LIFE

想い出こそ宝物

【竹下玲奈さんの「ビュリー」の香水】香りとともに蘇る、想い出こそ宝物

  • 竹下玲奈

2025.08.09

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Dear my Love…

竹下玲奈さんの

娘に受け継ぐものがたり

vol.14

「ビュリー」の香水

香りとともに蘇る、想い出こそ宝物

「ビュリー」の香水

瓶の美しさも、私の香水好きに拍車をかける一翼を担っています。毎日使うビュリーの香水は、ベッドルームのサイドボードの上が定位置。ずらりと並ぶ姿を見るたびに、自然と気分が上がるのです。一方、今はもうつけることはない、昔使っていた香水たちも手放せず、衣装部屋のキャビネットに収まって、私の目を楽しませてくれています。香りだけじゃない、実は視覚的な効果も、香水にはあるような気がします

竹下玲奈さん

私たち親子には、娘がまだ保育園に通っていた頃から、共有しているものがあります。フランス発の美容専門店「オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー」の水性香水、“オー・トリプル”シリーズです。

私は10代の頃から、母ゆずりの香水好き。ヴィヴィアン・ウエストウッドにシャネルにディオール、etc.。流行りと言われる香水は、片っ端から試してきました。楽しい想い出も、苦い想い出も、すべては香りとともに蘇るほど、香水は、私の人生と切っても切れない存在と言えるくらいに。その流れで、当時、流行の兆しを見せていたビュリーの香水が、アルコールを使っていない、子どもも安心してつけられるものだと知り、娘と一緒にお店に足を運んでみることにしたのです。

控えめでフレッシュだけれど、ちゃんと個性がある。ビュリーの香水を言葉にするなら、そんな表現になるでしょうか。優しい香りが似合う小さな娘と、若い頃は、“自分を主張する”ためのものだった香水が、年を重ねるにつれて、“自分を楽しませる”ためのものに変化していた私の気持ちとが一致して、ビュリーの香水を共有する生活が始まりました。

ただ、共有していると言っても、私と娘の香りの好みは、初めから異なるものでした。ふたつの香りをお店で試して、「どっちがいい?」と娘に尋ねると、大抵、私と反対の答えが返ってくる。ある日は娘の好みを、別の日は私の好みを。それを何年も繰り返すうちに、ビュリーの香水がいつの間にか増えていったのです。母娘とはいえ、五感は異なるものである。そんな真理を身をもって感じられたのも、香水のおかげかもしれません。

娘はこの春、中学に進学しました。この1年ほどで、私がそのスピードに追いつけないほど急激な早さで成長した彼女が、私抜きで好みの香水を買う日も、すぐそこまで来ています。うれしくもあり、ちょっと寂しくもあり。こんな気持ちもきっといつか、香りとともに想い出となり、蘇ってくるはずです。

竹下玲奈さん

竹下玲奈

Rena Takeshita

モデル

1981年、鹿児島県生まれ。14歳でデビュー以来、トップモデルとして活躍。群を抜いたセンスに業界内のファンも多く、“モデルが憧れるモデルNo.1”との呼び声が高い。『LEE』では、モデルとしてはもちろん、その愛情あふれるライフスタイルが読者の心をつかんでいる。


Staff Credit

スタイリング/竹下玲奈 撮影/長山一樹(S-14) 取材・文/磯部安伽
こちらは2025年LEE7月号(6/6発売)「竹下玲奈さんの娘に受け継ぐものがたり」に掲載の記事です。

竹下玲奈 Rena Takeshita

1981年、鹿児島県生まれ。14歳でデビュー以来、トップモデルとして活躍。群を抜いたセンスに業界内のファンも多く、“モデルが憧れるモデルNo.1”との呼び声が高い。『LEE』では、モデルとしてはもちろん、その愛情あふれるライフスタイルが読者の心をつかんでいる。

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