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「学校に行きたくない」に親はどう向き合う?

わが子の行き渋り・不登校と“いい距離感”を保つために

【子どもの不登校】仕事からメンタルまで。親はどう調整した?読者の体験談を聞きました

2025.09.17

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仕事や暮らしの調整、心の浮き沈み…

「学校に行きたくない」に親はどう向き合う?

「学校に行きたくない」に親はどう向き合う?

わが子が行き渋りや不登校になったとき、子どもの気持ちに寄り添いたいと思う一方で親の頭をもたげるのは、自分の仕事や生活、メンタルを保つ難しさ。親まで落ち込むことなく、ほどよい距離をとって対応するためには? その心がけを、経験者たちに聞きました。

Index
  1. 「学校に行きたくない」に親はどう向き合う?
  2. 親のメンタルや生活、読者はどう調整した?
  3. [仕事]
  4. [メンタル]
  5. [夫婦関係]
  6. [情報収集・ネットワーク]
  7. あわせて読みたい

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わが子の行き渋り・不登校と“いい距離感”を保つために

親のメンタルや生活、読者はどう調整した?

実際に子どもの行き渋りや不登校に直面した親である読者は、自分自身を保つためにどんなことを心がけた? 経験者の声を紹介します。

[仕事]

時短や就労時間の調整をしたことで、正直、収入はガクンと減りました。大きな仕事もあきらめたし、キャリアにも影響は出ています。ですが、仕事はやる気になれば実力で取り返せます。生涯の中で子どもと向き合う時間は限られているし取り返しがつかないので、葛藤はありますが、子どもの笑顔や寝顔を見ながら「これでよかったのかな」と自分に言い聞かせています。

(LEEメンバー Jessyさん・自営業)

●朝、急に登校できなかったり、付き添って行って学校の廊下でしばらく待機したり、午前中で帰るというので昼前に迎えに行ったり……ということが続き、当日勤務先に欠勤の連絡をするのがストレスでした。退職するつもりでしたが、正社員から、午後以降の時短勤務に変更してもらえることに。1日中子どもが家にいた時期も、午前中は精一杯向き合って、午後は仕事へ。少しの間離れることで、私にとっては外の人と接してリフレッシュする時間、子どもにとっては一人でのびのびする時間ができて、お互いの心の安定につながりました。

(LEE100人隊 TB リリオさん)

午後は仕事へ

[メンタル]

●メンタルの安定を保つため、仕事はなるべく休まず、いつもどおりの生活を送るようにしていました。子どもが欠席して自宅で留守番しているときはとても気にかかるものですが、親も外の世界に触れ気持ちを切り替えて帰宅したほうが、子どもとの衝突も減ると思います。それでもきついときは、スイーツやちょっと贅沢なお茶で気分転換していました。

(LEEメンバー ママ子さん・パート事務)

●息子がまったく学校に行けなかった3カ月間も、ママ友たちとのモーニングやランチの時間は死守。ママ友たちには息子の行き渋りも話のネタにして、たくさん聞いてもらってスッキリ! 「私は子どもの犠牲になっているわけじゃない」と強く思えることで、メンタルを守れていたのかなと感じます。

(LEEメンバー Becky Raftさん・不動産事務)

ママ友たちとのモーニングやランチの時間


[夫婦関係]

●毎日登校時間にいない夫が、たまに遅い出勤で家にいると、息子に「学校へ行かないと!」という圧をかけるので、毎回揉めてしまっていました。毎日の様子を伝えているつもりでも、実際の私のしんどさも息子の様子も本当のところでは伝わっていないんだ、と本気でムカつきました(笑)。ただ、行き渋る息子を目の当たりにし続けると、だんだん気持ちも変わってきたようで、夫なりに息子に寄り添おうとするようになりました。結局自分ごとにしてもらうには、経験してもらうしかないんだなぁと思いました。

(LEE100人隊 No.003 えりっくさん)

●私は心配性で、夫はおおらか。夫が私と同じくらい心配しているように思えなくて、イライラすることも。そこで、なるべく私と夫の情報の差がつかないように心がけました。通院は、初回は必ず夫婦で付き添い、その後は交代で。学校の対応も私が中心だったのですが、面談などの前には私が学校に伝えようとしていることを夫に話し、夫に追加したいことはないかを聞くようにして、当日行くのは片方であっても、2人で情報を共有するようにしていました。

(LEEメンバー アジサイさん・会社員)

なるべく私と夫の情報の差がつかないように心がけ

[情報収集・ネットワーク]

●先輩ママとのつながりから、不登校の保護者の集まりに参加するようになりました。集まりに参加できないときも、同じようなママさんを誘ってお茶会を開いてくれるので、相談したりアドバイスをもらったりしています。また、そこで教えてもらった私立大学のカウンセリングにも月1で通っています。

(LEEメンバー レモンさん・会社員)

SNSで不登校の親のコミュニティを見つけて、投稿を読むだけでも「自分だけじゃない」と安心できました。「行き渋り 原因」「小学生 不登校 親の対応」といった具体的なワードで検索し、個人ブログや教育機関のページなどもチェック。特にハッシュタグ「#不登校」「#学校に行けない子」などで見つけた情報が役立ちました。また、『学校に行きたくない君へ』(全国不登校新聞社編・ポプラ社)など不登校関連の本も子ども向け・大人向け問わず読みました。LEEの行き渋り特集も、心がざわつかず安心して読めるトーンで書かれていて、とてもありがたかったです。

(LEEメンバー くろさん・自営業)

●担任の先生、ママ友、子どもの友人、ご近所さん、スクールカウンセラー、特別支援教育コーディネーター、子育てセンター、心療内科……とにかく、親はメンタルを守るために相談先をたくさん確保するといいと思います。担任の先生だけに頼ってつまずいたら、次に進めないので。学校も行政も病院も、親が黙っていては何も対応してくれません。でも、親が動くことでその子を思いやってくれる人とつながることができれば、対応策が集まると思います。

(LEEメンバー ayumiinさん・専業主婦)

親はメンタルを守るために相談先をたくさん確保

Staff Credit

イラストレーション/須山奈津希 取材・文/藤本幸授美 本誌編集部
こちらは2025年LEE10月号(9/5発売)「「学校に行きたくない」に親はどう向き合う?」に掲載の記事です。
※商品価格は消費税込みの総額表示(掲載当時)です。

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