物価高な今だからこそ、見直しが肝心「家計の総決算」で来年はもっと貯まる!
今からでもできる!やれば貯まる!
2025【初心者のための家計の総決算】」「そもそも家計簿をつけていない人」はどうしたらいい?お金のプロが答えます
2025.11.18 更新日:2025.11.21
物価高な今だからこそ、見直しが肝心
「家計の総決算」で来年はもっと貯まる!

物価高の影響を大きく感じる昨今、節約にも限界があるし、毎日家計簿を続けるのは至難の業……この状況をどう乗り越えたらいいの? そこで注目したいのが「家計の総決算」。年末年始に1年間の家計や資産全体を俯瞰してみれば、来年の貯まりどころ、増やしどころが見えてくるはず!
家計簿をつけていない人も、今からでもできる!やれば貯まる!
初心者のための「家計の総決算」簡単メソッド
総決算をしてみたいけれど「そもそも家計簿をつけていない人」はどうしたらいい? お金のプロに、初心者でもできる総決算のやり方を教えてもらいました。
総決算=家計の健康診断! 金額で見える化して、改善の土台を
「実は私は日々の家計簿はつけていませんが、総決算は毎年必ずやっています」と豊田さん。「総決算は、いわば家計の健康診断。現状を〝見える化〞することで家計改善の土台がつくれます。電子化が進み、支出も後から確認しやすいので、日々お金の管理をしていない人でもトライしやすいです」。物価高で貯蓄しにくいと嘆く声も多いですが「総決算をすると、お金がどこに流れているかを把握でき、『来年は〇〇費を〇万円以内に』などと具体的な目標ができて、貯蓄にもつながります」。そのほかにも総決算にはメリットがたくさん。「現在の貯蓄ペースを見て教育資金や老後資金などの目標に届きそうかを確認できますし、家族とお金の会話が自然とできるように。総決算は年に一度の作業なので、忙しい人や家計簿が苦手な人にもぴったり。1回試してみると、翌年も続けたくなると思いますよ」
START
Step
1
1年間の手取りがわかる資料を準備
今年1年間で入ってきた、手取り収入の総額をチェック。「給与明細を12カ月分集めるのが大変なら、年末から1月あたりに勤務先から受け取る源泉徴収票で1年間の収入がわかります。その他、副業での収入や、投資をしていたら配当金や分配金、満期の保険金など、あらゆる収入を合計しましょう。夫婦共働きでお互いに収入を公開していない場合は、家に入れているお金や生活費などの合計だけでもOK」
チェックするもの
- 源泉徴収票
- 副収入
- 満期の保険金
- その他(配当金など)

Step
2
1年間の支出がわかる資料を準備
以下のリストを参考に、今年1年の支出がわかる資料を集めて。「口座引き落としやクレジットカード払い、口座振込など、支払い方法が多岐にわたる人も多いですが、特に電子マネーを利用している人は、支出の記録を閲覧できるので、一度まとめて確認を。家賃、水道光熱費、保険料、税金や車関係など、わかる範囲で書き出せるといいですね。旅行や車購入など大きな特別支出があれば、それも書き出してみて」
チェックするもの
- 通帳・ネットバンキングの履歴
- クレジットカードの明細
- 電子マネー、アプリの履歴
- その他(現金支出もわかる範囲で)

Step
3
毎月の積立額や年末時点の貯蓄額を確認し来年の貯蓄額の目標を決める
1年間の収入から支出を引いて1年間の収支を算出。また、年末の貯蓄残高を確認しましょう。「将来のライフプランに合った貯蓄計画ができているかを確認します。家族のライフイベントに必要なお金を考え、それぞれに対して貯蓄が順調でない場合は、どこを見直すべきか家族で話し合いましょう。家計簿をつけない人は、1年間のお金の出入りを把握するだけでも何か〝気づき〞があるはず」
来年の貯蓄を増やすための3つのチェックポイント
- 「何のために」「いくら」貯めるか、目的と金額を明確に
- 今年1年間の貯蓄は、その目標に対してペースが順調か
- 貯蓄が足りなければ、どう増やすか具体的な方法を検討
Step
4
特に出費が多かった費目だけ1年の支出総額をチェックし、来年の予算を決めて、使いすぎを予防
来年のお金の使い方をあらためて確認。「例えばファッションや推し活など、特に出費の多いものは1年間でいくら使ったかを把握しておくと翌年の目安に。また『食費とひとくくりにしていたけれど、実は菓子パン代がかさんでいた』という人も。支出の傾向やクセを知っておくと『菓子パンは月に何個までにする』などと改善策も考えやすくなります」

ちなみに……
LEE世代の平均貯蓄額は?
30代 856万円
40代 1236万円
「家計の金融行動に関する世論調査」(二人以上世帯)の2023年のデータより。「平均貯蓄額はこの世代の目安ですが、貯蓄がまったくない30〜40代は3割近くいるというデータも。今後どんな暮らしがしたいかによっても目標にする貯蓄額は大きく異なります。総決算を機に家族とよく話し合って」
※いずれも金融資産(現金化できる資産)を保有する1世帯の平均額
プラスαでやれば、安心材料に
現在の純資産がわかるバランスシートを作れば今後の貯蓄計画に役立つ
「資産があると思っていても、実は住宅ローンなどの借金を差し引くと、純資産が少ないというケースも」と豊田さん。「総決算をした後に余力があれば、ぜひ取り組んでほしいのがバランスシートの作成です。これは資産から負債を引いた純資産がおよそいくらかを把握できるもの。家計全体の問題点を特定でき、将来設計の基盤にもなります」

家や車の売却時の価格はどう調べる?
「マイホームの現在の価格の目安は、近所の似た物件の売買例を参考に。車は車種や経過年数、走行距離等にもよりますが、中古車販売店で似た車の価格を参考にして」

Staff Credit
イラストレーション/カラシソエル 取材・文/西山美紀
こちらは2025年LEE12月号(11/7発売)「物価高な今だからこそ、見直しが肝心「家計の総決算」で来年はもっと貯まる!」に掲載の記事です。
※商品価格は消費税込みの総額表示(掲載当時)です。
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