【生成AIの不安を解消Q&A】教育や子育てで使うには、心配…受け身で使うだけでなく使いこなすためには?
2025.10.06
Chat GPTの勢い止まらず
家事や子育て、話し相手にも!?
生成AIは、LEE世代の味方ってホント?

ChatGPTをはじめ、ここ最近で急激に利用者が増えている生成AI。検索エンジン感覚で使っているけれど、もっといい使い方がある? 情報漏洩の心配は? 身近な読者の使い方から専門家の知見まで、私たちはどう使っていけばいいのかを徹底リサーチ!
※本特集で紹介する生成AIの使用方法や知見は、2025年8月中旬時点での個人の見解です。
- Index
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- 生成AIは、LEE世代の味方ってホント?
- 生成AIの不安、解消します!
- 今井翔太さん
- 石戸奈々子さん
- 教育や子育てで使うには、心配も……
- 知りたい情報にすぐアクセスできてしまうため、「試行錯誤を重ねて答えにたどり着ける喜び」を知らないまま大人になってしまいそうで…。“自分で考える力”が乏しい子になってしまうのではと不安です。
- 子どもの教育でAIに頼っていいことと、親がかかわったほうがいいことをそれぞれ知りたいです。
- AIを使いこなせるかどうかは、今後の教育格差の広がりにつながりますか?
- AIを受け身で使うだけでなく、将来クリエイトする側になるにはどのような子育てが大切だと思いますか?
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そうはいっても……大丈夫なの?
生成AIの不安、解消します!
子どもに使わせて問題ない? 個人情報が気になる……。便利すぎるからこそわいてくる疑問の数々。専門家にぶつけてみました!
教育や子育てで使うには、心配も……
知りたい情報にすぐアクセスできてしまうため、「試行錯誤を重ねて答えにたどり着ける喜び」を知らないまま大人になってしまいそうで…。“自分で考える力”が乏しい子になってしまうのではと不安です。
生成AIで伸びる力も必ずあります!
失われるものがまったくないとは言えませんが、伸びる力もあるはずです。例えば、英語のスピーキングの練習をするには、今まではネイティブスピーカーの講師を探して授業料を払う必要がありました。今は生成AIがいくらでも練習相手になってくれます。また、知りたいことがあるとき、人に聞かずとも自分で次々解決できるので、効率よく学びが進められるのではないでしょうか。

今井さん
“自分で考える”は常にベースになる
今の子どもたちの世界は昔と比べ、情報の質も量もまったく違います。試行錯誤する時間は減るかもしれませんが、「情報をどう使うか」「何を生み出すか」「どう行動するか」が問われる時代です。AIはあくまで、ヒントをくれて選択肢を広げてくれる存在。情報に早くたどり着けるからこそ、問いを持ち続けたり、考えを深めたりすることが大切。それは人間にしか持てない力です。

石戸さん
子どもの教育でAIに頼っていいことと、親がかかわったほうがいいことをそれぞれ知りたいです。
「なんでなんで」攻撃には生成AIの出番!
子どもから「なんで海は青いの?」「なんで海水はしょっぱいの?」など際限ない「なんでなんで」攻撃で困ったとき、時間がない親に代わって生成AIに対応してもらえば、心ゆくまで好奇心を満たしてもらえます。生成AIに答えを聞いて終わりにせず、「答えを聞いてどう思った?」と会話を広げる、実際に一緒に海に出かけて確かめてみるなど、親が余裕を持って子どもに接し、親子の時間を豊かにできたら、とても意味があるものになります。

石戸さん
AIを使いこなせるかどうかは、今後の教育格差の広がりにつながりますか?
格差拡大を防ぐには“使う”がいちばん
AIを使いこなせるかどうかは、教育格差に限らずさまざまな格差に直結していくと思います。AI格差の拡大を防ぐには、子どもたちがAIを適切に活用するリテラシーを育むことが大切です。まずはまわりの大人が新しい技術を恐れずに試してみて、便利さや危険な点を理解することがとても大切。また、親が生涯を通じて、楽しそうに学び、アップデートし続けていく姿を見せることは、子どもたちの前向きに学ぶ意欲につながるはずです。

石戸さん
AIを受け身で使うだけでなく、将来クリエイトする側になるにはどのような子育てが大切だと思いますか?
さまざまな体験から自分の“歴史”を作ろう
どんなに優秀なAIも“歴史”を作ることはできません。老舗ブランドの商品が欲しいと思うのは、ブランドが蓄積してきた歴史や背景にも魅力を感じるからではないでしょうか。僕自身はもともとゲーム好きで、ゲームを極めるうちに「人間の脳には限界がある」と感じて人工知能研究の道を志しました。そのようにさまざまな体験をして自分だけの歴史を積み重ね、“強み”を作ることが、誰も発想し得なかったものを生み出す基盤になると思います。

今井さん
AIを活用した“物作り”体験をさせて
生成AIにアイデアをもらって絵を描いたり、料理をしたり、自由研究をしたりと、テクノロジーを使って新しい価値を作る体験をたくさんするといいと思います。“物を作る”ためには、試行錯誤や失敗もたくさんしますし、何度も問いを立てる練習にもなります。見守る大人は、製作や研究を一緒にやる、失敗したときに「何でだろうね?」と一緒に考えるなどのサポートを積極的に行って、子どもが生成AIと共創する体験につなげてほしいです。

石戸さん

Staff Credit
イラストレーション/hakowasa 取材・文/古川はる香 田中理恵 本誌編集部
こちらは2025年LEE10月号(9/5発売)「生成AIは、LEE世代の味方ってホント?」に掲載の記事です。
※商品価格は消費税込みの総額表示(掲載当時)です。
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