大人×絵本【今アツい5トピックス】グッズや展覧会.…絵本業界の最前線で働く3人に聞いた、大人の絵本ブームの現在地!
2025.12.04
忙しい日々、ちょっと立ち止まって心の旅へ
今、大人の“絵本界隈”がアツい!

絵本は子どもに読み聞かせるもの——そう思っていませんか? 優しいストーリーと温かい絵が疲れた心をそっとほどいてくれる……そんな〝絵本の力〞に癒される大人が、今増えているんです!
今アツい5トピックス
大人×絵本のトレンドニュース
グッズに展覧会、セラピーetc.……絵本業界の最前線で働く3人に聞いた、大人の絵本ブームの現在地!
絵本のプロ3人に聞きました

茅野由紀さん
ブックハウスカフェ店長
東京・神保町の子どもの本専門店店長。カフェやバー併設で、大人のお客さんも多いそう。

瀬野尾真紀さん
代官山 蔦屋書店 キッズコンシェルジュ
児童書を担当。2022年から開催されている絵本のイベント「えほん博」のプロデュースも。

位頭久美子さん
絵本雑誌MOE編集部
絵本のある暮らしを提案する月刊誌『MOE』(白泉社)のベテラン編集部員。
1.
絵本作家の展覧会が大ヒット中
「ヨシタケシンスケ展かもしれない」来場者数100万人突破!
2022年に東京・世田谷文学館で始まり、全国を巡回中の「ヨシタケシンスケ展かもしれない」が、今年8月に累計来場者数100万人を達成。「絵本作家の展覧会としては驚異的な数。映えるスポットもあり、大人の遊び場として楽しめるのも人気の理由のようです」(位頭さん)。愛媛県歴史文化博物館にて11月24日まで、高知県立美術館にて12月2日〜2026年1月12日まで開催。


撮影/黒澤義教
PLAY! MUSEUMで、鈴木のりたけ「大ピンチ展!プラス」を開催中
東京都立川市にある「絵とことば」がテーマの美術館「PLAY! MUSEUM」は、絵本のプロ3人も口をそろえてよい!と絶賛。「この美術館は、キュレーションが斬新。視点がおもしろく、インスタレーションが素晴らしい。絵本に詳しくない人が行っても楽しめるはず」(茅野さん)。現在開催されているミリオンセラー絵本『大ピンチずかん』の体験型展覧会も話題沸騰中!


鈴木のりたけ「大ピンチ展!プラス」(〜12月7日)
PLAY! MUSEUM
●東京都立川市緑町3の1 GREEN SPRINGS W3棟
https://play2020.jp/
2.
絵本セラピーが大人の心を癒す
「本の内容とじっくり向き合える、絵本セラピーが今、人気です。セラピストさんがすすめる絵本を読んだり、思ったことを書いて話したり、絵本を通して自分を知ることができます」(茅野さん)。〝絵本の力を借りて、ありのままの自分で交流できる安心安全な「場」を作る〞が絵本セラピーのコンセプト。全国各地で絵本セラピストによるイベントが行われているそう。

3.
アジアの絵本がおもしろい!
インド・タラブックスの手作業で作られた絵本にファン多し!
「手漉きの紙に手刷りされ、全工程が手作業のタラブックスの絵本は、もはや工芸品。シリアルナンバーも入っていて、コレクションとして収集している方もいるとか」(瀬野尾さん)。重版するごとに表紙の色が変わるなど、手刷りならではの魅力がたくさん。ハンドメイドでオンリーワンな絵本は、インテリアとして飾りたくなるほど。


『夜の木』
バッジュ・シャーム
ドゥルガー・バーイー
ラーム・シン・ウルヴェーティ
青木恵都(訳) ¥4400 タムラ堂
絵本でも韓国ブーム到来! 翻訳絵本が続々出版
10年前と比べると、かなり数が増えているという韓国の絵本。「韓国絵本といえば!の、おなじみ作家ペク・ヒナさんが特に人気。昨年発売された『子猫のモー』はイラストがかわいくて、絵本だけでなくグッズも売れています。まだ1冊しか日本語訳が出ていないので、代官山 蔦屋書店では続編の韓国語版も置いています」(瀬野尾さん)。時間をかけて売り上げを伸ばしている作品も多いそう。

『Mo Story 子猫のモー』
チェ・ヨンジュ(著) 矢部太郎(訳) ¥2750 玄光社

『あめだま』
ペク・ヒナ(作) 長谷川義史(訳) ¥1650 ブロンズ新社
4.
新旧絵本キャラが大人の心をつかむ!
「ここ3〜4年、絵本グッズを買う人が増えているそう。今人気の作品だけでなく、子どもの頃に親しんだ絵本で最近グッズ化されたものを大人買いしている人が多いと聞いています」(位頭さん)。あの頃読んだ作品のアイテムも発売されているかも?




5.
絵本のプロが選ぶ、「今、私的にアツい!」絵本
●茅野さんのおすすめ

『わすれていいから』
大森裕子 ¥1650 KADOKAWA
「飼い猫の視点で子どもの成長と巣立ちを描いていて、自分と誰かの関係に重ねて感動。余韻が残るラストがとてもよく、語りすぎないところが大人に刺さるはず」
●瀬野尾さんのおすすめ

『どきどきしてる』
たけがみたえ ¥1870 偕成社
「心の原始的なところに訴えかけてくる絵本です。シンプルすぎて、大人の社会では忘れられがちな〝生きている〞という超直球の喜びを、素直に受け取れます」
●位頭さんのおすすめ

『ヒルマ・アフ・クリント 目には見えないものをもとめて』
ハリエット・ヴァン・レーク(作) 野坂悦子(訳) ¥1870 朔北社
「今年春、東京国立近代美術館で大きな展覧会が開催されたスウェーデンの女性画家・ヒルマの葛藤を描いた絵本。神秘的な絵が美しく、アートブックのよう」
Staff Credit
撮影/HAL KUZUYA 取材・文/東 美希
こちらは2025年LEE12月号(11/7発売)「今、大人の“絵本界隈”がアツい!」に掲載の記事です。
※商品価格は消費税込みの総額表示(掲載当時)です。
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