さまざまな関心事があるけれど、すべてが料理につながっています
料理家・桑原亮子さんの【脳内図】「常に新たな料理に挑戦。“自分に飽きない”って大事なことです」
2025.05.03
マルチタスク時代の頭の中は忙しい!
私の脳内図
大阪と東京で料理教室を開催し、2拠点生活を送る桑原亮子さん。多忙な毎日の中でも飽くなき料理への探究心、3人のお子さんへの思い、大好きなカルチャーのこと……。多様な頭の中をのぞかせてもらいました!
桑原亮子さん〈料理家〉
東京にもスタジオを構えて、常に新たな料理に挑戦。“自分に飽きない”って大事なことです

くわばら・りょうこ●1982年、広島県生まれ。SPICEUP主宰。東京と大阪のアトリエで料理教室を行う。スパイスやハーブを取り入れたレシピが好評。著書に『予約の取れない料理教室SPICEUPの作りたくなる日々のごはん』(主婦と生活社)。
Instagram:https://www.instagram.com/spiceup_world/
公式サイト:https://spiceup-world.com/
新刊本『レモンをひとしぼり、スパイスをひとさじ』(仮題)
桑原さん初の料理&エッセイ集が、6月に発売予定(グラフィック社)。これまで、自身のホームページやnoteなどで書きためてきたエッセイが、新たなかたちで一冊に。桑原さん自身が旅に出て、撮影もしてきたという食と旅のエッセイも収録。
桑原亮子さんの脳内図
旅、カルチャー、育児、人とのつながり。さまざまな関心事があるけれど、すべてが料理につながっています

「ファッションやインテリアはテーブルコーディネートにつながるし、旅に出ると作りたい料理に出会える。好きなことはいっぱいありますが、すべてが料理に吸い上げられている、みたいな感覚です。そのほかで欠かせないのは、夫と離れているときも電話でたくさん会話すること。つい“家事分担の相手”になりがちですが、お互いの考えを話せたり、笑い合えたりすることこそパートナーの意義だと思うんですよね。夫とは、そんないいコミュニケーションがとれる関係です」

料理家として、センスあふれるスパイス料理のレシピと、明るい人柄が人気を集める桑原亮子さん。主宰する料理教室「SPICEUP」は、今年でスタートから10周年を迎えるそう。「好きなことが詰まっている」という桑原さんの頭の中。そのベースには、やはり“料理”がしっかり根を張っているのだと言います。
「もともとは英語の通訳や翻訳の仕事をしていて、産後に仕事を休んでいたときに、翻訳ボランティアでインド人女性の料理教室を手伝っていたんです。女性がインドへ帰ると言うので、そのまま引き継いだのが『SPICEUP』の始まり。10年も続いてありがたいと思う反面、これだけやっても料理がうまくなったという実感がなくて。疑問だらけだし、旅先などで新たな料理を知るとその料理が生まれた背景も知りたくなるし、本当におもしろいんです。料理教室は大阪と、途中から東京にもスタジオを構えて、場所を増やしたのも続いた秘訣かもしれません。スタジオのリノベーションも自分でやったりして。自分に飽きずに、新しいことに挑戦したいという気持ちが強いのかなと思いますね」
レッスンで扱う料理の内容も、どんどん変化しているのだとか。
「昨年は台湾で出会った、発酵白菜と豚肉の炒め物をはさんで食べる饅頭(マントウ)が私の中で大ヒットで。キーマカレーやあんこなど何をはさんでもおいしいので、早速レシピをまとめて、生地から作るワークショップを開催しています。最近は、みかんの料理を考えたいなと思い、皮も一緒にブレンダーにかけて塩を入れたらおいしくて! ドレッシングのベースにもなって使いやすいから、皆さんにおすすめしています。スパイスやハーブは『子どもが苦手で』と言う方も多いのですが、親が出さないと触れる機会もないので、パセリなど癖の少ないものから始めてみては。酢豚に少しカレー粉を入れるのもおいしいですよ」
自身も21歳、18歳、12歳の3人の子どもの母。慌ただしい毎日の中で、育児に追われることはありませんか?
「もう大きくなったというのもありますが、もともと私は子どもは他人だと思っていて。子どもがやりたいことは応援するけれど、そこまで積極的にかかわろうとはしていないかもしれません。『勉強しなさい』と叱ったこともありましたが、やる気がなければやっぱりやらないし、親が口出ししすぎるのも違うのかなと。毎日のごはんも、できるときは普通に作って、忙しいときはコンビニのお弁当もお総菜も食べていました。料理が好きな親ばかりじゃないし、頑張りすぎないでいいと思うんですよね。むしろ、手をかけたものもジャンクなものも、いろいろな味を食べたほうがいい。わが子は食べることが好きな人たちに育って、それはよかったなと思います」
育児や旅、そのほかにも多様な物事から、料理のインスピレーションを受けるという桑原さん。
「本やマンガは好きで、夕食後や家族が寝静まった夜の時間に楽しんでいます。もう何回目!?な『スラムダンク』は好きなシーンだけピンポイントで読むし、『美味しんぼ』も繰り返し読んでいて。少女マンガだと最近は『うるわしの宵の月』という作品がよかったですね。また、“書くこと”も続けていて、日記ではないけれど、起きたことや自分の感情と向き合うために書き留めます。仕事でも“から揚げの説明書”を作って、生徒の皆さんに配ったことがありました」
さらに、最近はこんなブームも。
「自分の服に飽きてきて、半分ぐらい断捨離をしたんです。黒のダボッとしたワンピースやヨレヨレの古着など、年齢を重ねると似合わなくなる服ってあるんですよね。鮮やかな色の服が着たいなと思って……今日も赤のTシャツの下に、スパンコールのスカートをはいてきました! 自分がワクワクできるものを選んでいきたいなと思いますね」

Staff Credit
撮影/須藤敬一 イラストレーション/オザキエミ 取材・文/野々山 幸(TAPE)
こちらは2025年LEE5月号(4/7発売)「私の脳内図」に掲載の記事です。
※商品価格は消費税込みの総額表示(掲載当時)です。
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