仕事や暮らしの調整、心の浮き沈み…
「学校に行きたくない」に親はどう向き合う?

わが子が行き渋りや不登校になったとき、子どもの気持ちに寄り添いたいと思う一方で親の頭をもたげるのは、自分の仕事や生活、メンタルを保つ難しさ。親まで落ち込むことなく、ほどよい距離をとって対応するためには? その心がけを、経験者たちに聞きました。
あるあるシチュエーションで、何と言うべき?
親も子も心がラクになる「声かけ」のヒント
声かけひとつで、子どもも自分も気持ちが変わるもの。何と言うか迷うシーンでこそ、親子ともに前を向ける言葉を選んで。
※ここで紹介するのは、主に小学生向けの声かけです。

教えてくれたのは
野々はなこさん(のんのん先生)
不登校専門家
高校教師を30年以上務め、担任、保健室担当、特別支援教育コーディネーターを経験。実子の不登校も乗り越え、ブログで情報を発信。著書に『誰にも頼れない 不登校の子の親のための本』(あさ出版)。https://ameblo.jp/nonnon-yumiko/
──行き渋りのとき──
●おなかが痛いなど体の不調を訴えたとき
「今日は家でゆっくりする? 安心できる場所がここにあるよ」
※思春期の子には不向き
「このように語りかけると、『自分には、どんなときでも居場所がある』と思ってもらえるはず。特に不安感が強い子どもには、かけてあげたい言葉です。大切なのは、登校を促したり体調や状況を問いただしたりしないこと。プレッシャーではなく、安心感を与えてあげましょう」(野々さん・以下同)

●「学校に行きたくない」と言ったとき
「行きたくないんだね。どんな気持ちなの?」
「行きたくないって思う日もあるよね。教えてくれてありがとう」
※思春期の子には不向き
「まずは、子どもに『気持ちを受け止めてもらえた』と感じてもらうことが大切。子どもの発言を、そのまま聞き入れましょう。うまく表現できないこともあるかもしれませんが、どんな言葉でも肯定して。お礼のひと言があると、子どもは『正直に話してもいいんだ』と、とても落ち着きます」

●前の晩は学校へ行くつもりだったのに、朝になると動けなくなってしまったとき
「何か手伝えることはある?」
「一人で行く? それとも送っていこうか?」
NG 「無理して学校に行く必要はないよ」「送っていってあげるから、学校に行こう」
「頑張って学校へ行こうとしている子どもには、『手を貸すことはできるよ』という応援の言葉をかけるのがベスト。『行く必要はないよ』は、どう頑張っても登校できないときに。『〇〇してあげるから』といった押しつけがましいフレーズは避けて」
●行き渋りをしていたけれど久しぶりに登校できたとき
「おかえりなさい」
NG 「すごいね、うれしいわ。この調子で頑張って」
「この場合は、登校したことをただ認め、特別なことは言わないのがおすすめ。登校を喜ぶような言葉をかけてしまうと、親が学校へ行ってほしいと願っていることが伝わり、圧力をかけてしまいかねません。心の中で小さくガッツポーズを」
──不登校になったら──
●どんなときでも
「あなたは大切な子だよ。学校に行っていなくても変わらないよ」
※思春期の子には不向き
「学校に行く・行かないにかかわらず、無条件で愛していることを伝えてあげてください。不登校になった子どもは、叱責やダメ出しなどの否定の言葉はもちろん、親の暗い表情にも敏感に反応します。明るく話しかけるようにしましょう」
●ぼーっと何もしないでいるとき
「今日は何して過ごしたい? 一緒に考えようか」
※思春期の子には不向き
「親が先回りして用意するのではなく、子どもを尊重して本人に考えてもらうのがポイント。最初のうちはぼんやりしているかもしれませんが、もともと子どもは好奇心旺盛。親が誘導すると意欲がしぼむので、子どもが主体的に言い出すのを待つようにして」
●ゲームにばかり熱中して、勉強の遅れが気になるとき
「何のゲームをしているの?」
NG 「いつから勉強しようか? そろそろ今後のことを考えてみる?」
「基本的には何も言わないのが◎。言いたくなってしまったら、子どもが夢中になっていることに関心を寄せるといいでしょう。〝勉強〞や〝将来〞といったフレーズはNG。子どもなりに焦りや恐怖心を抱えていることも多いので、精神的に追い詰めてしまうことに」

Staff Credit
イラストレーション/須山奈津希 取材・文/藤本幸授美 本誌編集部
こちらは2025年LEE10月号(9/5発売)「「学校に行きたくない」に親はどう向き合う?」に掲載の記事です。
※商品価格は消費税込みの総額表示(掲載当時)です。
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