アートディレクター・デザイナー 井崎亜美さんの3人暮らしの家を拝見!
【ストックホルム、75㎡、2LDKの間取り】収納は最低限に、窓から望む景色が開放的!
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@homeLEE 私らしく建てる、心地よく暮らす
2025.07.18
大好評企画 海外special
ストックホルムの「小さい家」で広々暮らす

スペースが狭いからこそ、そこで〝広々〞暮らすためのさまざまなアイデアが。毎回好評を得ている「小さい家」特集、今回はなんと、海外総力取材! ストックホルムで暮らす、アートディレクター・デザイナー 井崎亜美さんのお家を拝見させていただきました。間取りや収納の仕方にも、国による違いや工夫がありました。
【ストックホルム、75㎡のマンション】窓から望む景色で、より開放的に。ものを持ちすぎずに、風通しよく
「窓から望むメーラレン湖。この景色が、家選びの決め手でした」
部屋自体は大きくなくても、視線の先が開けていれば開放感が生まれます。季節ごとに姿を変える湖や木々の様子は、いわば自然の模様替え。さらに、室内の心地よさの理由となっているのが、空間をすっきりと風が抜けていくような、ものの少なさ。
「わが家には、"飾るためのもの"はあまりなく、照明や家具など"使うもの"を空間のアクセントにしています。ものや家具が少ないと、模様替えも簡単。誕生日会などのイベント時には雰囲気を変えて楽しむなどフレキシブルに過ごしています」
また、1928年築の井崎さん宅は新古典主義と呼ばれる建築様式で、天井や柱、窓枠にクラシックな意匠が残っています。ものが少ないことが決して味気なさにつながることはなく、むしろ、建築の美しさ自体を引き立てているのです。
「ありがたいのは、以前の住人が暮らしやすくリノベーションをしてくれていたこと。玄関近くに扉付きの壁面収納を多く作ってあるので、出しておきたくないものが収まるんです。日用品のストックや掃除道具などはランドリールームにひとまとめに。リビングや子ども部屋の収納は少なめですが、ものがあふれたら減らすきっかけにもなっています」
井崎亜美さん
アートディレクター・デザイナー
井崎亜美さん

75㎡、2LDK、マンション、3人暮らし
グラフィックデザイナーの井崎さんは、友人とジュエリーブランド「Makiami」(makiami.com)も主宰。夫で建築家のオスモンドさん、8歳の娘のアルマちゃんとの3人暮らし。amiizaki.com
各部屋の収納は最低限。限られた空間を有意義に使う間取り

「角部屋のため窓が多く、外の景色を存分に楽しめるのが購入の決め手」。
キッチンには収納多数。その他の収納は玄関まわりに集約され、各居室は広々使っている。寝室以外はオープンなつくり。
1.「カール・アンダーソン&ソナー」のテーブルと、「ボーエ・モーエンセン」の椅子で家族団らん

天井や窓枠には、古い建築ならではの意匠が。住まいという〝箱〞の美しさをきわだたせる意味でも、家具はサイズ感が合い、あまり重すぎないものを選ぶ。エクステンションタイプのテーブルは「カール・アンダーソン&ソナー」、椅子は「ボーエ・モーエンセン」。ともにセカンドハンドで手に入れたもの。
2.寝室には「ベルナール・アルバン・グラス」の照明を

夫婦の寝室は黒をアクセントに。「ベルナール・アルバン・グラス」の照明は、仕事中はデスクを照らし、夜は向きを変えてベッドライトに。デスクは脚だけ購入し、天板をのせてDIYで。
3.「イサム・ノグチ」の照明が印象的なリビング

リビングの「イサム・ノグチ」の照明は、オブジェとしての役割も。「婚約のとき、私から夫へ贈ったもの。日本から担いできました(笑)」。
ソファはセカンドハンドで見つけた「ムート」、ローテーブルはDIY。
「スウェーデンはリユース家具を使う習慣が根づいています。ライフステージに合わせて引っ越しする人も多く、不要になったら次の人へ気軽に回します」。
ともに脚が細いものを選んで、軽やかな印象に。
4.窓から見える絶景

ダイニングの窓から見えるのは、スウェーデンで3番目の大きさを誇るメーラレン湖。
5.「フレクサ」のままごとセットも部屋に馴染んで

ダイニング横のままごとセットはデンマークの子ども家具ブランド「フレクサ」のもの。壁の絵は、保育園時代の娘さん作。
6.子ども部屋の机はDIY

子ども部屋の机は本棚の上に天板をのせたDIY。
「天井の吊り輪は、以前の住人がつけたものをそのままに。当時はコロナ禍だったので、運動不足解消になりました」
7.「ファーム リビング」のかごが収納スペースに

増えていくぬいぐるみは、壁付けできる「ファーム リビング」のかごに収納。手描きの文字盤がかわいい時計は、井崎さんの友人であるアーティストの作品。
8.キッチンは「イケア」の収納ですっきりと

「イケア」のキッチン収納をベースに、パネルのみ別でオーダー。「収納が多く、扉付きですっきりと使いやすいです」
9.玄関の収納スペース

玄関を入ってすぐの広い廊下の壁一面が収納スペースに。
10.「イケア」の収納アイテムが活躍

収納内部の仕分けには「イケア」が活躍。「子ども部屋に収納がないので、娘の服と、どんどん増える工作や絵もここに。時々取り替えながら飾っています」
井崎さん的
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Staff Credit
撮影/Markus Karlsson Frost 現地コーディネート/大迫美樹 描き文字・間取り図/佐伯ゆう子 取材・文/福山雅美
こちらは2025年8・9月合併号(7/7発売)「パリ・ストックホルム・東京『小さい家』で広々暮らす」に掲載の記事です。
※商品価格は消費税込みの総額表示(2025年8・9月合併号現在)です。
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