小学校中~高学年女子のインナー、どうしてる?体と心に寄り添う下着選びのポイントを取材/グンゼ「pied clair(ピエ クレール)」
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佐々木はる菜
2025.12.07
成長期女子の「はじめての下着選び」、何をどう選べばいい?

現在小学校5年生の娘。気づけばすっかり背丈も伸びて、見慣れたはずの後ろ姿が驚くほどお姉さんに見えることも増えました。
体も心もどんどん変化する中で少し前から気になっていたのが、成長期のインナー問題。
以前は私が一方的に心配していたのですが、最近は娘からも「自分の体の変化に合った下着が欲しい」といった言葉が出るようになりました。
しかし……いざ買うとなると、何をどう選べば良いかわからない!
私自身も通ってきたはずの道ですが、昔に比べて選択肢も情報も増えている。
同世代女子を子育て中のママ友たちからも「娘への声がけのタイミングに悩む」「体育や運動の時が気がかり」「着慣れない下着でかぶれてしまった」といった声をよく耳にします。
そこで今回、グンゼ株式会社のジュニアインナーブランド「pied clair(ピエ クレール)」を取材。
長年、成長期の女の子と向き合い製品作りをされてきた視点から、体だけでなく心の変化にも寄り添う下着選びの「最初の一歩」について、ポイントを伺ってきました!

お話を伺ったのは……
グンゼ株式会社
アパレルカンパニー 商品企画部 インナーウエアグループ 菱田 有里子さん
アパレルカンパニー 商品企画部 マーケティンググループ 東浦 花歩さん
コーポレートコミュニケーション部 広報IR室 前川 真由美さん
取材当日は、東京・汐留にあるショールームへ。
オンラインで大阪の本社・商品企画部と繋いでいただき、実際の商品を手に取りながら詳しくお話を伺うことができました!
家族みんなで愛用してきた、安心の下着ブランド
我が家がグンゼの肌着を愛用しはじめたのは、もう10年以上前のこと。
肌ざわりと着心地の良さ、何度洗ってもへたりにくい耐久性。私たち夫婦も子どもたちも「これが一番着やすい」と、いつしか家族の定番インナーになりました。
そんな私にとって、娘の成長期の下着を選ぶにあたり真っ先に思い浮かんだのが、グンゼのジュニアインナーブランド「pied clair」でした。
30年以上、成長期の女の子に寄り添ってきた「pied clair」

「pied clair」が誕生したのは1994年のこと。
当時はまだ世の中に、成長期の女の子の体と気持ちに寄り添う「ジュニアブラ」がほとんど存在せず、思春期の体の成長について親子で話し合う機会もまだまだ少なかった時代。
そんな中でグンゼ社員の方々が「子どもたちへ本当に必要なインナーを届けたい」という思いで立ち上げたブランドです。
成長のペースも、体つきも、感じ方も違う女の子たち一人ひとりに合ったものを届けたいという想いは、今も変わらず商品づくりの中心にあるそう。
また親側も「そろそろ娘にブラが必要かな?」と悩みながらも、正しい選び方がわからないまま大人用のインナーを与えていたケースが少なくなかったといいます。
「親御さんご自身も、一番最初に何を着せてあげたら良いか迷われると思うんです。『pied clair』は、そんな “成長期の女の子にも、お母さんにも寄り添う存在” として生まれたブランドです」
グンゼの皆さんのこの言葉は、今まさにそんな迷いを抱えていたひとりの母として、とても心に響きました。
小学校4年生ごろが目安。お子さんの成長に合わせたサポートを
小学校中学年から高学年にかけて、胸の変化を迎える女の子たち。
「pied clair」の場合は、この時期を2つの段階に分けてインナーを作っています。

トップがふくらみはじめたら着せてあげたいのが「Stage1」。胸部分が二重パッドになっておりトップが透けにくく、これまでのインナーの延長線上で着られる優しいフィット感が特長です。

そして全体がふくらみはじめたら「Stage2」へ。柔らかく浅めのパッドが入っており、バスト全体を優しく包み込む設計になっています。
「大体、小学校4年生頃から『トップが気になる』という声が聞こえてきます」と菱田さん。
実際、グンゼが行った調査でも、小4前後からカップ付きインナーへ移行する子どもが増えはじめるという結果が出ているそうです。
ただ成長は個人差が大きいため、年齢よりも「お子さん自身の変化」を丁寧に見てあげることが大切だと教えていただきました。
成長期女子の下着選び、3つのポイント
ここで、体の変化が始まる時期の下着選びについて、ポイントを3つにまとめてみました。
ポイント①
「見た目はこれまで通り」で、違和感なくスタート
胸の変化が始まったばかりの時に、急に締め付け感のあるものを着せると抵抗を示す子もいるそうです。
「pied clair」のStage1は、通常のランニングやキャミソールとほぼ同じ見た目ですが、胸元だけは二重構造で、ふわっと優しくカバー。見慣れた下着の延長線上で、自然に安心して移行できるよう工夫されています。

