャラクターは、名前がないことが多いんです。どこかにいるトド、ちんあなご、ハシビロコウ……。名前がついていないからこそ、どこかにいそうで、なんなら人間である自分と重ねられたりもする。僕自身の体験や考え方も反映されていると思います。動物のキャラクターたちに、共感してくれる方が多いのはそのせいかもしれません」

絵本を作るとき、年齢のことは考えないという大塚さん。

「僕は、自分の絵本に対象年齢を決めてないんです。子どもの成長に合わせた絵本もよいものだと思いますが、僕はどの年齢でも読める絵本を創りたい。もちろん、難しすぎる言葉を使わないとか、小さい子にもわかる工夫はしますが、こっちは子どもに向けて、あっちは大人に向けて……なんて考えていないんです。誰にとっても楽しい作品にしたい。赤ちゃん絵本を小学生が読んだって、楽しめるはずなんですよ」

大塚さんも、幼い頃に読んだ絵本を、今になって読み返すことがあるそう。

「今日、心に残っている絵本を2冊持ってきたんですが、どちらも久しぶりに読み返したら、心に響くシーンが昔と違っていました。幼い頃は、『めめめんたま(1985年版)』の色を食べちゃうめんたまのおばけが好きだとか、『やっぱりおおかみ』の絵の中に吹き出しで“け”って書いてあるところがおもしろいだとか、そういう理由で気に入ってたんです。でも今は、全方向キラキラ明るいわけじゃなくて、ちょっと陰や毒があるところや、余韻のあるラストがいいなと思うんですよ。そう思ったのは今回が初めてですが、そういったことが僕の書くお話にも影響しているのかもと思います。小さい頃は意識してなかったポイントだけど、心のどこかに残っていたんでしょうね。同じ絵本を読み続ける楽しさって、自分の変化と、自分の中に残り続けるものに気づけることだと思うんです。だから、大きくなっても、大人になっても、何度も何度も楽しんでもらいたいですね」

『やっぱりおおかみ』『めめめんたま(1985年版)』

Staff Credit

撮影/井手野下 貴弘 取材・文/東 美希
こちらは2026年LEE3月号(2/6発売)「大塚健太さんの、絵本の世界」に掲載の記事です。
※商品価格は消費税込みの総額表示(掲載当時)です。

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