【生成AIとどう付き合う?】「多様な視点を知るきっかけに生成AIを活用して」専門家・石戸奈々子さんに聞きました
2025.09.27
Chat GPTの勢い止まらず
家事や子育て、話し相手にも!?
生成AIは、LEE世代の味方ってホント?

ChatGPTをはじめ、ここ最近で急激に利用者が増えている生成AI。検索エンジン感覚で使っているけれど、もっといい使い方がある? 情報漏洩の心配は? 身近な読者の使い方から専門家の知見まで、私たちはどう使っていけばいいのかを徹底リサーチ!
※本特集で紹介する生成AIの使用方法や知見は、2025年8月中旬時点での個人の見解です。
恐れるよりも、知って使ってみるが吉!
私たちは生成AIとどう付き合っていくべき?
もはや待ったなしと感じる生成AIとの共存。どんなことを意識して、何に気をつけて付き合っていけばいいのか、専門家に聞きました。
多様な視点を知るきっかけに生成AIを活用して
とにかく使ってみると仕組みがわかり不安が消える
「まだ生成AIは使っていないという人でも、すでにAIとは触れている」と話すのは、子どものデジタル教育を推進してきた石戸奈々子さん。
「スマートスピーカーやパソコンに加え、AI搭載の家電も増えています。不安を感じる人は、実際に使って仕組みを理解すると、ここまでは安心して使える、ここから先は危ないというラインがわかるのではないでしょうか」
使い方を学ぶためにも、一歩を踏み出して、とにかく試してみることを石戸さんはすすめます。
「子どもと一緒に“空はなんで青いの?”など素朴な疑問をぶつけてみるのがおすすめ。瞬時に答えが返ってくると、ワクワク感やもっと使いたい気持ちがわいてきて、自分に合った活用方法も思い浮かぶと思います」
歴史上の偉人とも生成AIで話せちゃう!?
石戸さん自身は「別の視点を知る」ために生成AIを活用しているそう。
「企画を考えるときの壁打ち相手に使って、反対の意見も含めて、他の意見がないかを尋ねてみるなど、多様な視点をざっと把握する手段として重宝しています。自分とは違うとらえ方があることを知ることは重要ですよね」
なんと歴史上の偉人の意見も聞くことができるとか……!?
「生成AIは時空を超えて、歴史上のあらゆる思想の変遷、世界中のさまざまな価値観を学習しているわけですから“エジソンだったらどう答える?”と聞くこともできます。それが正しいかどうかはさておき、自分とは違う考え方を知るきっかけになり、思考を深めていけますよね」
生成AIとの付き合いで人間らしさが育まれる
こんなに優れた知能を持っていても、生成AIはあくまでもツール。だからこそ使う側の人間に必要な力が。
「それは、最初に“問いを立てる力”です。質問を投げかけないと生成AIを活用することもできないので。問いを立てることの背景にあるのは、探究心。さらには情報を見極めて選択する力、それをもとに実行する力が人間に求められます。つまり、生成AIを使うことで“人間にしか持てない力”が育まれていくんです。人間らしい力を身につけていくと、生成AIをますます有効活用できる。その好循環こそが、生成AIとうまく共創、協働できる社会を作っていくのだと思います」

Staff Credit
イラストレーション/hakowasa 取材・文/古川はる香 田中理恵 本誌編集部
こちらは2025年LEE10月号(9/5発売)「生成AIは、LEE世代の味方ってホント?」に掲載の記事です。
※商品価格は消費税込みの総額表示(掲載当時)です。
この記事へのコメント( 0 )
※ コメントにはメンバー登録が必要です。

