ポイント②
最初こそ「触れて選ぶ」と安心につながる
「日々本当にお忙しいお母さんたち、まずはネットで調べるだけでも十分。ただ初めて購入する時は、できれば親子一緒にお店で触れて選ぶことをおすすめしたいです」と菱田さん。
Stage1のふわふわパッドやstage2の通気性のよい不織布パッドは、見た目はシンプルでも中身はしっかり配慮された作り。実際に見て触ってみることで、お子さん自身が「これなら着られそう」と前向きになってくれるケースも多いといいます。

実際我が家でも、娘と一緒に下着をゆっくり見ることが、今後の体の変化について話す良い機会にもなりました。
ポイント③
「隠す」ではなく「守る」—前向きな声がけ
今回印象的だった言葉のひとつが、「胸を隠すため」ではなく「体を守るため」という伝え方。
「洋服で擦れて痛い、体育の時に気になる……といった悩みが出てきた時に、“体を守る”ためのひとつの選択肢にしていただければ嬉しい」という言葉にハッとさせられました。
「自分のためにも、胸を大事に守ろうね」—そんな声がけが、子ども自身が自分の体と向き合い大切に思う気持ちを育んでいく、最初の一歩になるのかもしれないと感じました。
一緒に下着を選ぶ時間を、楽しいものに!先輩ママのアドバイス
「いきなり下着の話題から入ると、構えてしまうお子さんもいらっしゃると思います。私の場合は、娘の好きな服やおしゃれの話題から“響きにくいインナー”や“合う形”について話すなど、“ファッション”をきっかけにすることで自然と会話がはずみました」
そう話すのは、現在19歳になるお嬢さんを育てた「先輩ママ」でもある広報の前川さん。

また、学校の授業や宿泊行事前の保健教育をきっかけに、「こんな下着もあるよ」といった提案をする方法もおすすめだとか。

確かに、この時期のインナー選びは”どう切り出すか”も大事なポイント。
ファッションや学校についての会話から、体の変化や下着の話題につなげていく—そんな先輩親子のやりとりも、前向きな下着選びのヒントになるかもしれません。
体にも心にも、“ちょうどいい”を見つけたい
思春期の心と体の変化に寄り添う姿勢を大切にするグンゼには、ティーン向けアンダーウェアブランド「un Tuché(アントゥシェ)」もあります。
中高生の女の子たちへ実際にインタビューした声をもとに作られており、「その際、中高生の女の子の約6割が、母親と一緒に下着を選んでいるという結果が出ています」と商品企画部の東浦さん。
そんなお話は、少し先の未来に目を向けるきっかけにもなり、これから更に変化していく体をどう受け止めていくか、親子で一緒に考える時間を大切にしたいと改めて感じました。
「成長期のお子さんは、体の変化をどう捉えていいかわからなかったり、誰にも言えずに悩んでしまったりすることもあります。そんな時は親御さんからそっと声をかけ、娘さんの成長に合った下着を一緒に考えてあげられると、『私は大事にされているんだ』という自己肯定感や、自分の体を大切にする意識につながっていくと考えています。
『pied clair』が、そんなコミュニケーションのきっかけになったらと願っています」

今後、体も心もますます変化していく時期を迎える子どもたち。
そんな時、成長期の親子をずっと見守ってきた「pied clair」のようなブランドがそばにいてくれることは、本当に心強い!
これからも、娘と向き合い寄り添いながら、その時々の“ちょうどいい”を一緒に探していけたらと思います。
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佐々木はる菜 Halna Sasaki
ライター
1983年東京都生まれ。小学生兄妹の母。夫の海外転勤に伴い2022年からの2年間をブラジル、アルゼンチンで過ごす。暮らし・子育てや通信社での海外ルポなど幅広く執筆中。出産離職や海外転勤など自身の経験から「女性の生き方」にまつわる発信がライフワークで著書にKindle『今こそ!フリーランスママ入門』。
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