仕事や暮らしの調整、心の浮き沈み…
「学校に行きたくない」に親はどう向き合う?

わが子が行き渋りや不登校になったとき、子どもの気持ちに寄り添いたいと思う一方で親の頭をもたげるのは、自分の仕事や生活、メンタルを保つ難しさ。親まで落ち込むことなく、ほどよい距離をとって対応するためには? その心がけを、経験者たちに聞きました。
経験者ママ読者から
\過去の行き渋り特集へ届いた反響/


行き渋り・不登校の特集をするたび、多くの読者から「救われた」「自分だけじゃないと思えた」との声が届くように。子どものみならず、その親も前を向くヒントを求めていることがわかりました。

子どもの気持ちを尊重したいと思いつつ、胸のうちでは仕事どうしよう?という焦りが常に大きく、退職を考えるように。皆さんは仕事の調整、どうしているのでしょうか。
(LEEメンバー ゆっこさん)
頭の中が息子の行き渋りのことでいっぱいの時期もありましたが、趣味や友人関係など私自身の人生もある。犠牲になっているととらえると、子どもまで苦しめてしまうと思うようになりました。
(LEEメンバー 薫さん)
不登校の子を持つ大変さは、その親にしかわからないという孤独感があるので、同じ境遇の方のインタビューを読んで救われました。
(LEEメンバー sumomoさん)
雑誌にはキラキラしたママたちの笑顔があり不登校の子を持つ親として、手に取るのがつらい時期もありました。自分はキラキラとは無縁だと思っていたのに、LEEではこういう特集してくれるんだとうれしい気持ちになり、久しぶりに雑誌を購入しました。
(LEEメンバー 匿名希望)
ADVICE
わが子の不登校も乗り越えた専門家に聞く
行き渋りの子を持つ親の“心の持ち方”
子どもの行き渋りに、親はどう対応すればいい? 自分の生活やメンタルを保つには? 不登校専門家の先生に、心得を伺いました。

野々はなこさん(のんのん先生)
不登校専門家
高校教師を30年以上務め、担任、保健室担当、特別支援教育コーディネーターを経験。実子の不登校も乗り越え、ブログで情報を発信。著書に『誰にも頼れない 不登校の子の親のための本』(あさ出版)。https://ameblo.jp/nonnon-yumiko/

子どもをケアするためには親のメンタルと生活も重要!
教育者、子どもの不登校の経験者という2つの視点から生み出したノウハウを発信する、野々さん。
「10年以上前に中学2年生だった息子、7年前に高校に入学したばかりだった娘が、不登校になったんです。息子のときは、不登校が一般的でなく情報もなかった時代。私が追い詰めてしまい息子が大暴れするなど、信頼関係も破綻していました。そんなとき、子どもの自殺のニュースに衝撃を受けて。今の関係性では、万が一息子が死を考えたときに相談してもらえないのではという危機感から、全面的にわが子に寄り添うようにしたことで状況が好転。娘のときは、知識も経験もあったし親子関係も良好だったのですが、娘の体調が悪くなり……。必死であらゆるメソッドを習得して実践しました」
2人は、紆余曲折を経て大学まで進学。野々さんは保健室担当も経験し、キャリアを見直したそう。
「生徒と接する中で、不登校や行き渋りには、家庭環境や栄養問題、運動不足など、さまざまな要因がかかわっていることを実感したんです。背景への理解を深め、子どもを救う方法を広められたらと、不登校専門家として活動を始めました」
今、行き渋りに悩むLEE読者には、「子どもがどうしたいかを第一に考えて」とのアドバイスが。
「まずは、子どもを学校に戻すことがゴールではないと意識すること。行き渋りの原因は複雑化しがちですが、小学生の場合は『先生が怖い』など明確なこともあるので話を聞いて。勉強の遅れを心配する方も多いけれど、本来子どもは新しい学びや体験が大好き。家族でキャンプなどをして、自然に探求心を育めるといいですね。明るく笑顔で振る舞い、子どもを温かく包み込むことが大切です」
さらに「子どもをケアするためには、親自身のメンタルと生活を守ることも重要」と強調します。
「不安の軽減には、専門家からの情報収集や仲間との共感が効果的。仕事は、0か100かで考えず、働き方の調整を試みて。また、一緒に子どもの行き渋りと向き合うために、夫婦関係をよくしておけると心強いですよね。今は、身近にもきっと経験者や理解者がいるはず。一人で頑張らず、周りをいっぱい頼ってほしいな、と思います」
行き渋り・不登校の子と向き合う親の基本姿勢
1 子どもを学校に戻すことがゴールではないと心に留める
2 複数の要因が絡み合っているため、原因探しに注力しすぎない。小学生の場合は、理由が明確な場合も多いので見つけてあげて
3 勉強の心配をしすぎない。好奇心や五感を刺激する体験が“考える力”を育てるから
4 不安や焦りを感じても“子どもの前では笑顔”が好循環を生む。最初は演技でもOK!
5 親のメンタルと生活を守ることも重要!


親のメンタルと生活を守るために
メンタル面
気持ちを安定させるための二本柱は、情報と共感。専門家から知識や情報を、仲間と話して安心を得て
仕事面
今までどおり働くか、辞めるかの二択じゃない! 職場や同僚に相談し、可能な範囲で働き方の調整を
夫婦関係
話し合いが第一。夫にも子どもの状況を少しずつ伝えて、協力体制を作る


Staff Credit
イラストレーション/須山奈津希 取材・文/藤本幸授美 本誌編集部
こちらは2025年LEE10月号(9/5発売)「「学校に行きたくない」に親はどう向き合う?」に掲載の記事です。
※商品価格は消費税込みの総額表示(掲載当時)です。
LIFEの新着記事
-
【2026年度 LEE100人隊】新トップブロガー(TB)はこの14人!本人コメントを、人気ブログの写真とともにお届け
2025.12.05
-
LEE読者ファンクラブ結成! 「パナソニックのドラム式洗濯乾燥機」
2025.12.05
-
幸せをよぶ花のカレンダーと、「マッキントッシュ フィロソフィー」BIGトートが付録!LEE1・2月号本日発売!【編集長が見どころをご紹介・2026】
2025.12.05
-
【12月11日開業】「星野リゾート リゾナーレ下関」は関門海峡を臨むロケーションに子どもと楽しめるプールも!
2025.12.05
-
【2026年度LEE読者モニターを10名募集!】採用された方にはバルミューダ『バルミューダ ザ・トースター』orパナソニック『バイタリフト かっさ EH-SP86』のいずれかをお贈りします
2025.12.05
この記事へのコメント( 0 )
※ コメントにはメンバー登録が必要です。
















